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ヘタリア大帝国

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TURN130 プリンセスその三

「仲間が増えることはな」
「では宜しくお願いします」
「そういうことだな」
「あと俺は」
 リトアニアはポーランドと共にいた、そして言うことは。
「欧州共同体に入れてもらって」
「俺となん?」
「うん、また一緒にいない?」
「ええよ」
 ポーランドも全く迷うことなくリトアニアに答える。
「リトなら気兼ねなくいけるしーーー」
「少しは気兼ねして欲しいけれどね」
 このことはぽつりと言うリトアニアだった、だがそれでも二人も共にいるのだった。
 そしてだ、こうも言うのだった。
「けれどまたね」
「一緒にいるしーーー」
「やっぱり俺ポーランドと一緒にいたら落ち着くんだよね」
「俺もなんよ、リトがいるのとおらんのとで全然違うんよ」
 二人はお互いを見ながら話していく。
「だからね」
「また一緒にやるしーーー」 
 二人も元の鞘に戻る、バルト三国はそれぞれのパートナーを見つけていた。しかしそれは二国だけであり。 
 最後の一国ラトビアはというと寂しい顔でこう言うのだった。
「あの、僕は」
「御前は誰だ?」
「ラトビアです」
 その泣きそうな顔でアルビルダに応える。
「ですからどなたかお友達になって欲しいなって」
「けれどラトビアちゃんも欧州共同体に入るのよね」
 そのラトビアにハンガリーが問う。
「そうよね」
「それはそうですけれど」
「じゃあ問題ないと思うけれど」
「けれどエストニアとリトアニアもそれぞれパートナーを見つけて」
 自分だけはというのだ。
「僕にはいませんから」
「だからなのね」
「ハンガリーさんにはオーストリアさんがおられますよね」
「ええ、長いお付き合いもあってね」
「僕いないんですよ」
 やはり泣きそうな顔での言葉だった。
「ですから」
「ううん、それじゃあね」
「どうすればいいんでしょうか」
「ドイツさんなんかどう?」
 つまりドクツと同盟を結んではどうかというのだ。
「それならね」
「ドイツさんですか」
「頼りになるからね、面倒見もいいし」
 だからだというのだ。
「いいと思うけれど」
「そうですか、ドイツさんですか」
「そう、どうかしら」
「考えてみます」
 即答はしなかった、しかし検討はするというのだ。
「前向きに」
「そうしたらいいかも知れないわ、欧州も戦後が本当に大変でしょうし」
 大戦からの復興、それがだというのだ。
「だからね」
「そうですよね、大変なのはこれからですよね」
「ええ、それもかなりね」
 ハンガリーは真剣な顔でラトビアに話した。
「だからね」
「誰かと仲良くして」
「そしてやっていかないとね」
 大変だというのだ、ハンガリーもそのことはわかっていた。
 そのうえでこれからのことを考えるのだった、本当に欧州は前途多難であった。 
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