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朝顔だけれど

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第二章

「真琴ちゃんがバスケ部でね」
「その辺り正反対よね」
「けれど沙緒里ちゃんとは付き合い長くて」
「色々知ってるわよね」
「だからね。昔からああなのよ」
 普段は明るいが落ち込むとどうにもならなくなるというのだ。
「身体を動かすと違うかなとかも思うけれど」
「スポーツっていい気分転換になるからね」
「頭が切り替わってね」
「身体を動かすとね」
「気分も明るくなれて」
「そうなんだけrどね」
 難しい顔でだ、また言う真琴だった。
「それがね」
「沙緒里ちゃんスポーツしないからね」
「誘っても激しいスポーツには付き合わないし」
「だからスポーツに誘ってもね」
「そっちはね」
「そうなの、だからそれも無理だから」
 真琴は今度は溜息をつきそうな顔になって述べた。
「どうしようかしら」
「何か沙緒里ちゃんの好きなものね」
「それが気分転換になれば?」
「時間を置いて気が少し上向くのを待つんじゃなくて」
「何かで気分転換が出来れば」
「それに越したことはないけれど」
「ううん、何かあるかしら」
 真琴は悩みを深くさせてまた述べた。
「本当にね」
「そこね」
「そこを何とか出来ればだけれど」
 心からこう言う真琴だった。
「ヒントがあれば」
「ヒントねえ」
「沙緒里ちゃんが打ち込めるもの」
「それが暗い気持ちを吹き飛ばしてくれる」
「そうしてくれるものね」
「そうそう、汗をかくと余計にいいかしら」
 真琴はさらに言った。
「何かね」
「真琴ちゃんと沙緒里ちゃんが一緒に何かしたことある?」
 ここでふとだ、一人が真琴に問うてきた。
「ずっと一緒にいるのよね」
「話題急に変えてきたわね」
 真琴は彼女にこう返した。
「これはまた」
「ええ、けれどね」
「それでもなの」
「ずっと一緒にいるのなら」
 それならというのだ。
「真琴ちゃん沙緒里ちゃんと一緒に何かしたこともあったでしょ」
「まあね、それはね」
 その通りだとだ、真琴も答える。
「したことはね」
「具体的には何を?」
「お料理とか」
 真琴は何気なくこれを話に出した。
「それとかね」
「お料理ね」
「そう、それとかね」
「沙緒里ちゃんお料理得意なの?」
「かなりね」
 真琴は沙緒里のもう一つの、裁縫以外の特技も話した。
「和食も洋食も中華もね」
「何でも出来るのね」
「特に手の込んだお料理がね」
 得意だというのだ。 
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