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ヘタリア大帝国

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TURN129 コアその六

「それで行くぞ」
「では今から」
「反撃に移る」
 全軍でだ、こう言ってだった。
 枢軸軍は即座に敵の後方に艦隊をやって完全包囲下に置いた、その瞬間に。 
 総攻撃に移った、艦載機にビーム、ミサイル鉄鋼弾による総攻撃を浴びせたのだ。
 それまで波に 乗って攻めていたコア達は忽ちのうちの反撃の中に入った。正面からだけでなく横と後ろからも攻撃を受けて。
 彼等は次々に艦を撃沈されていった、修復不可能な彼等の自己修復能力を以てしてもそれを防ぐことは出来なかった。
 包囲され破壊されていく、その中で。
 まずはマッキンリーがだ、炎と爆発の中でキングコアに言った。
「ボ、ボス!」
「終わりかよ、手前は」
「はい、船が沈み私も」
 見れば全身に激しいダメージを受けている、火花が飛び散り爆発が起こっている。身体も満足に動かなくなっている。
「もうディナーを楽しむことも」
「けっ、ザマあねえな」
「ま、まさかこれで終わるとは」
 死、それを恐る言葉だった。
「もう一度脳味噌を、チーズの様なあの味を楽しみたかった」
「地獄で思い出すんだな」
 キングコアはマッキンリーにこう冷淡に言うだけだった。
「それじゃああばよ」
「キングコア・・・・・・」
「くっ、最早」
 マッキンリーがモニターを白く焼く爆発の中に消えたのと入れ替わりにトルーマンが出て来た、彼もだった。
「私もです」
「何だ?首だけかよ」
「はい」
 見ればトルーマンの身体はない、何処かに吹き飛ばされたらしい。その首もあちこち壊れショートしている。右目も吹き飛び横に転がっている。
 そのトルーマンの首がだ、キングコアに言うのだ。
「私も救済されました」
「へっ、最後は手前かよ」
「そうなってしまいました」
「よかったな」
「より多くの者を救済出来なかったですが」
 そのことが残念だというのだ。
「しかしこれで」
「ああ、さっさとくたばれ」
 キングコアはトルーマンにもこの調子だった。
「そうしな」
「では」
 トルーマンの首は爆発し画面自体が白くショートした、そして。
 キングコアにだ、直接この報告が来た。
「サラマンダーが」
「どうなったんだ?」
「今倒されました」
 来たのはこの報告だった。
「敵の潜水艦艦隊によって」
「潜水艦?あの消える船だな」
「はい、それによって」
 倒されたというのだ。
「そうなりました」
「あれもやられたのかよ」
「そして軍全体の損害も」
 報告するコアは更に話す。
「八割を超えました」
「多いな」
「どうされますか、ここは」
「おい、後ろから逃げるぞ」
 敵陣を突破してだというのだ。
「いいな」
「そうされますか」
「ああ、こういう時の為に置いておいたんだよ」
「ヴァージニアをですね」
「ああ、あれはサラマンダーより遥かに強いからな」
 相変わらずの邪悪な笑みのままでの言葉だった。
「あれさえあればな」
「形勢逆転ですね」
「残った奴等だけで戦うぜ」
 そうするとだ、こう話してだった。 
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