ヘタリア大帝国
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TURN129 コアその五
「それでいくんだね」
「そうだ、まさにな」
「やるね、あれをするなんて」
「あれなら確実に勝てる」
コアの軍勢にだというのだ。
「だからいいな」
「わかったよ、それじゃあね」
「中央は堅固な艦艇を配する」
それでコアが乗るドクツ軍艦艇の強力なビームを防ぐというのだ。
「バリアを持った艦もな」
「そして左右にはだね」
「そうだ、機動力のある艦艇だ」
東郷は今度はロマーノ妹に答えた。
「左右、そして後ろを囲む」
「そういうことだね」
「それでいく、いいな」
こう話して実際にだった、枢軸軍はまずはコアの軍勢を受けた。コア達は彼等の中央が退くのを見て叫んだ。
「よし、いけるぜ!」
「このままやってやるか!」
「攻めろ、皆殺しだ!」
「それからベルリンでやりたい放題だ!」
「おう、全員やってやれ!」
コアも己の乗艦から楽しげに言う。
「このまま攻めろ、いいな」
「はい、キングコア!」
「そうします!」
「ああ、そうしろ!」
キングコアも気付いていなかった、そうしてだった。
彼はそのまま攻めさせる、枢軸軍はただ退くだけだ。
コアの軍勢にはサラマンダーもいる、だが機械の怪獣は後ろに置いたままだ。トルーマンはキングコアにその理由を問うた。
「キングコア、ヴァージニアですが」
「後ろに置いてる理由だな」
「はい、それはどうしてですか?」
「保険だよ」
キングコアはにやりとして答えた。
「それでだよ」
「保険ですか」
「何につけてもいざって時の備えが必要だろ」
「確かに」
「だからな、あれは置いておいてな」
「若し何かあった時にですか」
「切り札として使うんだよ」
だから今は置いているというのだ。
「そうしてるんだよ」
「そうでしたか」
「じゃあいいな」
「はい、それでは」
「まあその心配もないだろうけれどな」
キングコアはコアの能力に酔っていた、これなら何でも出来ると思っていた。それで勝利を確信していたのだ。
それでだ、この戦いでの勝利を確信していた。目の前の枢軸軍人間達の軍はただひたすら逃げている様にしか見えていなかった。
だから攻め続けた、そして。
枢軸軍の陣が半月型になっていた、東郷は自軍がその形になったところで全軍に告げた。
「ではいよいよだ」
「はい、敵の後方にですね」
「艦隊を送る」
そうして完全に包囲するというのだ。
「そうしてだ」
「全軍総攻撃ですね」
「そうだ、そしてサラマンダーはだ」
秋山に己の作戦を話していく。
「潜水艦艦隊を使おう」
「ああ、任せろ」
潜水艦艦隊司令の田中も応える。
「仕留めてやるからな」
「大怪獣を仕留めた後だが」
「敵の艦隊だな」
「そちらも頼む」
「一撃で仕留めてやるからな」
「自己修復能力の強い艦らしいからな」
確実に修復不可能のダメージを与えるというのだ。
「横と後ろから攻める」
「艦艇の装甲が弱い部分から」
「ああ、攻める」
まさにそうするというのだ。
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