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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0535話

 文字通りに空を斬り裂く勢いで飛んでいるニーズヘッグ。モニタに表示されている戦域へ急速に近付いていく様子を見ながら、さらにツイン・ドライブの出力を上げていく。T-LINKフライトシステムを使いこなせていないと以前言われたので、その辺を意識するべく念動力をそちらへと集中。すると確かにこれまでよりも更に自由に機体を動かせるようになっているのが感じられた。
 そして急速に近付いてくる戦域で残り1機にまで数を減らしていた量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの破れかぶれに放ったジェット・マグナムがアルマジロ型の修羅神グリモアの盾で受け止められ、動きを止める。そしてその隙を突くかのように量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの横から猛牛型の修羅神であるフラウスがコックピットを角で串刺しにせんと突っ込み……

「させるかっ! そこのゲシュペンスト、退けっ!」

 オープンチャンネルで叫びながらT-LINKシステムによりヒュドラを展開。T.T.キャノンでビームを発射する。同時にファントムを8機射出。放たれたビームを追うように敵へと向かっていく。
 そして放たれたビームはフラウスの胴体を貫通し、次の瞬間には周囲に爆発を巻き起こす。幸い連邦軍の量産型ゲシュペンストMk-Ⅱは俺の通信を聞いていたらしく、殆ど反射的と言ってもいいような勢いでバーニアを噴射しつつ後退しており、爆発に巻き込まれる事は無かった。
 そして盾を装備しており、ジェット・マグナムをも防ぐ程の防御力を誇るグリモアでも、その盾で機体の全てを完全に防御出来る訳ではない。どうしても盾という形状である以上、それもあくまでも量産型である烈級修羅神である以上はその盾を使った防御力も高が知れていた。
 まるで獲物を狙う狼の如く、グリモアの周囲を軽快に飛び回り盾の隙間からビームを幾筋も放ち続ける。
 俺の念動力に従って舞い踊るファントムは、新型であるその攻撃力を遺憾なく発揮して10秒も経たないうちに防御力自慢のグリモアを行動不能にさせていた。そして身動きが出来なくなったのを見た次の瞬間。

「貫けっ、ファントムッ!」

 俺のその言葉と共に、ビームソードを展開した8機のファントムが盾や装甲の隙間をついてグリモアへと突っ込み、その機体を貫通するのだった。

「そこの連邦軍機、無事か?」

 ふわり、とヒュドラを展開したまま先程間一髪の所だった量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの横へと降り立つ。

「あ、ああ。……あんたが援軍か?」
「そうだ。取りあえずは俺だけだが、すぐに後続が来る」

 呟きつつ、ファントムをヒュドラへと戻す。

「それで他の機体は? 俺が艦を出る時にはまだ数機程残っていた筈だが」

 そう尋ねつつも、モニタに映し出されている数機の残骸を見れば大体は理解出来た。

「ご覧の通りだよ。何機か中破程度の被害で済んだ機体もあったが、戦闘には耐えられないから後方に戻した。残っていたのは俺だけだった訳だ」
「なるほど、いわゆる殿か」
「まぁ、そうなる。……それで、あんたはどこの部隊の者だ? この辺の基地でそんな6枚羽の、しかも小さい機体を開発してるなんて聞いた覚えは無いんだが」

 6枚羽、ね。4枚羽のクシャトリヤそっくりの通称だな。

「俺はイスルギ重工に所属している部隊の者だ。遊撃部隊として独自行動を取る許可を連邦軍から得てい……るっ!」

 空から滑空してきたコウモリ型の修羅神、ハルパスが足の鉤爪で襲ってきたのをヒュドラのスラスターで回避。同時にどう見ても防御力が低いだろうその機体にニーズヘッグの頭部からビームバルカンを発射する。
 所詮ビームバルカンと侮る者もいるかもしれないが、シャドウミラーの技術班が開発したビームバルカンだ。そのエネルギーに関してもトロニウム・エンジン、ブラックホールエンジン、時流エンジンの3つがある以上は低威力な筈も無い。
 実弾ではなくビームバルカンであるが故に反動は殆ど無く、まるで濡れた和紙へ弾丸を撃ち込むかの如く、瞬時にハルパスは穴だらけになり爆散する。

「ここは俺に任せろ。お前は下がっていい。すぐに仲間も駆け付けるしな」
「……すまん。確かにその機体性能を考えれば俺は邪魔だろうな。イスルギ重工には感謝するよ」

 そう言い、バーニアを吹かしながら街中へと撤退していく量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ。恐らく街中に基地があるんだろう。

「なんだ~貴様。そんなチビの分際で、俺様の邪魔をするのか~」

 間延びしたような声をオープンチャンネルで漏らしつつ、ニーズヘッグの倍以上はあると思われるその修羅神が姿を現す。
 まさに肉まんと表現すべきその外見は、名は体を表す……違うか? いや、確かあの肉まんは超級修羅神である以上神化はしている筈だ。そして神化は操縦者の想いで行われるらしいから、ある意味間違ってはいないのか。

「……」

 そんな肉まんを相手にする価値もないとばかりに、周囲を見回す。
 ……猫型のシトリーは無しか。そうなるとメイシスやアルティスとの連絡を取るのはお預けだな。

「グフフフフ~。 さっきから黙ってるが俺様にビビッてるのか~? まぁ、このマグナス様を前にすれば当然だがな~」
「喚くな、肉まんが」
「肉まんってのはなんだ~? 美味いのか~?」
「さて、どうだろうな。もし美味いとしても、お前みたいな3流以下の無能が材料になっている時点で超包子でも美味く料理するのは無理だろうよ」
「……き、き、き、貴様~! この俺様を馬鹿にして、無事で済むと思ってるのか~!」

 さすがに3流以下の無能というのが自分を貶している言葉だと気が付いたのだろう。俺へと向かって脅してくる。
 よし。上手い具合に挑発に乗ったな。
 そのまま函館を後ろにした今の状態から、ツイン・ドライブを起動させてまるでマグナスを馬鹿にするように空中を浮きながら場所を移動する。そう、函館の街の前から目を逸らすように。そして同時に、シロガネのやってくる方を後ろへとするように。

「貴様、貴様、貴様~っ! この重震のマグナス様に向かって生意気な口を利いた事を後悔させてやる~っ! 拳法殺しと言われた俺様が、お前みたいなチビ助に馬鹿にされる覚えはな~い! お前等、あのチビ助をぶち殺せ~!」

 マグナスの指示に従い、30機近い烈級修羅神が俺の方へと向かってこようとするが……残念。それはこっちの読み通り。

「撃てぇっ!」

 そんな俺の言葉と共に、幾筋ものビームやミサイルが放たれて修羅神達の背後から襲い掛かる。
 完全に俺だけに意識を集中していたのだろう。背後から放たれるその攻撃に対処出来る筈もなく、防御力が低いカメレオン型のボフリィ、コウモリ型のハルパスが真っ先に撃墜され、次いで防御力の高い牛型のフラウス、アルマジロ型のグリモアもまた多かれ少なかれ損傷を受ける。

「な、な、な、何が起こった~?」

 当然修羅神達の中でも最も巨体なアンドラスもそれなりにダメージは受けていたのだが、さすがにマグナスの機体とは言っても神化した超級修羅神と言う事なのだろう。ダメージ自体は殆ど無いままにこちらの奇襲を防ぎきるのだった。
 だが、背後からの一斉射撃により30機近く存在していた修羅神は既に10機程度まで数を減らしており、その10機にしろ多かれ少なかれ損傷を受けている。

「待たせたか?」

 コーネリアからの通信を受けつつ、ニーズヘッグの左へと着地するラピエサージュ。

「あらあら、随分とユニークな機体もあったものね。……あまり私の好みではないのだけれど」

 レモンの操るヴァイスセイヴァーも同様にニーズヘッグの右へと着地。

「ず、ずるいぞお前等、後ろから攻撃するなんて卑怯者め~っ! この巨霊焚天衝で纏めて片付けてやる~!」

 そう言いつつ、腹部が展開して巨大な砲身が展開する。だが……

「そんな見え見えの攻撃をさせると思っているのか? ムウ!」
「あいよっと!」

 俺の言葉と同時にソードブレイカーが発射され、そのままアンドラスの腹から展開した砲身へとぶつかっていく。
 グロウセイヴァーにしろ、ニーズヘッグにしろ、ソードブレイカーを改良して作りあげられたファントムを使用しているが、そのファントムにしても一撃の重さという意味ではソードブレイカーには遠く及ばない。ファントムに比べると圧倒的な重量を持っている為に、純粋に打撃武器として考えた場合はソードブレイカーに軍配が上がるのだ。
 そしてそのソードブレイカーを使用しているのはSEED世界でガンバレルを使いこなしていたムウ。その結果どうなるなかと言えば……
 ガッ、ガッ、ガッ、ガッ、ガッ、ガッ、ガッ!
 そんな音を立てつつ、寸分の狂いもなく砲身へとソードブレイカーをぶつけて強制的にその照準をずらす。そして。

「オウカ、イザーク!」

 その声と共に、テスラ・ドライブを使いつつ上空から落下してきたオウカのヒュッケバインMk-Ⅱがチャクラム・シューターでアンドラスの動きを封じ込め、同時にイザークの操るヒュッケバインMK-Ⅲから放たれたファングスラッシャーがアンドラスの巨体へと牙を剥く。

「ぐっ、ぐぐぐぐぐ~。この程度の攻撃など、回避するまでもないわ~!」

 だが、さすがに超級修羅神で防御力自慢のアンドラスと言うべきか、はたまた腐っても上級修羅のマグナスと言うべきか。チャクラム・シューターで動きを封じ込める事には成功したもののチャクラムの部分でダメージを与える事は出来ず、ヒュッケバインMK-Ⅲのファングスラッシャーも食らいはしたものの衝撃自体はその贅肉の如き巨体でやり過ごしている。

「確かに防御力に関しては予想以上なようだが……」
「でも、ああも醜いのはやっぱり好みじゃないわね」
「それに防御力に特化していると言っても、動きが鈍いようではあまり意味が無いように思えるがな」

 レモン、コーネリアが思わず呟く。

「なんだと、拳法殺しのこの身体を馬鹿にすると許さんぞ~っ!」

 その言葉と共に、チャクラム・シューターで動きを封じ込められているにも関わらず無理矢理にその機体を動かし始めた。

「っ!? アクセルさん、このままでは抑えきれません!」

 見た目通り……否、見た目以上のパワーは持っているのだろう。オウカが悲鳴のような声を上げてくる。
 その声を聞きつつチラリと周辺を見ると、既に量産型Wの操るエルアインスが損傷を受けているフラウスやグリモアを容赦無く撃破しているのが確認出来た。

「……まぁ、この程度の敵に苦戦する筈も無いか。オウカ、チャクラム・シューターを解除しろ。こんな豚まんでも一応は敵の幹部だ。トドメの一撃くらいは俺が与えてやる」
「わ、分かりました」

 その声と共に自由を封じ込めていたチャクラム・シューターの糸が解除され、アンドラスはこちらへと向かって急速に迫ってくる。
 ……とは言っても、その速度はあくまでもアンドラスにしては、と但し書きが必要だが。

「レモン、コーネリア、退避を。俺はあの豚まんを片付ける」

 能力的にはそれ程見る所が無いとは言っても、それでも修羅の……それも、ミザルの部下の1人であるのは確かなのだ。ここで潰しておくのに越した事は無い。

「ぐふふふ、くたばりな~!」

 その言葉と共に腕に仕込まれていたバーニアを使いながら速度を上げてニーズヘッグへと接近してくる。ヴァイスセイヴァーとラピエサージュが避難したのを横目で確認し、こちらへと迫ってくるアンドラスを待ち受ける。

「おらおらおら~!」

 その圧倒的な質量で押しつぶそうと言うのだろう。確かにグラビコン・システムの効果で15tを切っているニーズヘッグに対して有効な一撃であるのは間違い無い。……当たれば、な。
 T-LINKシステムを使いヒュドラを操作。スラスターを使って瞬時に横へと移動して闘牛の牛のように突っ込んでくるアンドラスを回避する。

「グレイプニルの糸、発動!」

 そして横をすれ違い様にグレイプニルの糸を発動。先程のチャクラム・シューターで縛り上げた時よりも尚強力にその動きを絡め取る。

「ぐふふふ~、そんなチビ助でこのアンドラスの動きを止められると思ってるのか~?」

 あくまでもニーズヘッグを見くびるかのような傲慢な笑いを浮かべるマグナスに、こちらも同様の笑みを浮かべてやる。

「思ってるからやってるんだよ。T-LINKシステム、フルコンタクト!」

 念動力を全開にすると、次の瞬間T-LINKフレーム全体から赤い輝きが漏れ出していく。同時にツイン・ドライブの出力も上がり始め、次の瞬間にはニーズヘッグの推力は完全にアンドラスを上回っていた。ブラックホールエンジンからトロニウム・エンジンに切り替わったのをT-LINKシステム経由で理解する。

「な、なに~!?」

 そのままツイン・ドライブを全開にし、強引に力尽くでアンドラスを上空へと放り投げる。元々地上用の機体であり、同時に動きの鈍いアンドラスが空中で身動きが出来る筈も無く、無様に藻掻いているのを見ながら後方のヒュドラに装備されているメガ・バスターキャノンで狙いを付け……

「愛、……残念ながらお前の出番はここで終わりだ、マグナス」

 その言葉と共に、トリガーを引く。
 放たれた巨大なビーム砲は、ニーズヘッグの2倍以上はあるアンドラスをその光に飲み込み……次の瞬間には盛大な爆発を上げながらこの世界から消滅するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:415
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:470 
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