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真・恋姫†無双 守る為の戦い

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運命を変える出会い

 
前書き
終盤に武将と出会います 

 
「此所は、何処だ?」


目を開くと、知らない天井が目に入った


「あ、お兄ちゃん目を覚ました!お父さん!」


右を見てみると、顔も知らない小さな女の子が父親を呼びに走って行った


(俺は左慈を仕留め損ない、その後気を失いどうなったんだ?)


起き上がり、あの時のことを思い出してみるが、全くあの後のことが思い出せない。一体俺に何があったんだ?


そして同時に、あることに気付いた


(・・・仮面が外されている。それにこれは)


仮面を外されてるのはまぁいい。しかし小屋に置いてきた筈の、仕事で使う大きめのショルダーバッグが俺の枕元にあった


その隣に鬼の仮面も置いてある

(何故これが?まぁいいか。今は現状の確認が先だ)



「おお、目を覚ましたんだな。気分はどうだい?」


「お兄ちゃん、大丈夫?」


先程の女の子が、父親と一緒に俺の所に来た


「大丈夫です。すいません心配をかけたようで」


一礼してお礼を言った後、俺は仮面を被った


「問題ないなら良かったよ。ところで兄さん、この辺じゃ見かけない格好してるが旅人か何かかい?」


見かけない格好?確かにこの黒い服は、師匠がお前に似合いそうだと言い、何かのゲームの白い服を黒くし俺に渡した物だ


そのゲームの服では、やはり珍しい物だよな


「そんな者です。他国から来た旅人何で」


「じゃあ、お兄ちゃんはこの大陸の人じゃないの?」


「そういうこと」


「ほう旅人ね。村の入り口で倒れてたが、黄巾党に襲われたのか?」


!今この男は何と言った?村の入り口で、倒れていたのもおかしいがその後だ


「黄巾党?」


「ああ、最近じゃ有名な奴等さ。その反応じゃ違うのかい?」


「えぇ、まぁちょっと目眩がして意識を失ったので」


「そうか。まあ何にせよ襲われてないんならよかったよ」


男の言葉を聞き流しながら考える


(黄巾党。確か三国志に出て来た、張角を筆頭に決起した農民達の部隊だったか?)


よくは覚えていないが、確かそんな感じだった筈


しかし、何故今の時代に黄巾党などが?どう考えてもあり得ない


(まさか俺は、タイムスリップしたのか?なら今目の前の二人の格好も納得するが)


目の前の親子の格好は、昔の奴等が着ていたようなボロい布のシャツにズボンとスカート


最初から何か変だと思ったが、だがタイムスリップ何て思い当たる節が


(・・・まさかあの時の鏡が原因か?)


思い当たる節は一つだけある。あの鏡が割れた時に俺達を包み込んだ光あれが原因で、俺は遥か過去にタイムスリップした可能性が高い


(これで左慈の言ったことも理解出来る)


奴は自分のやったことを後悔しろと言った


あの鏡は何らかの装置で、破壊した結果タイムスリップし俺達は帰れなくなる


この時代に留まることしか出来ず、元の時代に帰れないことを後悔しろと言うことだったのか


(やられたな。しかしまだこの男が嘘をついてる可能性も)


「兄さん、どうかしたのかいさっきから黙って?」


「まだ何処か痛いの?お兄ちゃん?」


「あ、いえちょっと考え事を」


しかし先程の考えは、村人らしき男の声で無くなった

「黄巾党だ!黄巾党が攻めて来たぞ!」


外から大声で村人が叫んでいる。受け入れるしかないようだな


「くそ!お前は此所にいろ。兄さんも病み上がりだ此所にいてくれ」


「お父さん!戦うの!?」


「村を守らなくちゃいけない。それにお前もな」


そう言うと男は出て行った


「お父さん・・・」


女の子は、心配そうな顔で男の出て行ったドアを見ている


「心配なのは分かるが、いくら心配しても何も変わらない」


「じゃあ、どうすればいいの?私はお父さんと一緒に戦えないし」


「どうしようもないが、信じて待っててやれ。君のお父さんは負けないってな」


そう言った後女の子の頭を撫でる


「うん。ありがとうお兄ちゃん」


安心したのか、女の子は俺にお礼を言ってきた


(女の子は、頭を撫でるか抱き締めれば安心するか)


これは師匠の言ってたことだが、本当だったようだな


だがその直後


「に、逃げろ!兄さん!娘を連れて逃げ」


ドアの外からさっき出て行った男の叫び声が聞こえた。まさか!


(ドアの向こうの氣が消えた。その付近に氣が約10程か?)


「今のお父さんの声!?お父さん!」


「待て!ドアを開けるな!」


女の子は俺の声を無視しドアを開けた


「お父さん!イヤーお父さんお父さ・・・」


目の前に、血塗れで横たわる父親の死体に近寄った瞬間、一本の矢が女の子の頭に突き刺さった


「お・・・父さ」


力無く女の子の身体は地面に倒れた


「何だよ。この村には一人もろくに戦える奴はいねえのか?」


ギャアギャアと、黄巾党は騒いでいる。これが過去の戦いか


何一つ変わらない。現代の戦争と何一つ


「失せろ雑魚共」


「何だ!てめえは!?」


男が剣を抜くより早く、指銃で心臓を貫く


「何も変わらない。何も」


「てめえよくも!」


残った奴等も容赦なく、指銃で心臓を貫く


気付いたら、あっという間に残り一人になっていた


「た、頼む!命だけは助けてくれ!お願いだ!お願いします」


黄巾党の男は、土下座し何度も頭を地面に叩きつけ助けてくれと叫ぶ


(本当に人はあまり変わってねぇな)


黄巾党の男に近寄り、肩に手を置く


「た、助けてくれるんですか!?」


「あぁ、一度だけ見逃してやる。早く消えろ」


男に背中を向け歩き出すと


「馬鹿が!死ね!」


「・・・鉄塊」


男は、油断してると思ったのか背後から剣を振ったが、俺の身体に剣がぶつかった瞬間剣の刃が粉々に砕けた


「あ、ハハハ。今のは冗談です!」


「剃」


逃げ出す男を追い掛け、蹴り倒し首に暗殺刀を向ける


「助けて、助けて助けて!」


「見逃すのは一度だけだ。阿呆をやった罰だ精々苦しんで死ね」


首を死なない程度に斬り裂き、両手両足を指銃で貫き俺はその場を後にした


「酷いな。これが俗に言う弱肉強食か」


村は死体で溢れていた。家の隅々に血痕が生々しく残っている


「後は20人ほどか」


氣を探り、場所を特定した後俺は残りの奴等の所へ向かった


「ギャハハハ!皆殺しだ!奪える物は全て奪い刃向かう奴は皆殺しだ!」


馬に乗った阿呆が、そう高らかに叫んでいる


戦争に行ってた俺だが、今回は吐き気がする


俺の戦場は常に、軍隊と軍隊の戦いだったがこれはそうではない


はっきり言えば、軍隊VS民間人だ。それも俺がいた戦場とは違い、降伏してる女子供すら殺している


「師匠。アンタの言っていた、力の使い道を間違えたら終わりだ。の意味が分かったよ」


そう呟いた後、俺は敵軍に突撃した


「消えろ。目障りだ」


「な、何だ!何故味方が倒れ」


両手の暗殺刀を使い、敵の喉 首 心臓を斬り裂き進む

「何だ!何が起きてる!?」


「か、頭!見えない何かが俺達を殺して」


「見えない何かではない。れっきとした人だ」


首を斬り裂き、心臓を一突きし雑魚の代わりに答える


「何だお前は!?味方は何をしてるんだ!」


「全員寝てる。但し一生覚めない眠りだがな」


刀を抜き頭にそう伝える。後はコイツを始末するだけ


「し、死んでたまるか!俺はまだ楽しんでねえんだよ!」


馬から降り、頭も剣を抜く。しかしその手は震えている


「どうした?早く攻めてこい」


「俺だって一部隊の頭だ!な、嘗めるなあ!」


頭は俺に突撃し、思いきり剣を俺の頭目掛けて振り下ろすが


「遅い」


「う、腕が腕が!」


横一線に刀を振り、頭の腕を斬り落とし


「次は足だ」


両足もあっさり斬り落とし、頭は胴体のみでその場に倒れた


「痛えよー!痛い、怖い助けてくれ」


顔は涙と鼻水でグショグショだ。どっちにしろ助からないのに


「全てお前達のせいだが、あの子が殺されるまで何もしなかった俺にも責任はある」


俺がもっと早く、コイツ等を始末していれば


「すまない村人達よ。本当にすまない」


そう空に向かって言った後、頭に再び近寄る


「助け、助けて助けて助けて助けてください!」


「地獄に行っても覚えていろ。人殺しを楽しむ奴はろくな死に方をしないと」


暗殺刀で喉を斬り裂き、頭は絶命した


「すまない。俺がもっと早く動いていれば」


黄巾党は殲滅した。しかし村人は全員死んだ


何も守ることが出来なかった


「遺体は墓を造って埋めよう」


今の俺に出来るのは、遺体を烏に食われる前に墓に入れ弔うことだ


そう思い、遺体に刺さっている剣や弓を暫く抜いていると


(強い氣がこっちに来る。誰だ?)


村の入り口から、でかい氣がかなりの速さでこっちに来る


「!」


殺気を感じて、刀を抜くと重たい何かがぶつかった

「・・・・・・お前、これをやったのお前か?」


目の前に現れたのは、髪は赤紫色?で上は長袖で下はミニスカートで、腹部を露出し首に深紅のスカーフを巻いた一人の女の子だった


「・・・俺がやった。とも言えるな」


無理矢理弾き飛ばし、そう女の子に言う


「・・・・・・お前、恋が許さない!罪も無い人たくさん殺した!」


女の子は、俺を睨みながら向かって来る。当然死ぬ訳にも行かないので応戦するが


(強いな。一体何者だ!?)


こちらの攻撃が通用しない。それに中々速い


「嵐脚」


「・・・・・・甘い」


足から斬撃を放つが槍?の横凪ぎで簡単に弾かれた


「・・・・・・次は恋の番!」


「ちぃ!」


槍?の一撃一撃が俺の命を狩ろうと迫る


(これはマジでやらないと駄目かな?)


横凪ぎや突きを、上手く反らしながら前に出る


「・・・・・・させない」


さっきよりも、数段速く鋭い攻撃が俺を襲うが


「鉄塊」


槍?の横凪ぎを鉄塊で防ぎ脇で挟み込み


「三王銃」


「・・・・・・!」


ついさっき思い付いた、六王銃の片手バージョンで吹き飛ばし


「終わりだ」


女の子の首に、槍?の刃を向けそう告げる


「・・・・・・殺せ」


「・・・」


何のためらいもなく、殺せと言うとはな。とても女の子とは思えん


「殺すも何も、俺は本当は敵じゃない」


「・・・・・・でも、これをやったの自分て言った」


睨みながら俺にそう言う。あんなこと言わなければよかったな


「村人を殺したのは黄巾党だ。しかし俺は村人を守れなかった」


「・・・・・・黄色い奴の仲間じゃないの?」


頭に?を浮かべながら、女の子は俺に聞く


「黄巾党の死体が途中で何体もあっただろ?」


「・・・・・・入り口の人と、血の匂いで駆け付けたから気付かなかった」


急いで駆け付けるのはいいが、よく周りを見ろよ


「結論から言うと、俺は村人を守れなかった。だからこうなったのは俺のせいでもある」


「・・・・・・だから、さっきやったのは自分て言った?」


「あぁ。誤解させてすまない」


槍?を返し謝る。謝ることは他にもあるけど


「・・・・・・恋もちゃんと確認しなかった。だからごめんなさい」


ぺこりと女の子も頭を下げる


「謝らなくていい。じゃあ俺は、村人を墓に埋める」


先程と同じ作業を再び再会する


「・・・・・・恋も手伝う」


そう言うと隣に座り、矢を抜き始めた。断っても聞きそうにないので、一緒に続けた


数時間後、漸く村人全員の墓が完成した


「すまない。俺には謝ることとこれぐらいしか出来ない。安らかに眠ってくれ」


手を合わせてそう言うと


「・・・・・・村人の皆、恨まないであげて。皆を守ろうとして戦ってくれたから」


一緒に手を合わせてそう言ってくれた


「ありがとな。えっと」


「・・・・・・名前 呂布 字は奉先」


名前は呂布か。待て呂布?三国最強の?


いやしかしもう、タイムスリップ何かしてるんだ。呂布が女でもあまり驚かないな


「呂布か。じゃあ呂「・・・・・・恋でいい」は?」


「・・・・・・恋でいい。真名で呼んで」


「真名?真名とは何だ?」


「・・・・・・真名知らない?」


「あぁ、出来れば説明を頼む」


そう言った後、呂布は俺に真名の意味を教えてくれた


「許してない奴に、真名を呼ばれたら斬られてもおかしくないか」


この時代では、名前に対して五月蝿いようだな


「俺に、真名を呼ぶことを許していいのか?」


「・・・・・・(コクッ)」


「そうか、じゃあ恋君はこれからどうする?」


何か恋には、行く宛などがあるのだろうか聞いてみる


「・・・・・・恋は、洛陽に帰らないといけない」


「洛陽か。場所は分かるのか?」


「・・・・・・(フルフル)恋、皆とはぐれちゃって帰り道が分からない」


広い大陸だからな。場所が分からなくなるのは当然か?それにしても


(あの子と同じ、寂しいのは嫌いな目をしてるな)


昔、助けた少女の目に恋は似ている。寂しいのは嫌、誰か傍に居てほしい


そんな感じが目を見てるとする


「俺が一緒に行ってやる。だから心配するな」


恋の頭に手を乗せ優しく撫でる


「・・・・・・本当に?//」

顔を赤くしながら聞いてくる。嘘の訳ないだろ


「一人じゃ寂しいだろ?だから傍にいてやる」


「・・・・・・ありがとう。名前教えて」


・・・名前か、そんな物は最初から俺には無い。しかし貰った名ならあったな


「名前は無い。どうしても呼びたいなら剛鬼(ごうき)とでも呼べ」


「・・・・・・剛鬼?」


「あぁ、宜しくな恋」


「・・・・・・宜しく剛鬼」


(師匠、アンタがくれた名をまた名乗らしてもらうからな)


こうして俺は名無しから剛鬼になり、恋と一緒に洛陽を目指すことになった 
 

 
後書き
出来る限り更新を早めて行きたいですね

剛「ではまた次回」 
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