ヘタリア大帝国
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TURN127 アルプス要塞その四
「そうだったのか!」
「そして今まで枢軸軍におられたのか!」
「そういえば枢軸軍の艦艇の質が急によくなったが」
「国力の伸張も格段に上がった」
「全ては総統のお力だったのか!」
「あの方がおられたからこそ!」
「私は戻って来た!見るのだ!」
銀河に映像が映し出された、そこに。
あの黒い軍服と帽子のレーティアが立っている、その左右にはグレシア、そしてエルミーがいる。
マンシュタインとロンメルもだ、しかも。
「おお、祖国殿!」
「プロイセン殿もおられる!」
「オーストリア殿にハンガリー殿の兄上も!」
「皆おられるぞ!」
「皆、聞いてくれ」
ドイツもだ、彼の国民達に言う。
「俺達はレーティア=アドルフ総統と共に枢軸軍にいた」
「総統さんを助けてもらった、だからな」
そしてプロイセンもまた。
「総統さんを助ける為に一緒にいたんだよ」
「妹達を祖国に残した上でな」
「はい、そうです」
「兄貴達の言う通りだよ」
ドイツ妹とプロイセン妹もここでドクツ軍の将兵達に言う。
「私達はお兄様達が戻って来られるまで留守番をしていました」
「これまで兄貴達が病気だって言って出てこなかったのはいなかったからなんだよ」
「総統と共におられたから」
「だからでしたか」
「それで今こうしてドクツに戻って来られたのですか」
「そうでしたか」
ドクツ軍の将兵達も納得した、今起こっていることに。
そしてだ、さらにだった。
レーティアはその姿を銀河に映し出しそのうえで言った。
「諸君!ドクツは枢軸か連合か!」
「そ、それは」
「そのことは」
「私は降伏していない!そして我々を虐げていたエイリスとオフランスのことを忘れてはいない!今もだ!」
「では、ですか」
「我々は」
「そうだ、ドクツは連合ではなく枢軸だ!」
今彼女がいる方だというのだ。
「そうあるべきなのだ!」
「ではですね!」
「今から総統は!」
「ここに宣言する!私は諸君等が望むのなら」
この前置きからだ、レーティアは彼女が愛する国民達に言った。
「もう一度ドクツ第三帝国の総統に戻り」
「そして枢軸に戻りですね」
「この身内同士の戦いを」
「我々は一つだ、身内で戦うものではない」
こうトリエステとベートーベンに話す、彼等も共にいるのだ。
「だからだ、諸君!私はこのアルプスそしてドクツと枢軸諸国との戦いが終わることをここに宣言する!」
「そしてですね!」
「我々は!」
「枢軸の一国としてエイリスと戦う」
ドクツの宿敵であるその国とだというのだ。
「わかっただろうか!さあ諸君は私を選んでくれるかどうかだ!」
「ジークハイル!」
「ハイルアドルフ!」
返答はなかった、その代わりに。
ドクツの将兵達から一斉にこの声があがった、そしてだった。
それは全軍に一瞬にして拡がった、皆直立不動で右手を掲げてこの言葉を叫んでいく。
ヒムラーが直率親衛隊員達もだ、彼等が護るべきレーティアだからこそ。
尋常でない声で叫ぶ、それは司令部もだった。
「総統万歳!」
「総統が生きておられた!」
「そしてドクツに戻ってこられる!」
「何と素晴らしいことだ!」
「ヒムラー、今まで申し訳なかった」
レーティアは司令部にいるヒムラーにも言った。
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