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虹の軌跡

作者:フゥマ
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第六十九話

上体を沈ませ、地面スレスレから白球を放つ

パシン

狙い通りにミットに吸い込まれる

啓一
「(球威は微妙だがコントロール抜群だな)じゃあ次は…」

今度は外角低めにカーブのサインを出す

再度頷き、投球動作に入る虹太郎

ククッ

パン

啓一
「スゴいな、変化球のコントロールも良いんだな(カーブ以外も出してもらおうかな)」

イタズラ半分に、次は内角低めにシュート

しかし、虹太郎は注文通り投げてみせる

その次にスライダーのサインを出してみたが虹太郎は首を横に振ることなく投げて見せた

啓一
「一番キレがあるのはスライダーみたいだけど…変化球3種類かよ…。……まさか」

次に出したサインは真ん中低めにフォーク

アンダースローで落ちる球は意外に難しい

しかし、ここで、虹太郎は首を縦にも横にも振らず、そのまま硬直した

啓一
「…?どうした?別にダメなら…」

虹太郎
「…いや、大丈夫」

言葉を遮り投球動作に入る

ククッ

パン

やや、内角寄りにズレたが注文通りのフォーク

啓一
「(フォークはまだ安定してないのか?変化もそんな無いし…だけど)」

これでまだ投げてないのはシンカー系のみ

握りだけ出来ても、必ず変化するわけでは無ければ、一朝一夕で身に付くものでも無い

意を決してシンカーのサインを出す啓一

そして虹太郎は





首を縦に振った 
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