転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0519話
「ふぅ、やっと一段落だな」
魔法区画にある魔法球の近くで溜息を吐く。
「ご苦労だったな」
そんな俺の横では、コーネリアもまた同様に疲れた顔をして立っていた。
魔法球と時の指輪の合体とも融合とも言える作業をエヴァが終えた翌日。さすがエヴァと言うべきか、不具合の類は無かったのを確認した俺達は――正確には技術班か――早速とばかりに魔法球の中に入って空間倉庫の中に収納していた物を取り出したのだ。
収納する時は1日掛からなかった程度の時間だというのに、何故か今回は魔法球の中にいた2日間を目一杯使ってギリギリまで掛かった。それと言うのも技術班の連中がこの際だからとそれぞれのパーツやらコンテナを置く場所を変えて、より作業を効率的に進めようという事になった為だ。
いや、それ自体は有意義な話だとは思うんだが、せめてどこに何を置くのかを決めておいて欲しかったと思うのは俺だけだろうか? ああでもない、こうでもないとばかりに議論が行われ、結局丸2日ギリギリまで使う事になったのだから。
それでも何とか新たな配置は決まり、現在は魔法球の中で再び俺の新型機の開発が進んでいる。せめて再配置した影響が良い方に出るのを期待するだけだ。
「さて、これからどうする? 私は実働班の方の訓練に向かうが」
そう言い、量産型Wに言ってエアカーを持ってこさせるコーネリア。
その様子を眺めつつ、俺もまた今日の予定を考える。
出来れば一度ネギま世界に行ってブルーマーズ計画の進捗を、あるいはコーネリアの訓練に付き合うか。……どちらを選ぶか迷っていた時、量産型Wが1人俺の方へと向かって来る。
「隊長。隊長が魔法球に入っている間にイスルギ重工から連絡がありました。戻って来たら連絡して欲しいと」
「イスルギ重工から? ミツコか?」
「はい。ミツコ・イスルギ本人からです」
……この時期にミツコから連絡? 何があったんだ? あるいは修羅辺りが出たか? ソーディアン出現以降はソーディアンズ・ダガーを利用して修羅が至る所に転移してきてはテロ行為染みた真似をしている筈だ。それなら日本に、それもイスルギ重工に関係している場所へと現れても不思議じゃない、か。
「分かった。……悪いな、コーネリア。俺も訓練に付き合おうと思ったんだが、そうもいかないらしい」
「ふっ、気にするな。私は私のやるべき事をやるだけだから、お前もお前のやるべき事をやれ」
そう言い、軽く唇を合わせてからコーネリアはエアカーに乗って魔法区画を出て行く。
それを見送り、俺もまたエアカーを使って通信が出来る場所まで移動するのだった。
「で、こんな時期にこっちに連絡してくるとはどうしたんだ?」
ゲートシステムを経由してミツコとの連絡を取ると待ってましたとばかりに画面に姿を現すミツコ。
『実は、現在地球では世界各国に修羅と名乗る者達が転移しては暴れているのですが……』
ふむ、やっぱりそっちに関してか。
「その話の進め方だと、イスルギ重工の関係施設が襲われたとかか?」
『……ええ。実はベトナムにある我が社の工場がその修羅達に占拠されてしまったらしいのです』
「ベトナムにある工場? 何でまたそんな場所に?」
『人件費が安いのが大きな理由ですわね』
「……なるほど。で、工場と言うからには何かを作ってるんだろうが。もしかしてAMとかか?」
例えリオンだったりしても修羅達に奪われると厄介な事に……なる、か? そもそも上級修羅以外の通常の修羅である雑魚達は殆どがいわゆる世紀末的なアレだ。自分自身の覇気、いわゆる生命力を使って動かす修羅神ならともかく、ある程度複雑な手順を必要とするAMの類を動かせるかどうかと言われれば……ちょっと疑問だろう。
だが、そんな俺の心配は次の瞬間には消え去る。
『いえ、その工場で作られているのは兵器の類ではありません。アクセルから譲られたストライクダガー。そこから得られた技術により新型のバッテリーを製造しようと準備をしていた所です』
「……準備をしていた? となると」
『ええ。まだ工場は稼働していませんし職員達もいませんでした』
「なら何でそんな場所を占拠するんだ?」
『さぁ? それを私に聞かれてもちょっと分かりませんが……知っての通り、バッテリーに関してはPTやAMに使えなくても民需品には十分使えるものです。ですので、それなりに機密度が高い工場でもありますし、出来れば連邦軍に出て来て欲しくはないのです。かと言って、イスルギ重工の警備会社や実働部隊に関してはこの騒動で迂闊に動かす訳にいきませんし』
「なるほど。それで自由に動けるだろうこっちに連絡をしてきたか」
『そうなります。もちろん代価は用意してありますわ』
ニコリとした笑みを浮かべるミツコ。だが、代価? 代価ねぇ。
基本的にホワイトスターでは元素変換装置の『キブツ』がある為に通常の物質に困るような事はない。ちなみに『通常の』と強調したのは、その世界特有の物質――ギアス世界のサクラダイトやOGs世界のトロニウム等――は合成出来ないからだ。それ故にシャドウミラーが物資で困るという事は無いし、かと言って俺達が欲している未知の技術にしても現在のイスルギ重工が揃えられるような技術は既にこっちが持っている。そうなると……物質は作れても組み立てるのに手間の掛かるPTやAMといった所か?
まぁ、パイロットの数に比べて指揮官機が足りないのは事実だし。どんな機体を報酬として寄こすつもりなのかは知らないが、イスルギ重工に貸しを作っておいて損はないか。
それに……もしその工場を占拠している修羅の中に女の修羅。特にメイシス・マルクの部下だけが使っている猫型の修羅神シトリーがあればこっちとしては向こうと接触する手段にはなるか。
「ちなみにその代価は何か聞いてもいいか?」
『ええ、もちろん。さすがに代価が何かも教えずにアクセル達を使う気はありませんわ』
笑みを浮かべつつそう告げてくるミツコだが、どこか裏があるように感じてしまうのは俺の考え過ぎか?
「なら聞かせて貰おう。代価とは?」
『シ・ロ・ガ・ネ、ですわ』
何? 今ミツコは何と言った? もしかしてシロガネと言ったのか? スペースノア級の?
「すまないがもう一度言ってくれ」
『構いませんわよ。シロガネを提供すると言っているのですわ』
「本気か? 無人の小さな工場1つを解放するだけでスペースノア級を差し出すと?」
『ええ。ただし、さすがに報酬と仕事が釣り合ってませんのでちょっとこちらの提案を受けて貰わざるを得ませんが』
……シロガネか。欲しい。非常に欲しい。トライロバイト級をおいそれと使えない以上は、前線で使える戦艦があるのと無いのとでは大違いだ。
何か裏がある。そうは思う物の、鵬法璽の契約がある以上は裏があるにしてもこちらが不利になるような裏では無い筈。
修羅達と連絡が取れる可能性を考えると、この提案は受けた方が圧倒的に得か。
「分かった。すぐにこちらも準備をする」
『そうしてくれると助かります。具体的にはどのくらいでこちらに到着しますか?』
「その、ベトナムで占拠された工場にはどのくらいの人数がいるのか分かるか?」
『報告によると機動兵器が5機程度らしいですが』
修羅神が5機か。その程度の規模なら普通は上級修羅神がいないと考えてもいいんだが……何しろ修羅だからな。こっちの常識が向こうに通じない可能性はある。下手をしたら上級修羅数名揃い踏みなんて可能性もあるのか? まぁ、さすがにそんな馬鹿な事はないと思うが、それでも実働班からもそれなりの人数を出した方がいい。今現在出撃出来るのは俺、コーネリア、ムウ、イザーク、スレイ、オウカ、ムラタか。レモンとマリューは魔法球に籠もっている為にすぐに出て来られないし、エキドナは色々と細かい仕事を任せているから除くとして。
スレイ、オウカ、ムラタの3人はシャドウミラーに所属したばかりで元からいたメンバーと連携が上手くこなせるかどうか不明だから取りあえずこの3人もエキドナ同様に除くとして――スレイとムラタは機種転換訓練の問題もあるし――そうなるとコーネリア、ムウ、イザークの3人と俺か。人数敵には互角だが、戦力的に考えるとこっちが圧倒的に上だろう。しかし捕らえるという事を考えると量産型Wを5人程度連れて行くのがいいか。
「俺を入れて9人。その分の機体を運ぶのを考えるとレイディバードを2機用意出来るか?」
『その程度ならお安い御用です。ではイスルギ重工の本社飛行場で用意しておきますので』
「ああ。1時間程度を見ておいてくれ」
『はい。パイロットの方にはベトナムの工場の位置を知らせておきます』
そう言い、通信が途切れる。
さて、そうなるとこっちも急がないとな。
そのまま通信装置を使い、演習区画へと繋げる。
『どうした?』
そこに現れたのはコーネリアだ。先程出発してからまだそれ程時間が経って無いしまだ訓練を始めていないのだろう。今回はそれが幸いしたな。
「すまないが、緊急出動だ。コーネリア、ムウ、イザークの3人と量産型W5人は至急出撃準備を整えて転移区画までやってきてくれ。機体に関しては……今は何を使っている?」
『私はいつも通りにラピエサージュ。ムウとイザークはエルアインスだ』
「俺の分のエルアインスは格納庫で俺が収容していく。お前達はそのまま転移区画に来てくれ。ただし、武器弾薬の補充は忘れないようにな」
『……出撃か?』
「ああ。イスルギ重工からの依頼でな。俺、コーネリア、ムウ、イザークの4人と量産型Wを5人程連れて行く」
『了解した。すぐに準備を整えて転移区画に向かう』
「頼んだ。細かい事情に関しては移動中に説明する」
コーネリアは小さく頷き、通信を切る。
それを見送り、俺もまた格納庫へとエアカーで向かうのだった。
「お前達5人、これから出撃だ。量産型ゲシュペンストMk-Ⅱを用意しろ」
『了解しました』
格納庫にいた量産型Wへと命じると、一糸乱れずに返事をしてくる。
その様子を見ながら俺は近くに置いてあったエルアインスへ。G・レールガンやG・リボルヴァーをきちんと装備しているのを確認して空間倉庫へと収納する。同時に、量産型Wが持ってきた機体もそれぞれ空間倉庫へと収納していく。それと移動用にSEED世界のアラスカで盗み出した戦闘ヘリコプターも忘れずに。何しろ向こうに転移しても山の中だからな。
そして俺のエアカーに乗って転移区画へ。さすがと言うべきか、既にそこには2機のエルアインスと1機のラピエサージュが揃っていた。
「いきなりの出撃命令とか少し驚いたぞ」
「それは俺も同じだ。向こうからの緊急にとの要望だからしょうがない。……武器の交換はOKだな? いざ戦闘になった時に模擬戦用のペイント弾でしたとかになったら洒落にならないぞ」
「その辺は確認してある」
「アクセル・アルマー、敵はどこのどいつだ?」
「待て、今は少し急ぐからな。話は向こうに着いてからだ」
イザークにそう返し、その場にある3機を収納していく。
「……機体ごと移動しなくてもいいのは便利なものだな」
「その分、いざという時の即応性に欠けるけどな」
コーネリアに返し、全員が集まったのを確認。ゲートの転移システムを使用しOGsの世界へと転移を完了する。
「さて、まずはイスルギ重工に行くか。操縦は……そうだな、お前がやれ」
取りあえず目に付いた量産型Wに命じ、空間倉庫から戦闘ヘリコプターを取り出す。
「了解しました」
量産型Wがコックピットに乗り込み、俺達はそれぞれ後部座席へと着地する。
そして機体が浮き上がるのを待っていたかのようにイザークが口を開く。
「で、ここはお前達がいた世界という認識でいいのか?」
「さすがにその辺は察するか。ああ、その通りだ。この世界では今、修羅と名乗っている勢力が世界中の至る場所に不規則に転移しては暴れまくっている。そんな集団が俺達と協力関係を結んでいる企業の工場を占拠したらしい。もっとも、工場自体はまだ稼働していなかったらしいから人的被害の類は無いようだがな」
「なるほど。今回の目的はそいつらの撃退か」
イザークへの説明を聞き、コーネリアがそう呟くが俺はそれに小さく首を振る。
「向こうの希望は確かにそうだが、シャドウミラーとしても独自の手を打ちたい。今回の戦いで確認されている敵機は5機程度らしいが、その中に猫型の機体がいる場合、撃破は無しで頼む。具体的に言うと小破から中破程度だな」
「猫?」
「ああ。俺の入手した情報によると、その猫型の機体に乗っている者は敵の幹部。それも理性的でこっちの話を聞く度量を持っている者の部下らしいからな。伝言を頼みたい。上手く行けばその修羅共を味方に引き込む……とまではいかないが、敵対しない中立に持ち込む事は可能かもしれない」
「だが敵がこっちを撃破しようとして狙ってきているのに、こっちは手加減しないといかないのは正直キツイぜ?」
ムウが眉を顰めてそう言ってくるが、俺は挑発的な笑みを浮かべて口を開く。
「安心しろ。コーネリアや量産型W達と訓練を行ってきたのは伊達じゃないさ。今のお前達なら今回戦うような雑魚相手ならそれ程苦労せずに倒せる筈だ」
「……そこまで腕を上げても、お前さんには全く歯が立たないんだけどねぇ……」
ムウのそんな言葉に機内の空気も軽くなり、俺達はイスルギ重工の本社へと向かうのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:300
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:447
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