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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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一章 幕間劇
  引っ越し×給料

俺は今屋敷の前にいた。なぜかというと一真隊の長屋が出来たからだ。

「・・・・一人で生活は大丈夫なの?」

「まあな。ここに来る前は一人で暮らしてた経験あるから、結菜。だが近くだから遊びには来るさ」

俺は前の前の世界では料理スキルがかなりあったからな。それに掃除や洗濯もやっていたが、ここは現代ではないから少し心配ではある。で、話してたら見慣れた二人が屋敷に来た。

「久遠様!お頭!」

「結菜様もこんにちは」

ひよところだった。俺を迎えに来たらしい、何でも長屋に行くには少し迷う所らしいから。

「で、何でお前らもいるんだ?」

なぜか知らんが一真隊の隊員っていうか足軽かな?が来てた。荷車に天秤棒、まるで引っ越しみたいな感じだった。

「なぜって・・・・荷物ですよ荷物。お頭の荷物を運ぶために来たんですよ」

「そのために隊の皆と来たんですから」

俺は頭を抱えた。荷物は全部空間にしまってるし、服は量子変換機で着替えるからないしな。

「荷物はないから解散だ、せっかく来てもらったけど悪いな。荷物は全部ここにしまってるからな」

と言って試に得物や服や料理道具とか浮かしながら見せた。その後空間に戻したけど、一真隊の人間と久遠と結菜とひよところは不思議がっていた。

「摩訶不思議ですね、では織斑様。また長屋で」

「どこか行く前に誰でもいいから長屋に行って言ってきてくれ、荷物はないからなと」

と言った後に、解散していった。言わないと長屋に行ったら二度手間になるからな。

「そ、それじゃ私達も行きましょうか。お頭」

「ああ、それじゃあな。久遠に結菜、またな」

「うむ。またな」

「たまにでいいので遊びに来てください。いつでもお待ちしております」

なぜか知らんが結菜は敬語を使うのだが、気軽でいいと言ってもこの様だ。だからもう気にしないようにした。あと久遠は恋人=愛妾でいいとの事、あと奏についてはいずれ紹介すると言ってひよ達について行った。それところもこちらに引っ越してきたそうだから、正式に仕官された後に一真隊の長屋に住む事になったとかで。

「一真様、これからお世話になります」

「ああ、こちらこそな」

「それでお頭、これからどうします?」

「どうしますって?」

「長屋に行くか市に買い物に行くかで」

まあ確かに一人暮らしになるからある程度の物は必要か。だけど、寝る時も食べる時もほとんど船でしてたしな。

「じゃあ、一度長屋に行ってから市で買い物にでもするか」

「はい!」

と言って二人に先導されて行った。ちなみにトレミー3番艦は高度5千m辺りに停めている。ブラック・シャーク隊の人間はトレミーで住んでる。あと管理は自立支援型AIのゼロに任せてるから問題はない。

「一真様、こっちですよ、こっち」

そう言ってひよが入って行ったのは、大通りから枝分かれした道だった。これは案内されないと分からないな。

「もうすぐですよ一真様」

で、来たのはいいが何か旗が立っていた。一真隊の紋章は残念ながら織斑という人物はいないので、俺が創造して創った旗を量産したものだった。ライガーゼロファルコンが正面を向いてる物だった、ブラック・シャーク隊だから鮫かと思った者もいたけどね。

「これは・・・・陣地か?」

「あはは・・・・一応、歓迎って事で」

「私は止めたんですけど、目立つようにとひよが」

何か二人で話してたら一真隊の人間が整列していた。俺が荷物はないよというのは、聞かされたようだった。

「お待ちしてましたお頭。これからよろしくお願いします」

「ああよろしくな。さて、もう解散していいからな」

と言ったら解散した。どうやら俺を待っていただけのようだった。で、部屋の感じを見てから、再び清州の街に行った。

「悪いな、この街を案内させて」

「気にしないでください。ちょうどころちゃんにも案内させようと思っていたので」

「私も、ちょうど足りない物が何点かあったのでちょうどよかったです」

ひよは、ずっと一真隊の長屋に住んでるのかと聞いたら別の長屋に住んでいたそうだ。でもこの街の事は、だいたい分かっているとの事だからころにも案内させたかったそうだ。何かご機嫌なひよは、やっと武士になれた事に嬉しいようだ。ころもやっと仕官できたと言ってたし。

「これからみんなで手柄取りましょうね」

「そうだけど・・・・・ひよって頸取れるの?」

「え、あ・・・・・あぅぅ・・・・」

まあそうだよな、ひよの性格では無理だ。俺なら取れるけど、まあ覚悟の上。一真隊は、主に遊撃だと思うが、どうだろうな。危なかったらブラック・シャーク隊を呼ぶだけだけど。

「そ、そういうのじゃなくて・・・・ほら!こないだの一夜城とか、そういう首級以外の方面で。そういうのもお手柄になりますよね一真様」

「俺は首級は取った事はないが、脳天には当てた事はあるけどな。ころは首級を取るのは得意?」

「そうですね・・・・私達野武士は頸を取るのが役目ではないので」

まあ頸を取るのは他の役目だし、俺達ブラック・シャーク隊はほとんどがヘッドショットか、心臓に撃ち込む位だからな。とそういう事を考えてたら三若がいた。

「あ、一真」

「やっほー、一真さん」

「ん?よう三人とも。ここには何しに?」

「ちょっと買い物なんです」

「猿達も買い物か?」

俺達は、長屋に引っ越した事で足りない物があるからと、俺達も買い物に来てると言った。そしたら和奏は、長屋に一真隊ののぼりを見たそうだ。

「あー、そういえば一真さんって久遠様の屋敷から追い出されたと聞いたけどー」

おいおいそれどこの噂だよ?それを聞いた犬子は捨てられた目でこちらを見るが。

「え?ボクは久遠様に手を出したから追い出されたと聞い『パシイィィィィィン』・・・・・・!?」

ハリセンで殴ったが遅かった。犬子や雛、それにひよやころがこちらを見て何やら言っていたが俺はそれぞれにハリセンで叩いた。

「全く、雛。面白くない冗談を言うな。また言うとだな・・・・」

「わ、分かりましたから!もう叩かないでー」

面白くない冗談を言った雛には二度と冗談言うなと言っておいた。その後、武士の手柄について三人に聞くと三人とも首級と言った。まあ予想はしてたけど、まあひよところには別の手柄をたてれば良いと言った。その後、三人共まだハリセンのダメージはあったが行ってしまった。ひよところには三若より軽く叩いたけどね、首級と聞いた二人は落ち込んでいた。

「やっぱり武士の一番の手柄は、首級なんですね」

「うーん。仕官するのも大変だったけど、この先は大変そうだなぁ・・・・」

俺は落ち込む二人に頭を撫でた。そしたら撫でるのが、初めてだったのか驚いていたけど。

「首級も大事だが、一真隊の手柄は久遠が喜ぶ事をすればいい。例えば裏工作とかな、城に忍び込んで城門を開けるとかな」

「なるほど。それに首級は一真様も取れますけど、私達には私達なりにやれますね」

「そうだ。それにな、一真隊の後ろ盾には黒鮫隊もいる。だから安心して指揮を執るがいい」

安心させた後、いくつか買い物をした後に引っ越し祝いとして俺が奢る事にしたんだが、一つ問題が発生した。二人は俺の部下になったから俺から給料を渡さないといけない事が判明。確か知行だったな、スマホで見るとこう書いてあった。武士の給料の事。知行地を貰い、その土地の収入がお給料になるという給料形態の事って書いてあったがどういう事だ?

「(ひ、ひよ・・・・。大丈夫なの、一真様?)」

「(て、天から降りてきた御方だから、その辺り詳しくないだけだよ。お金については知ってるみたいだけど)」

「(まさか私達、扶持がないって事ないよね?)」

「(それはないと思うけど・・・・。ちゃんと説明すれば大丈夫だと思うけど・・・・たぶん)」

ふむ、俺に聞こえないように話してるがダダ漏れなんだけどな。スマホで見ると扶持とは、武士のお給料の形態の一つで仕える主君から直接給料を渡す事を扶持と言う。あー、つまり俺が直接一真隊のメンツに直接手渡しで給料をあげなきゃいけないって事か。今までは、俺ではなく副長がパソコンで全員の給料を各口座に入れてたもんな。それに俺は現金はあまり持たない主義で、カードばかりだったな。

「あの一真様。失礼かと存じますが一度その辺りについて説明させてもいいですか?」

「ああ頼む。何せ今までは俺ではなく黒鮫隊の副長が管理してたからな、正直この世界の給料形態は今一よく分からん。俺の知行から出さなければならないんだっけ?」

「はいそうです。あと一応説明しますが、知行地から入るお米やお金を使って、知行地を治める役人を雇ったり、私達のような兵を雇って戦に参加する事になります」

「墨俣の件は久遠様からのご指示でしたから、その時の軍資金は久遠様に出して下さいましたが、これからは一真隊を動かす時は一真様の知行地からの収入になります」

なるほど、だいたい分かった。とりあえずしばらくは、ひよところが知行地の管理をする事になった。で、余裕が出来たら信頼のある役人を雇えばいいんだとよ。まあお金で困ったら創造すれば何とかなるが、あまり使いたくない。いくら創造神であっても、お金くらいは自分で稼がないといけない。あっそうだ。これだけは言わないと。

「ところで二人ともいくら欲しいんだ?」

「え?何がです?」

「だから扶持だよ扶持。希望額はあるのかと聞いているんだ」

と言ったら生々しい質問だと言われた。確かにお金に関しては知っているが、給料の額は現代だったら何とかなった。現代ではお札だったし平均何十万だったが、こっちだと銭だから重たい。考えてたら何やらひよところは、参考までに今までのをそれぞれ言っていた。そこはさすがに聞いてないけど。

「ええっと・・・・ごにょごにょごにょ・・・・」

「うわ!結構もらってるじゃない」

「そうなんだよぅ。私としてはこれで充分なんだけど、一真様が納得しないと思うし。この額だと皆から不満が出るよね?」

「うんそうだね。ちなみに私は野武士での収入や戦以外のもあったけどこれくらいかな。ぽしょぽしょぽしょ・・・・」

「ちょ!これだったら、別に仕官しなくても・・・・!」

「だって、仕官って夢だったからさ。最近は、稼ぎも落ちてきたし・・・・。だからお給金はそんなにはいらないんだけど・・・・」

とか聞こえてた。まあ金額以外はダダ漏れだったけど。その後二人は、議論した結果決められないと言われたのでしゃあねえから麦穂に聞いてみるか。もう考えても仕方がないからひよのおススメの食堂に向かった。名前は一発屋だった。とりあえず入ってからは、二人の小さい頃の事で話しながら食べてた。次は俺の番と言われたが、俺は既に食い終わってたので代金を払って外に出てから長屋に戻ったのであった。  
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