戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~
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一章
墨俣築城
俺とひよはその幼馴染のところに行っていた。
「ころちゃーーーーん!」
「あれっ?ひよっ!?うわー、久しぶりー!」
「えへへ、久しぶりだね!調子はどう?風邪とか引いてない?」
「大丈夫大丈夫。健康そのもの!何だけどねぇ」
「ほぇ、元気ないねぇ。どうしたの?」
「きっと戦がないから稼ぎが少ないからじゃないの?」
「あー、そうかー」
とか言っていた。最近織田も斉藤も戦してないからだなと思ったけど当たったけど。で、今ひよは久遠のところで武士をやっていると言っていた。とここで俺の紹介に入ったが、どうやら久遠の恋人と言う事で慌てていたが俺はしなくていいと言った。どうやら田楽狭間で現れた俺については知っていたようだった。
「田楽狭間で織田に勝利をもたらすため、天が織田に贈ったと言われてる、田楽狭間の天人・・・・ご無礼致しました!私、この辺りを仕切っている、蜂須賀小六転子正勝と申します。天より降り立ち、一切衆生を救い給う阿弥陀様の化身と言われる御身のご尊顔を拝し奉ること、卑賤の身でありながら光栄至極・・・・」
「そこまで!俺はそんなに偉くないから安心して。確かにあの姿を見せるとそう言われるが、今の俺は人間だ。だからそんなに気にしなくても」
「しかし・・・・!」
頑なに姿勢を崩さないころちゃんに俺はお手上げだからひよに助けてもらう事にした。俺は偉い人だけど身分とかは全然気にしない人で、とてもお優しい人。俺の優しさを有り難く頂戴しないとそれこそ逆に失礼にあたるとそう説明された。
「で、ひよは私に何か用で来たんじゃないの?」
「ああそれは俺が説明しよう。これから墨俣の地で築城をしなければいけないからその手伝いをね」
「なるほど。野武士を纏めている私の力が必要。そういう事ですね」
「話が早くて助かるよ。で、その案なんだが・・・・」
「お待ちを・・・・立ち話をするような案件ではありませんので、荒ら屋でございますがどうぞ中へ」
と言って建物の中に入った俺達。で、ころからの情報はまさにさっき評定で言っていた通りだった。
「さすが野武士の棟梁だね、ころちゃん」
「情報が私の稼ぎの源だしね。それでええと」
「一真でいいぜ」
「では一真様。私達野武士の力が必要の事ですが・・・・美濃衆と戦をするんですか?」
「いや戦をするんじゃなくて、俺が城を創ってる間に守ってほしいんだ」
「というと?」
「ああ、お頭はね創造神様でね。考えた物は何でも創れる凄い神様なんだよ!」
「そ、創造神!創造神って私達を創ったとも言われる凄い神様なんじゃ!」
まあそうなんだが、で、俺の案はこうだ。まず俺は城を創るにあたって大天使化になって創造を開始する。その間に美濃衆が来たら俺の部隊である黒鮫隊ところの率いる野武士で対抗。なお創造中は俺は隙だらけだけど、黒鮫隊が守ってくれるから野武士達は結界の外で美濃衆と戦闘をしてもらうが危なくなったら結界に入ってもらってから狙撃班による狙撃で何とかしてもらう。
「という事だけど手伝ってくれるかな?」
「準備は大丈夫だと思いますが報酬が結構な銭になりますけど、その辺りは?」
「久遠に聞くけど銭も創造できるから、最悪の時は俺が払おう」
「分かりました。人を集めるので七日程頂ければ」
ここで打ち合わせは終わって俺らは清州へ戻る。城下町で歩いていたら、ひよは計算をしていたので任せる事にした。ころの配下は約二千人だそうだから、黒鮫隊は300人だけどこちらは現代兵器やISを持ってきている。が、ISは出来れば鬼が出た時だけ使ってほしいと頼んだ。いくら相手が武士でも人間だ。人間相手は銃で充分だし、あとは刀を渡せば問題ない。
「そういえば黒鮫隊というより一真隊のお金もひよに任せていいか?俺達はこの時代のお金がわからないんだ」
「は、はい。頑張ります」
で、城に戻ったらまだ久遠は評定にいると聞いて行った。
「どうした一真?築城の算段はついたのか?」
「まあな、ひよ。説明を頼む」
「は、はひ。これが築城に必要な資金となりましゅ」
「・・・・猿」
「は、はひぃ!?」
緊張しすぎて噛み噛みだったが、久遠が我の事を久遠と呼べとか言ってたな。まあいきなり身分が違うから恐れ多い事だと言っていたがまあいい。改めて資金や今回の作戦を言った。
「ふむ。一真が創造神とは知っていたが、まさかそのような作戦とは」
「そこで頼みがあるんだが」
「うむ。囮になってほしいという事か」
「そうだ・・・・よく分かったな。まあ正規軍の方に目を行っていれば俺らもやりやすいし、俺も集中しやすいからな」
「まあな・・・・それで結行はいつだ?」
野武士が集まるのはだいたい七日だからその時だと言った。そしたら雛に頼んで美濃に流言を流しておくとの事だ。あと久遠に頼みをしておいたけど、ころである蜂須賀小六転子正勝を仕官を認めてくれと言ったら、それは褒美か?と聞かれた。そうだと言ったら構わんと言ってたけど、面倒は俺が見る事になった。久遠の臣下より俺の方がやりやすいだろうとの事だ。あっという間に結行日になった、墨俣に行った俺達は準備を始めた。黒鮫隊ところが集めた野武士を美濃衆が来るであろう所で待機。前は野武士で、後方には黒鮫隊の狙撃班が隠れていた。今回の黒鮫隊は狙撃班だけなので、他はトレミーで待機させた。ただ俺は創造をするため、隙だらけになるため黒鮫隊の精鋭部隊を配置させた。銃はアサルトライフルとハンドガン。
「我らも出る!東口より北進し、美濃勢に合わせるぞ。深追いはするな!」
「殿!前方に美濃勢を発見!」
「旗はどうだ?誰が率いている?」
「あの旗は美濃の長井ですな。他に丸に九枚笹などが見受けられますが」
「美濃の麒麟児・竹中殿ですか。前の戦では散々に打ち破られてしまいましたからね」
「長井、か・・・」
「殿、抑えてください」
「分かっている。蝮の仇とて、今は自重する。・・・・壬月、麦穂、展開せい」
「「はっ!」」
「三若!前に出い!」
とここで戦が始まったがこれは陽動にすぎない。一方俺は大天使化になって、空を飛び創造神の力を解放し創造を始めた。鉄砲の音が聞こえたが、気にしないでおこう。一応黒鮫隊だけは通信機を耳にはめている。俺もだけど。城を創造するのは初めてだけど、外装は大丈夫だけど問題は内装だ。中の部屋の数や天守閣や評定の間などだけど。
『隊長、敵がすぐそばに来ています』
「狙撃班はそのまま待機、敵が来たら脳天にブチ込め。精鋭班は俺を守るようにして敵を撃て。前方にいる野武士には当たらないようにな」
『狙撃班了解』
『精鋭班了解です。ひよさんところさんにこのことを言ってきます』
言いながらも創造はやめないでおいたが、ここでやめると力不足で創造する事が出来ない。ここで敵が来たのか、一気に銃の音が鳴り響く。同時に野武士達も動いたようだ。さあ戦の始まりだ、敵はどう出るかな。
「前野さん、ちょっと出過ぎだから下がって!右の方は大野さんに任せるからよろしく!」
「ころの姐さん、左が押されているぞ」
「ちょっと待って・・・・狙撃班!左の敵をどんどん撃っちゃって!」
『了解!すぐに狙い撃つ!』
と聞こえたら左が押されてたのに、いつの間にかこちらが押していた。一応ひよところに通信機を渡していたので、使い方を教えたら何とかなった。さて、俺の方はあともう少しで完了するが、矢が俺に飛んでくるが精鋭部隊により撃ち落とされる。そして次々と脳天に撃ってから、数分後には撤退を開始し始めた。何とかなったか、俺は最後の力で魔法陣を展開し城が完成した。完成した後、久遠の援軍に城を引き渡して俺らの任務は完了した。そして次の朝になって、城に行くと評定で久遠に抱き着かれた。
「一真!よくぞ・・・・よくやってくれたぞ!」
「ああ、分かったから離れてくれ。まだ疲労がたまっているんだ・・・・これでもな。刀や俺達がいた時代の建物なら何回かやった事あったけど城を建てた事はなかったのでな」
「何と感謝すれば良いのか、我は言葉が浮かばん。・・・・とにかくありがとうだ。一真」
感謝されては困るがまあいいだろう。久々の大仕事だったからな、しばらくは休んでおけとの事だった。
「そういえばあれはどうなった?」
「蜂須賀の事か?それなら既に使者を出して本人に伝えてある。これで祝っておけ」
そう言うと、久遠は小袋を渡してくれた。音から察するにこれはお金かな?と細かい説明とかをした後に俺は城下町を歩いていると、聞こえてくる声が二つ。
「お頭ぁぁぁぁーーーーー!」
「お頭、おはようございます」
「ああ、おはよう。ころ、織田家の仕官おめでとさん」
「ありがとうございます!久遠様より、一真様から進言があったと聞き、どのようにお礼をしたらいいか・・・・」
「お礼何ていいさ、あれに関しては俺が良いと思って進言したんだから」
「そうだよころちゃん!・・・・えへへ、これでころちゃんといつも一緒に居られるねぇ~♪」
「一緒って事は俺の隊に入ったって事か?」
「はい。久遠様からのご命令で正式に一真隊に所属する事になったのです」
「それに一真隊用の長屋も作ってくれると聞いたのです。これでころちゃんの料理は食べ放題!」
一真隊用の長屋ねえ。まあ隊のメンバーは、トレミーに住んでるけどここに越さないとまずいかもな。もしかしてまた建物を創らなきゃいけないのかな?
「ところでお頭、ころちゃんの歓迎会やりませんか?」
「それいいな、いつもより豪勢にして食べないか?」
「あぅぅ・・・・豪勢にやりたいのは山々何ですけどそこまでおぜぜがありません」
「おぜぜ?久遠からもらってきたこれで何とかならない?」
「えーと・・・・・・・・・・ひぃぃぃぃ!」
「どうしたのひよ。巾着の中身見て・・・・・・ひぃぃ!?」
何だこの反応は?これを見てどうしたんだと思った。とりあえず中身を見ると金だが、いったいどうしたんだ。
「小粒金がこんなにもあるなんて、私金見たの初めてです」
「これがどうかしたか?」
「小粒金一粒で、多分一月ぐらいは余裕で飲み食いできちゃいます」
へえーそうなのか。さすが織田家であって裕福だな。
「じゃあこれは一真隊の資金と言う事でひよに預けておくよ。俺は何も分からないからな」
「・・・・わかりました。私が管理しておきます」
こうして俺らは歓迎会をやってから俺は久遠の屋敷に帰った。そのあと暇だったから、拳銃の掃除とかをしてから夜になって寝た。
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