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ヘタリア大帝国

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TURN121 カメルーンとケニアその九

「ベホンマとイッショにオマエタチとタタカう、そうする」
「わかった、ではだ」
「マウマウスウジク!スウジクでタタカう!」
 杖を高々と掲げてここで宣言した。
「そうさせてもらう!」
 こうしてだった、ケニアは独立し枢軸諸国に参加することになった。そしてマウマウはベホンマと共に一個艦隊を率いて枢軸軍に加わった、そして。
 エルミーはマウマウ達に木造船を見せてもらった、そこから帰ってレーティアに対して信じられないといった顔で話した。
「本当に木造でした」
「古代さながらのか」
「はい、まさにです」
 そうした船だったというのだ。
「とても宇宙に出て動く様には」
「思えないか」
「修理費はかなり休む済みそうです」 
 エルミーはレーティアにこのことも話した。
「木造ですから」
「それはいいことだな」
「ですが武器は小口径のビーム砲だけです」
「しかも脆いな」
「紙の様なものです」
 エルミーは木造船の脆さをこう表現した。
「戦力としては期待できないかと」
「そうだろうな、あれではな」
「ですがマウマウさん達はあの船以外は動かせません」
 文明の違いだ、それ故にだ。
「その代わり彼女達は宇宙空間でも身体に影響を受けないので」
「宇宙服も必要がなく、か」
「生存能力も高いです」
「いいことと悪いことが両方あるな」
 レーティアはここまで聞いてこう述べた。
「そうなるな」
「はい、そうですね」
「わかった、では戦線に参加してもらうがだ」
「正面から向かう戦力としてはですね」
「使えないな、だがそれならそれで構わない」
 用途はある、それでだというのだ。
「彼等も我々の仲間だ」
「そうなりますね」
「そうだ、それでだが」
 レーティアは自分から話題を変えた、エルミーにこのことを話した。
「暗黒宙域のことだが」
「あの場所のことですね」
「暗黒人達は入られるな」
「そうです、ですが」
「我々が入ってもか」
「あの場所はどうやら他にいない宇宙怪獣達も多く」
「迂闊に出入りは出来ないか」
 レーティアの目がここで鋭くなった。
「そうした場所だな」
「そのせいでエイリスの探検隊もこれまで」
「入ってもだな」
「出られなかったかと」
「調べるには相当な労力が必要な様だな」
「では今は」
「放置だな」
 これがレーティアの決定だった。
「とりあえずはな」
「そうされますか」
「今はアンドロメダを攻略してだ」
 そしてだというのだ。
「欧州に兵を進めなくてはならないからな」
「戦争の後ですか」
「その時にゆっくり調べよう、少なくともアンドロメダ攻略まではな」
 エイリスのアフリカでの最後の要衝を攻略するまでは、というのだ。
「暗黒宙域への立ち入りは禁止だ」
「民間船もですか」
「それはケニア政府が決める」
 つまりマウマウ達がだというのだ。
「我々ではない」
「それでは」
「そうだ、北アフリカでの戦いも終わったな」
「たった今です」
 エルミーは晴れやかな顔になってレーティアに答えた。 
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