ヘタリア大帝国
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TURN121 カメルーンとケニアその三
「その時点で、です」
「おい、まさか」
「カメルーンでは全力を尽くします」
このことは約束した、確かに。
だがそれでもだ、彼はこうイギリスに言った。
「ですがカメルーンで敗れたなら」
「枢軸諸国に降伏するか」
「そうさせてもらいますので」
「そうか、わかった」
カメルーンのその言葉を聞いてだ、イギリスは止めなかった。それはこれまで通りだった。
「それじゃあな」
「申し訳ないですが」
「いいさ、それがこの世界のルールだからな」
降伏した相手に加わって戦うというのも、というのだ。
「だからな」
「正直私は植民地についても」
否定しているというのだ。
「では」
「ああ、その時はそれでいいさ」
イギリスも認めるしかなかった、彼もルールに従うしかないからだ。
彼はカメルーンの協力を取り付けはした、だが。
彼はそれと共にカメルーンもまた植民地政策を否定していることを知った、そのうえでケニアに戻ってだった。
ケニアに集結している将兵達に対してこう言うのだった、その艦隊に戻って。
「枢軸の動きはどうだ?」
「はい、今のところですが」
「動きはありません」
将兵達はこう彼に答えた。
「あくまで今のところですが」
「仕掛けては来ていません」
「ですが国境に戦力を集結させてきています」
「油断は出来ません」
「来るな」
イギリスはこのことを確信した、彼等の話から。
「それもまずはな」
「このケニアですね」
「全力で来ますね」
「それからカメルーンだな」
暫時攻めて来るだろうというのだ。
「そうしてくるな」
「そうですね、それでは」
「このケニアでは」
「防衛ラインは整えているからな」
もう既にだというのだ。
「守るか」
「カメルーンに迂回して攻めてきませんか?」
ここで参謀の一人がこうイギリスに言った。
「その可能性は」
「それでケニアを挟み撃ちか」
「はい、枢軸軍の常ですから」
その迂回戦法は、というのだ。
「特にドクツ系の軍がいますから」
「それもそうだな」
イギリスもその言葉に考える顔になった、そのうえでこう言った。
「有り得るな」
「ではどうされますか」
「カメルーンに言っておくか」
その彼にだというのだ。
「あそこの軍は数もあまりないしな」
「それに艦艇も旧式ですし」
今の枢軸軍を相手に出来ないというおだ。
「ですから」
「ああ、それじゃあな」
イギリスもすぐに断を下した、そしてだった。
モニターからカメルーンに対してだ、こう言った。
「こっちに来てくれるか?」
「カメルーンを放棄しろと」
「いや、若しそっちに枢軸軍が来たらな」
迂回してそうしてきたならというのだ。
「戦わずにな」
「ケニアに集まってですか」
「それで一緒に戦ってくれるか」
こう提案するのだった。
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