Ghost trick
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情報収集
~翌朝~
「何なんだ、コレは!?」
「急いで、センゴク元帥に!」
高街を見回っていた海兵達は、倒れている民間人達を見付けた。
『さて、厄介事が起こる前に離れるか』
海兵達の慌て振りを、ビルから眺めるムウマ。
『早く、ベポちゃんに会いたいな~』
ムウマは、ふわりと躰を浮かせ、高街を後にした。
『鳥って、いつもこんな気分なんだな~』
浮揚術を完全に会得したムウマは、楽しむかの様に、海の上を翔んでいた。
『ん?』
すると、一隻の船を見付けたムウマ。
『旗からして、海賊船ってトコだな』
早速、その船に向かって、甲板に降りた。
「な、何だてめぇ!?」
「どっから出て来たんだ!?」
いきなりの登場に、船員達は大袈裟に慌てる。
『な~んだ。有名な海賊団じゃなかった』
しかしムウマは、残念そうに船員達を見る。
船長「何だ騒々しい」
するとそこへ、この船の船長が現れた。
「あ!船長!!」
「この餓鬼が、いつの間にか紛れ込んでて…」
『お前が船長?』
「てめぇ!船長に向かって、何て口の聞き方…!」
船長「おい餓鬼。俺様に何か用か?」
船長は、船員達より一歩前に出て、ムウマに尋ねる。
『ねぇ、最近あった事件教えてくんない?』
船長「てめぇ、何処の船のクルーだ?」
『ウチ海賊じゃないよ。でも海兵でも無い』
船長「じゃあ、何モンだ…」
胸ポケットから、拳銃を見せる船長。
『唯の傍観者』
船長「ふざけるな!」
―バーンッ!―
船長は、ムウマの言葉と同時に縦断を撃ち放った。
船長「クククッ…(ニヤリ)」
「馬鹿な奴だな」
「船長に逆らうから…」
周りで鑑賞していた船員達は、ニタニタと笑っていた。
しかし…
「船、長…」
彼女の背後に居た一人の船員が血を流し、倒れた。
「せ、船長…!?」
『あぁ~あ。可哀想に』
全「「!?!?」」
すると、倒れた死体を見下ろすムウマ。
船長「てめぇ、能力者か…」
『ねぇ、コイツもう死んでるの?』
今の状況とは、不似合いな台詞に、船員達は怒りを露にする。
『凄い。こんな間近で、死体なんて、見た事無いよ』
「てめぇ!謂い加減にしろ!」
一人の船員が、怒りが込み上がり、刀を振り下ろす。
『ま、葬式かドラマ位しか見れないし』
だが、刀は見事に、ムウマの躰をすり抜けた。
「な、何だコイツ…!」
「化け物だ!!」
『邪魔すんじゃねぇよ』
すると、フードの中から見える黒い瞳が、ギラリと不気味に光った。
「何だ、こりゃ!?」
「一体、どうなって…!?」
それと同時に、数人の船員が、ふわりと浮き始める。
そして…
「船長ー!!」
無気力に、船から落ちて行った。
『アハハハハ。頑張れ~(笑)』
手摺に両肘を着き、海に落ちた船員達を眺める。
船長「野郎共!殺っちまえ!!」
命令を聞くと、船員達は一斉にムウマを襲う……。
『あんま、良い気分じゃないね』
しかし、その攻撃もあっさり破られた。
『お前等も一緒に落ちな』
そして、同じ様に船員達を海に放り投げた。
船長「ヒッ!!」
『後は、お前だけ(妖笑)』
先程まで騒がしかった甲板は、一気に静けさを増した。
『じゃあね~。船長』
そして、甲板には、ムウマだけが立って居た。
『<麦わらのルフィ、懸賞金3億B>か…』
船内を派手に荒らしたムウマは、船長室から最近の新聞を熱心に読んでいた。
『って事は、2年前の話か…』
神様「何、熱心に考えてんの?」
すると、またひょっこりと彼女の前に現れた神様。
『シャボンディまで行ったのかな~』
神様「何かあんの?」
『そりゃ、ベポちゃんとか、チョッパーを拝むんだよ』
神様「俺は拝まないんだ(ガーン)」
少し残念そうに、肩を落とす神様。
『それに、キッドの旦那とか、ローとか…その他モロモロに会えるしね』
今から待ちきれない様子のムウマだった。
to be continued
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