Ghost trick
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幸狂曲(こうきょうきょく)
吹雪は、高町の中央にある噴水の前に立つ。
そして呼吸を整え、歌い始める。
~♪~♪~
徐々に周りに人が集まり、思わず聴き入る。
神様「(妖笑)」
すると神様は、コッソリ何かを仕掛ける。
~♪~♪~
すると、人々の瞳は光を失い、歌い終わる時には、周りには倒れた民間人で溢れていた。
『お前、何したんだよ?』
神様「吹雪の歌に、ちょっと細工しただけだよ」
『細工?』
神様の言葉に引っ掛かった吹雪は、問いを投げ掛ける。
神様「アイツ等の寿命の半分を吹雪の寿命に“プラス”したんだよ」
『どういう事?』
訳が解らず、吹雪は問いを投げ返す。
神様「つまり、普通の人間の寿命は約80歳。
その半分の、40年って言う時間を、吹雪の寿命にプラスさせたって事」
『じゃあ、今のウチの寿命って…』
神様「まぁ、ザッと100人は居るから、約4000年は生きられるかな」
少しずつ理解し始める吹雪に、神様は説明を続ける。
神様「だから、銃で頭を撃たれても、心臓を刀やナイフで突き刺されても、死ぬ事は無い」
『!』
神様「それが、俺が最初に言った、吹雪が死なない理由の答えだよ」
改めて、神様の力を思い知らされた吹雪。
神様「それに、吹雪は“この世界”の奴等とは違うから、年を取るスピードも何倍も遅いしね」
『…じゃあ、ある意味、今のウチは“不老不死”って事?』
神様「まぁ、そんな所かな」
吹雪は、力の無い両手を見つめる。
『これで、ウチは本物のゴースト、いや…』
すると、隣に居る神様に視線を切り替え、
『死神に成ったって訳か』
妖しく笑った
to be continued
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