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虹の軌跡

作者:フゥマ
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第十八話

話をするうちに、あおいは矢部と同じパワフル中学出身であること、そして野球部に所属していたことなどが判明した

もちろん、矢部の作ろうとしている野球同好会に入るつもりらしい

虹太郎
「それでメンバーは集まりそうなの?」

矢部
「まだあおいちゃんだけでやんす。やっぱり1年が作るのは無理があるんでやんすかねぇ」

あおい
「そんなこと無いよ。頑張って勧誘しようよ」

ため息をつく矢部を励ますあおい

どうも同好会発足には一チーム、つまり最低9人必要らしい

矢部
「クラスの男子はもうほとんど部活決めたみたいでやんす。あおいちゃんのクラスも同じみたいで、帰宅部はいないようでやんす」

あおい
「今、2人説得してるんだけど、難しいみたいで…ところで七橋君はもう決めたの?」

虹太郎
「いや、俺は…」

まだ決めてない、と言うつもりだったのだが

あおい
「じゃあお願い、同好会に入ってくれないかな?初心者でも全然構わないから一瞬に楽しもうよ」

お約束と言えばお約束の勧誘

しかし、あおいに言われても虹太郎は首を横に振った

虹太郎
「矢部君にも誘われた。けど、応えることは出来ない」

深く頭を下げる

物事を断る時には特に相手に誠意を見せるのが虹太郎の流儀だ

あおい
「何で?帰宅部になるつもりはないんでしょ?だったら-」

虹太郎
「本当に申し訳無いと思ってる。でも、野球だけは駄目なんだ」

矢部
「野球『だけ』…でやんすか?」

虹太郎
「あっ…」 
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