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ヘタリア大帝国

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TURN119 アフリカ侵攻その四

「わかったな」
「はい、それでは」
「今より」
「損害は恐るな」 
 それで怯まず前進し攻撃をしろというのだ。
「この戦力ならばあの防衛ラインでもだ」
「一点を集中して攻撃すれば」
「突破出来る」
 それが可能だからだというのだ。
「穴さえ開ければだ」
「そこから突破出来ますね」
「その通りだ、一重の防衛ラインは突破すれば終わりだ」
 こう考えると精神的にも楽だった、何重もの防衛ラインを突破するよりは。
「全力で行く、いいな」
「了解です」
 エルミーがレーティアの言葉に応える、そして。
 彼等はレーティアの言葉通り全速力で戦力を集中させて突撃を開始した、マリーはそれを見てイギリスに言った。
「じゃあ祖国さん、今からね」
「ああ、連中を倒そうな」
 イギリスはモニターを通してマリーに答えた。
「丁度おあつらえ向きに」戦力を集中させてるからな」
「狙い目だね」
「ああ、防衛ラインと艦隊の戦力を同時に向けてな」
 そしてだというのだ。
「一気に攻撃してだ」
「倒そうね」
「普通防衛ラインに近付くには散開するんだがな」
「まさか集中させるなんてね」
「何考えてんだ、奴等は」
 イギリスは首を傾げさせもした。
「ここで一気に叩かれれば連中も困るだろうにな」
「そうだね、そこがわからないけれどね」
「それならな」
 イギリスは内心焦っていた、マリーも。
 エイリスは負けが込んでいる、アフリカ以外の植民地を失い連合の中での立場も危うくなっている、しかもソビエト軍も敵になっている。
 それでは焦るのも当然だ、そしてその焦りが彼等から普段の冷静さを失わせていた。
 それでだ、今二人は敵の考えをあまり読まず集中攻撃を選んだのだった。
「やってやろうな」
「そうだね、じゃあね」
「おい皆いいな」
 イギリスは全将兵に告げた。
「敵の戦力を叩くぞ」
「はい、集結して突撃してくる敵を」
「今からですね」
「そうするからな」
 イギリスは自ら乗艦を前に出して攻撃にかかった、それでだった。 
 エイリス軍は艦隊も防衛ラインも枢軸軍に集中攻撃を浴びせる、ダメージは受けていた。
 だがそれでもだった、そのダメージをものともせずだった。 
枢軸軍は突撃を続ける、むしろその突撃によって。
「どうだ、集中していても全速で進めばな」
「狙いが定まらないからな」
「ダメージは抑えられるな」
 ドイツとプロイセンが応える。
「しかもエイリス軍は広範囲攻撃はしない」
「だから余計にいいな」
「そうだ、ダメージは確かに受けているがだ」
 エイリス軍も攻めてきている、それではだった。
「こうして進めばだ」
「かえってダメージは少なく済む」
「それでか」
「間も無く攻撃射程に入る」 
 防衛ラインを射程に入れるというのだ。 
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