MS Operative Theory
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地球連邦軍のMS開発(一年戦争編)③
——地球連邦軍系MSの進化系統——
地球連邦軍のMSは、RX-78から始まる白兵戦仕様のRX-78系とRGM-79系、RX-77の系譜に属する中距離支援/砲撃仕様がとくに有名である。長距離/砲撃戦用のRX-75と支援用のRX-76(RB-79)系は数が少ないうえに発展性に乏しく、短命に終わった。
●RXT44
主力戦車から発展した対MS戦闘車両で、「RX計画」において開発された最初期の地球連邦軍製MSである。
●RX-75(ガンタンク)
長距離支援/砲撃用の試作MS。戦闘車両に近い構造を持つが、コア・ファイターやルナ・チタニウム、教育型コンピューターなどの先端技術が取り入れられた。
●RX-75(量産型ガンタンク)
形式番号こそ変わっていないが、RX-75試作型の量産検討機。通信機能や相談システムを強化し、支援機としての能力を向上させている。
●RMV-1(ガンタンクⅡ)
腕部も完全にミサイル/ロケット・ランチャーとし、MSとしての機能を完全に排除した突撃支援用の戦闘車両。
●SP-W03(スペース・ポッド)
宇宙作業用の一人乗りスペース・ポッドで、MSとの直接の繋がりはない。大型マニピュレーターを持ち、ボールのベースとなった。
●RB-79(ボール)
MSの不足を補うため生産された簡易式宇宙用支援ポッド。核反応炉は持たず、武装はRX-75用のキャノン砲と同系列の物を搭載した。
●RB-79K(ボールK型)
火力と作業性が向上したボール。高コストのため大量生産はされることはなかったが、継ぎ手付きマニピュレーターは回収型に継承された。
●RB-79C(ボール改修型)
一年戦争後に多くみられたタイプのボール。ベーシックなRB-79とRB-79Kの中間的な性能を持つ機体となっている。
●MS-06(ザクⅡ)
地球連邦軍が鹵獲したザクⅡ。ザクⅡから得られたデータは、地球連邦軍のMS開発に多大な影響を与えた。
●RX-77-2(ガンキャノン)
「RX計画」で開発された中距離支援/砲撃用試作MS。白兵戦用MSに追随できる機動性と重装甲を持つ。支援用MSというカテゴリを作り上げた機体でもある。
●RX-77D(ガンキャノン量産型)
後期生産型RGM-79のパーツを流用することで、性能を維持したまま低コストを実現したRX-77の量産検討機。
●RX-77-3(ガンキャノン重装型)
重装型MSとして研究が続けられた結果、開発されたRX-77系列MS。単独、または同機種部隊での運用を目的としていた。
●RGC-80(ジム・キャノン)
先行量産型RGM-79と60%の部品を共有化した、中距離支援/砲撃用量産MS。RGM-79ではなくRX-77系列量産機である。
●RGC-83(ジム・キャノン)
RX-77Dをベースにビーム・キャノンやRX-78NT-1のチョバム・アーマーを取り入れた支援用MS。一年戦争後に開発された。
●RX-78-1(プロトタイプ・ガンダム)
地球連邦軍初の白兵戦用MS、RX-78の「1」仕様で、徹底した軽量化が特徴。ビーム・ライフルやビーム・サーベルの標準装備に成功した。
●RX-78-2(ガンダム)
RX-78「2」仕様機。火力、防御力、機動性の三要素を高レベルで実現している。以降のMSのスタイルを決定付け、RGM-79の原型ともなった。
●RX-78-3(G-3ガンダム)
RX-78の「3」仕様。マグネット・コーティング処理や新型核反応炉の搭載により、RX-78-2の2倍の運動性を発揮するとされた。
●RX-78NT-1(アレックス)
ニュータイプ用に再設計されたRX-78系列機。マグネット・コーティングや試作型全天周囲モニターを採用し、3倍以上の反応速度を有した。
●RX-79[G](陸戦型ガンダム)
RX-78-1の開発後にスタートした「RX-79計画」で開発された陸戦用MS。品質検査で不合格となったRX-78-2用パーツを流用して生産された。
●RX-79[G]Ez-8(ガンダムEz-8)
大破したシロー・アマダ少尉のRX-78[G]を改修した現地改修機。陸戦に限ってはRX-78と互角の戦闘能力を持つとされる。
●RGM-79[G](陸戦型ジム)
RGM-79の先行量産型陸戦仕様機で、RX-79[G]の生産ラインで生産された機体。RGM-79を量産するためのデータ収集も目的とされた。
●RGM-79(ジム)
RX-78の簡易量産機で、地球連邦軍の白兵戦用主力MS。RX-78の設計を継承しながらも、構造や装備を簡略化することで低コスト化と生産性向上に成功した。
●RGM-79G(ジム・コマンド)
後期生産型バリエーションの一つで、コロニー戦仕様機。RX-78や先行量産型RGM-79のデータが反映された高性能機である。
●RGM-79GS(ジム・コマンド宇宙戦仕様)
G型のバリエーション機で、コロニー周辺の宇宙空間での戦闘を目的としてタイプ。G型と比べ、推進力が強化されている。
●RGM-79D(ジム寒冷地仕様)
後期生産型RGM-79を改修した寒冷地仕様機。4基のスラスターを搭載したリュックサックは、C型やR型に継承された。
●RGM-79SC(ジム・スナイパーカスタム)
先行量産型をベースとした高練度パイロット用のカスタム機。全般的に性能が向上し、長距離ビーム・ライフルが使用可能だった。
●RGM-79SP(ジム・スナイパーⅡ)
後期生産型をベースとした高練度パイロット用で、カタログ・スペック上ではRX-78をも凌駕する。大型の光学センサーを備える。
●RGM-79C(ジム改)
U.C.0080年代前期における地球連邦軍の主力MS。後期生産型に改修を加えた機体で、設計通りの性能を発揮できた。
●RGM-79(パワード・ジム)
C型を改良した重力下用実験機。RGM-79の性能限界を調査するための機体で、多数の予備動力が追加装備されている。
●RGM-79N(ジム・カスタム)
一年戦争後に開発された高性能機で、RX-78NT-1の技術を投入。G型、GS型、SC型などのRGM-79系高性能型がベースとされる。
——一年戦争後の地球連邦軍系MS——
一年戦争終結後からU.C.0084頃まで、地球連邦軍は主に一年戦争型MSの改修を行っており、完全な新設計機は数える程しか開発されなかった。これは「連邦軍再建計画」で軍備再編が第一に考えられたことや、大鑑巨砲主義派の後押しによりMS運用能力を持たない艦艇が建造され続けたことが原因と考えられる。
「連邦軍再建計画」の一環としてU.C.0081,10,20に「ガンダム開発計画」が開始されたが、開発計画を担当していたジョン・コーウェン中条の失脚とデラーズ紛争の隠ぺい、ティターンズの台等などにより計画は闇に葬られていた。
この結果、U.C.0084,07にRMS-106(ハイザック)が開発されるまで新型MS開発は表面化することはなかった。しかし、それ以降アナハイム・エレクトロニクス社やニュータイプ研究所などの新勢力が、地球連邦系とジオン公国系の技術を融合させた新型機を開発していった。
そしてティターンズ主導で、RX-78の再設計機RX-178(ガンダムMk-Ⅱ)が開発され、地球連邦軍のMSは新たな姿を見せることとなった。
■連邦軍再建計画
一年戦争で消耗した宇宙艦隊を中心とした戦力を再建するため、U.C.0081,10,13「連邦軍再建計画」が地球連邦議会で議決された。
この中でマゼラン改級戦艦やサラミス改級巡洋艦の建造、RGM-79C(ジム改)などの生産が行われるとともに、新型MS運用艦はわずかしか建造されなかったばかりか、ガンダム開発計画が封印されたことにより、地球連邦宇宙艦隊は一年戦争末期とほとんど同じ編成となっていた。
■GP計画
一年戦争初の新型ガンダム・タイプMS(GPシリーズ)開発プロジェクトで、AEと連携して進められた。ZEONIC社を合併していたAEの参加により、地球連邦系とジオン公国系の技術が融合したガンダム・タイプMSが開発され、中にはグリプス戦役期のMSをも凌駕するスペックを持つ機体もあった。
デラーズ紛争とそれ以降の政変により、本計画で開発されたMSは登録を抹消されている。しかし、計画で培われた技術はU.C.0080年代中期以降に出現したAE製第二世代MSなどに受け継がれることとなった。
後書き
次回 地球連邦軍のMS開発(一年戦争以降)
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