魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
『第十七話』~アルフとの戦闘~
拓斗side
こんにちは、死神をやっています月詠拓斗です。
ただいま俺は、かなりヤバい事になっております。
それは……
「ジュエルシードを渡してください、お願いします」
目の前にいるフェイトさんに鎌の形態になったデバイスを首に突き付けられていますです、ハイ。
ホント、なんでこうなった。
回想
月村家での一件から数日経った放課後の帰り道、
今日は家に置いてきたソウルが突然念話をしてきた。
[(拓斗)]
「(ソウル?どうした、もうすぐで家に着くが)」
[(ジュエルシードの反応をみつけた。まだ発動してないみたいだ)]
「(なるほど、わかった回収してから帰る。場所は?)」
俺はソウルに反応のあった場所を聞くと案外近くの茂みの中にあった。
「こりゃ儲けもんだな」
さて、このジュエルシードをどうするか……
とりあえず持ち帰ってソウルで封印処理をするまではいい。
問題はここからだ。候補として3つある。1つ、俺がしっかり保管する。2つ、封印して元の場所に戻す。3つ、バレ無いように高町orユーノに渡す。
まず1つ目、安全性で言ったらまず間違いないだろう。ただ、何かの拍子にバレてしまう可能性が大で、そうすると非常にめんどくさいので保留。
2つ目、これは論外だ。いくら封印したと言っても何をきっかけに封印が解けるわからない。もしそうなったらこの行動に意味がなくなる。
最後に3つ目、これだと保存なども大丈夫だし、高町が回収するからそこも問題なし。
懸念することは誰が封印したかがばれることだが、流石にないだろう。
となるとやっぱり3つ目が安定かな……。
「すいません、その石を私に渡してください……」
「ん?」
ジュエルシードをどうするか考えていると後ろから声をかけられ振り向くと黒い服を着た金髪美少女が金の魔力刃の鎌を俺に突き付けていた。
はい間違いなくフェイト・テスタロッサさんです……。
それで冒頭に戻る
「それを渡してください。お願いします」
フェイトが俺に言い詰めてくる。
クソ!ここにきてフェイトに会うかよ俺……。
いや、焦るな俺! ジュエルシードを探してる時点で誰かに出会う可能性は考慮していた。いたって普通に。どこにでもいる一般人を装うんだ!
「これはおまえのなのか?」
「いえ、そういうわけでは……。でも私にはそれが必要なんです」
「必要とは?」
「それは……。言えません……」
「じゃあ駄目だ。もしかしたらこれの本当の持ち主が探しているかもしれない」
「でも! それは危険なものだから!」
「危険? よくわからないが、もしこれが危険なものなんだとして、それを女の君に渡すわけにはいかない」
「でも! ……でも……」
俺が男なのをいい事に正論?でいい伏せると、目元に涙を溜めて俯くフェイト……。
……なんだろう。罪悪感とともに何とも言えないゾクゾクした気持ちが……。
ハッ! いけない! 危うく開いてはいけない何かが開かれるところだった……。
しかしどうする? どの道このままだと力ずくでとか言ってきそうだな……。めんどくさいな戦闘は……。
ソウル持ってないし。いやソウルなしでも戦えるが。
どうする? どうする俺!?
…………
まぁーいっか。
逆に考えるんだ、あげちゃってもいいさと。
別に一個ぐらい渡してもいいだろう。それにどうせなのはと決闘して賭けたりするんだろうから。
そう決め、俯いてしまっているフェイトの頭を撫でる。
とてもきょとんとした顔をしている。かわいいな………
「さっきは悪いな。でもね危険とかはよくわからないが、もしかしたらこれを本当に落とした人がいて必死に探しているかもしれない……」
「……」
「だからおまえが預かってくれないか?」
「え?」
まぁー、さっきと真逆の事言い出したら驚くよな普通……。
「おまえはこれを理由があって探していたんだろ? だったらその過程で本来の持ち主にに会うかもしれない。だからおまえに持っていてもらいたい」
「いいんですか?」
「ああ。だがもうこんな時間にかわいい女の子1人で外を出歩くのはやめとけ。危険だ」
「え! いや、その、か、かわいいなんて……」
かわいいに反応してかとてもあたふたするフェイト。だからそれがかわいいんだって。
そんなフェイトにジュエルシードを渡そうとした瞬間
「うぉりゃあーーーー!!」
後ろから誰かが大声をあげて殴りかかって来た。
突然の攻撃に俺はしゃがみ、攻撃してきた奴が通り過ぎてすぐに後方に跳び距離をとる。
攻撃の主は橙色の長髪の女性だった。
少々きわどい格好をしている。
「アルフ!?」
「フェイト大丈夫かい!?」
「え?大丈夫だけど……」
「安心しな!こんなヤツぶっ飛ばしてやるからさ!!」
「ま、待ってよアルフ!今この子からジュエルシードをもr」
「ジュエルシード!?コイツがジュエルシードを持ってるのか!さっさとよこしな!!」
話し聞いてやれよ。
そう思わずにはいられなかった。
フェイトはちゃんと話を聞いてもらえず目元に涙が滲んでいる。
「おい、ちょっとおぉぉぉぉ!」
話を聞いてもらおうとしたが女性――アルフ(だったか?)が顔面にむかって蹴りを飛ばしてきたので上半身を後ろに反らして避ける。
「逃げるんじゃない!!」
「おい!待て!とりあえず!話を!聞け!」
「誰が聞くか!」
俺の話をほとんど聞こうとせずにアルフは連続で拳や蹴りを放って来る。
因みに先程の『!』の度に攻撃を避けている。
というよりどうするか。戦ってもいいのだがややこしくなりそうで面倒だ。
だがこのままだったらいつまでもこの状況が続きそうだ。
「この!」
「えっ!?アルフダメ!!」
アルフの振りかぶった右の拳に橙色の魔力が覆う。
完全に殺りにきてる。
仕方ない。
――バシッ!
――ズガァン!
「なっ!?」
「うそ……」
こちらも、攻撃に移らせてもらおうか。
アルフの拳を左手で受け止めた。その反動で足元の地面は半径1mほどの罅が入る。
驚き硬直した隙に左手で受け止めた拳を思いっきり引く。
硬直しているアルフは腕を引かれたことにより大きくバランスを崩す。
そこを顎に掌底アッパーを入れる。
「ガッ!」
最後にアッパーで体が浮いた相手の腹に全力の右ストレートをぶち込む!
「ガハァ!!」
アルフは力に従い8メートル程吹き飛び地面に叩きつけられる。
しかし思ったより飛んだな。力がついたのか?
「アルフ!!」
フェイトは倒れているアルフの下へ駆け寄る。
それを追うようにしてアルフに近づく。
「アルフ!しっかりして、アルフ!!」
「大丈夫、気を失ってるだけだ」
フェイトは俺に涙目の顔を向ける。
「本当?」
「本当だ。悪かったな、ここまでして」
俺はしゃがみこんでいるフェイトの手にしっかりジュエルシードを握らせて帰ろうとする。
「それじゃあ気を付けろよ。あと、その人に謝っといて」
「はい!ありがとうございます」
「どういたしまして」
さてとこれでひと段落かな……。
フェイトの元を離れ家の方向へ歩き出す。
[なるほどね。そりゃ災難だったな]
「別にいいんだけどね。アルフっていう人には少し酷い事をしたな」
俺は自分の部屋でソウルに念話の後の出来事を話している。
[別にいいだろ。先に仕掛けて来たの向こうなんだろ]
「まあな。だけどやりすぎたと思うんだな」
[なら今度会った時に実際に謝ればいい]
「それもそうか」
すると一気に眠気が襲ってくる。俺はまだ子供、この時間は眠い。
「お休みソウル」
[あぁ、お休み拓斗]
ベットに潜り込む。今後の事は明日考えればいい、今日はもう寝よう。
後書き
~あとがき雑談会~
拓「………おい」
作「………なんだい?」
拓「今回、いきなり駄文に戻ってないか?」
作「……うん。いままでも駄文だったけどね」
拓「マシになってきたと思ったんだけどな」
作「今度からは頑張るよ……」
拓「頑張れ」
作「さて、グダグダな会話もここまでにして予告お願い」
拓「わかった
高町家、バニングス家、月村家の面々と共に温泉旅行へ行く拓斗
小さなことで騒ぎながらも楽しんでいるところに
以前の暴力女が現れる
次回 魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~『湯の町 海鳴温泉』」
作「では次回に」
作・拓「トリガー・オン!!」
これからは戦闘場面も頑張らないとね
魔法も技も案が全くないしな
それで、暴力女っていうのは?
アルフに決まってるだろ
ページ上へ戻る