熱がある僕の素晴らしきデート日和
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
馬鹿でも風邪は引けました。
ⅱ
ガチャ....
リビングへ足を進めると
すでにキッチンにキドが立っており
部屋一体はなんとも食欲をそそる匂いに包まれていた
「おぉ、カノ。起きたか。」
キドが振り返って僕を見た
今日も今日とてエンジェルである
「うん。おはよう~
今日も一段とかわi…ぐほぉぉっ!!!!」
「黙って、さっさと食事をとれ。」
「……はい。」
普段どおりのやり取りをして
内心ヒヤヒヤしながら席に座った
両手を合わせて一口二口と
食事を口に運ぶ
が、いつもなら休み無く箸が進むのに
今日はまるで進まなかった
(食欲がない…)
それでも食べなければと
無理やり口に流し込むと
思い切りむせた
「げほげほっげほっ」
「お、おい。大丈夫か?」
キドが心配そうに覗きこんでくる
慌てて大丈夫、と引きつった笑みを浮かべた
ページ上へ戻る