MS Operative Theory
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
PMX系MS②
——PMX系MSの誕生と分類——
PMX系MSとは、パプテマス・シロッコ大尉が木星資源船ジュピトリスで開発したワンオフのMSを指し、現在までに公式では4機が開発されている。
地球連邦軍の工廠やAEなどの民間企業に開発を委託した機体ではないため、地球連邦軍が制式過を前提としていなかった。だが、シロッコ大尉がティターンズに参加したことにより、地球連邦軍から型式番号を与えられ、グリプス戦役に投入された。
■PMXシリーズに分類される機体
PMX系MSは、木星圏に対応した出力を持つPMX-000(メッサーラ)(可変MAだが便宜的にMSと考える)以降、重攻撃型のPMX-001(パラス・アテネ)、強行偵察型のPMX-002(ポリノーク・サマーン)、高機動重装甲型のPMX-003(ジ・O)の準に開発された。
ジ・Oにはバイオ・センサーが採用されており、次の機体にはサイコミュとファンネルが搭載される予定であったとされる。しかし、シロッコ大尉の死によりPMX系の系譜は途切れた。
■PMXシリーズに使用されている特徴的な技術
高い完成度と突出した性能を持つこと以外にPMX系MSの特徴として、時代を先取りした先進的な機構や装備が採用されていることが挙げられる。これらの技術の大半は、一年戦争中、もしくは終戦後から開発されていたもので、発想そのものは珍しくない。
しかし、PMX系MSで重要なことは、地球圏とは断絶された状態にあったシロッコ大尉が、可変機構に対応したムーバブル・フレームやガンダリウム合金に近い素材の精製技術を確立していたこと、そして、それらをMSに採用したことである。
➀初期型ムーバブル・フレーム⁄可変機構
シロッコ大尉はメッサーラの開発の時点で、地球連邦軍工廠やAEでも実用化していなかった可変型のムーバブル・フレームを完成させていた。また、パラス・アテネやジ・Oでは、ム―バブル・シールドや隠し腕など、非変形型の大型ムーバブル・フレームを実用化している。
➁独自に開発したガンダリウム合金
メッサーラの装甲材質は不明とされるが、シロッコ大尉が考案したガンダリウム合金が採用されていたという説もささやかれている。この説によると、メッサーラにはガンダリウムγに近い特性を持つガンダリウム合金が使用されており、フレームに充分な靭性と柔軟性が与えられていたという。
➂大出力メガ粒子砲の並列装備
メッサーラは推定出力11.3MWという、当時としては極めて高い出力を持つメガ粒子砲を二門も装備していた。また、パラス・アテネも計六門のメガ・ビーム砲と拡散ビーム砲が標準装備されていた。このように初期のPMX系MSには、火力を重視したタイプが多かった。
➃本体内蔵型の特殊装備
ポリノーク・サマーンの頭部レドームや前腕部レーザーセンサー、ジ・Oの隠し腕など、機体のフォルムを変えずに特殊装備を内蔵したこともPMX系MSの特徴とされる。特にジ・Oの隠し腕は、スカート・アーマーを稼働肢の一部にしており、隠匿性に秀でる装備であった。
➄バイオ・センサー
ジ・Oには、艦にサイコミュとも評されるバイオ・センサーが搭載されており、操縦時のレスポンスが格段に向上している。このバイオ・センサーもシロッコ大尉が独自に開発されたタイプとされ、ジ・Oのの次に開発される予定だったPMX-004(タイタニア)には本格的なサイコミュの搭載も考えられていた。
——PMX系MSの特殊性と先見性——
PMX系MSは、全機が突出した性能を持つだけではなく、性能傾向も全く異なることから、特殊な機動兵器としての一面が強調されることが多い。しかし、パラス・アテネ以降、重装化を進めると共に、ジェネレーター出力を抑えながらも高性能化を達成するという傾向が見られた。
これは、第1次ネオ・ジオン戦争後の第二世代MSや第五世代MSに近い発生が盛り込まれていることの証明とも言われる。
■性能傾向からみるPMX系MSの位置付け
メッサーラ以降、シロッコ大尉は第四世代MSの様な「大型、大出力MS」には興味を持たず、一つの機能に突出した機体同士を連携させるという発想に至ったといわれる。このため、パラス・アテネ以降のPMX系MSには性能傾向が偏ったMSが多くなっている。
補足事項
——その後のPMX系MS——
グリプス戦役でシロッコ大尉が戦死したことにより、ジ・OがPMX系MS最後の機体となっていた。しかし、大尉はPMX-004(タイタニア)、PMX-005(ハイゲール)の構想を持っていたといわれる。
タイタニアはジ・Oの格闘性能と機動性を継承し、さらにファンネルを搭載した機体で、ハイゲールはジ・Oの簡易型だったとされる。
後書き
次回 巨大MS⁄MA
ページ上へ戻る