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MS Operative Theory

作者:ユリス
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PMX系MS①

——「天才」が開発した、数々のワンオフ高性能機——

 「PMX系MS」とは、ティターンズに所属したパプテマス・シロッコ大尉が、木星資源船ジュピトリスの古城ブロックで愛発、製造したいくつかの機体のことを指す。

 シロッコ大尉は、政治、軍事の両面で「天才」と言っても過言ではないほどの才能を発揮したことで知られている。更に大尉の才能は、機動兵器の開発と言った重工業の分野でも発揮されたのである。

彼の開発した機体はMSZ-006(Zガンダム)やAMX-004(キュベレイ)など、当時を代表するMSと比べても互角以上の性能を誇った。それらの機体が、可変MAであるPMX-000(メッサーラ)や重MS、PMX-003(ジ・O)などに代表される「PMX系MS」である。

 地球連邦軍から「PMX」と言う形式番号を与えられたこの機体は、地球連邦軍の工廠やアナハイム・エレクトロニクス社(以下AE)の手によるものではなく、シロッコ大尉が独自に開発したものである。

PMX系MSは公式では現在までに4機が確認されているが、全機が1機しかないワンオフの機体であるだけではなく、それぞれの性能傾向が全く異なるため、そう評することは難しい。しかし、あえて言うなら「先の時代を見据えた超高性能機」と定義できる。

 PMX系MSは最初のメッサーラの時点で、シロッコ大尉が独自に設計した変形機構対応型のムーバブル・フレームや、ガンダリウムγ(ガンマ)に近いとされるマテリアルを採用していた。

さらに当時としては突出した出力を発揮する核融合炉⁄ジェネレーターや、ジェネレーター直結式の大出力メガ粒子砲を並列装備するなど、第三世代MSや第四世代MSに使用されている技術も採用されていた。

しかもメッサーラは、地球圏の状況が断片的にしかわからない木星資源船ジュピトリスで開発された機体であり限られた情報しかなかったシロッコ大尉が、自身の発想を中心にこうした機体を完成させたことは驚嘆に値する。

 その後、地球圏に戻ったシロッコ大尉は、設計案を地球連邦軍に提供すると共に、ジュピトリス内でメッサーラに続くPMX系MS、PMX-001(パラス・アテネ)、PMX-002(ポリノーク・サマーン)、PMX-003(ジ・O)を続々と完成させていった。

パラス・アテネ以降の3機は、メッサーラとは異なり非変形型の第二世代MSだが、それぞれに重火力化や索敵能力の向上、重装甲と機動⁄運動性の両立を目指すなど、野心的な設計の下に開発されていた。

この性能傾向の異なるMSは、3機による連携を前提としていたとも言われるが、それ以上に興味深い点はジェネレーター出力が比較的小出力であることで、第四世代MSのような「大出力、大火力化」ではなく、U.C.0090年代以降のMSの開発コンセプトである「機動歩兵としてのMS」を見据えていたとも考えられる。





補足事項

——PMX系以外のシロッコ大尉関連MS——

 PMXの形式番号は、ジュピトリスでシロッコ大尉が開発した機体に与えられたもので、ジュピトリス以外で開発された機体は含まれない。

つまり、シロッコ大尉が設計した機体でもPMXナンバーを持たない機体が存在するのである。これが、ティターンズ初の可変MSとなったRX-110(ガブスレイ)で、設計はシロッコ大尉だが、最終的な開発と製造はルナツーで行われている。


●RX-110(ガブスレイ)

 格闘兵装兼用のフェダーイン・ライフルや中間形態での運用も可能であったため、柔軟性に秀でた。


●RX-138(ハンブラビ)

 「ゼダンの門」で開発、製造された可変MS。シロッコ大尉の指揮下でテストされていた。設計者は不明。

 
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