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ヘタリア大帝国

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TURN110 法治その六

「またサイボーグ手術だ」
「確かにそれはそうですが」
「平賀長官はどうしている?」
「既に手術室に入っておられます」
 つまり彼女も乗り気だというのだ。
「早く身体を持って来てくれと」
「そうか」
「今度も最強の軍人にすると仰っています」
「それは何よりだ、それならだ」
 東郷は秋山の話を聞いて言う。
「俺も手術室に行こう」
「邪魔になりませんか?」
「手術が終わりまでは別室に待機しておくさ」
 そうするというのだ。
「そうじて待とう」
「では」
「しかしな」
「しかしとは?」
「今度はどういった風になるかな」
 やはり楽しそうに言う東郷だった。
「見ものだな」
「あの方も色々とありますね」
「ああしてサイボーグになられても国家の為に働かれることは」
「凄いことだ」
 東郷はこのことには素直に尊敬の感情を持っていた、それで言うのだ。
「俺にはな」
「はい、私もです」
 そこまでは出来ないというのだ。
「まさに忠臣ですね」
「そう思う、では手術室の方に行こう」
「わかりました」
 二人は宇垣のところに向かった、そしてだった。
 手術室の前に行くと、そこには日本兄妹がいて二人に言って来た。
「あっ、手術は先程終わりました」
「そうなりました」
 兄妹は二人に対して言う。
「無事成功しました」
「外相はまた戦えます」
「それはいいことですが」
 だが、だとだ。秋山は二人に心配する顔で述べた。
「しかしです」
「どうなったか、ですね」
「外相のお姿が」
「はい、今度はどうなったのでしょうか」
 秋山が気にしていることはこのことだった。
「これまで改造の都度変わっておられますが」
「そのことだが」
 ここで平賀が出て来た、そのうえで二人に話す。
「今度は全身だ」
「全身とは」
「肌も合金のものになった」
 そうなったというのだ。
「他にも何かと改造させてもらった」
「どういった感じでしょうか」
「まずは外相本人に会ってみればわかる」
 ここで話すよりも会う方がいいというのだ。
「それからだ」
「そうだな、それで外相は何処だ」
「ここにいる」
 東郷が宇垣の居場所を問うとだった、その宇垣本人が出て来た。
 見れば平賀の話通り肌が合金になっている、顔も全て生身ではない。
 機械で人間を造った様な感じだ、その宇垣が言うのだ。
「また変わってしまったか」
「あの、最早ですが」
 秋山は戸惑いを隠せない顔で彼に言う。
「アンドロイドに見えるのですが」
「そちらか」
「サイボーグというよりは」
「そうやもな、しかしだ」
 それでもだとだ、宇垣は秋山に返す。 
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