インフィニット・ストラトス 復讐を誓った血継限界の転生者
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襲撃者
クラス代表戦当日、一夏はあの二組の転校生が相手らしいが大丈夫なのであろうか。俺はそんな心にも無いことを考えながら中庭を歩いていた。クラス代表戦期間中は学生は自由なのは助かる。その時俺の目の前に楯無さんが現れた。
「ヤッホー久しぶりね。燐君」
「久しぶりですね楯無さん。いいんですか行事の最中に生徒会長がこんな所にいて大丈夫なんですか?」
「だいじょうぶだいじょうぶ。それよりちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかしら?」
「何ですか?簪の機体のことなら順調ですよ」
「それとは別に聞きたいことがあるの」
簪の機体のこと以外とは何が聞きたいんだろうか。
「あなたの本当の目的は何なの燐君?」
楯無さんは今までに無い真剣な顔をしている。
「本当の目的と言うと?」
「簪ちゃんのことを頼んだ後、あなたのこと少し調べたの。おじさんとおばさんの死因、火月君のことを…」
「人の家庭事情を勝手に調べるのは感心しませんね」
「そうね…けどこれは聞かなきゃいけないの。更識家の当主として」
「更識家…昔、父さんが言ってたな『大和達更識の人は日本の平和を陰ながら守っている』って。つまり、俺はこの国にとって危険な存在ってワケですか」
確かに俺はこの国が嫌いだ。だから更識家が動いてもおかしくわない。だが、まだ俺達が何をするかに付いて誰も知らない。だから楯無さんは俺の意志を聞いてきたと言うワケか。
「そうじゃないわ。私が聞きたいのはあなた達が…」
ドオォォォォォォン!!
楯無さんが話っている最中に第二アリーナの方から爆発音が響き渡った。すると楯無さんの上空から高出力のビームがはなたれてきた。俺は急いで楯無を掴んでビームをよけた。
「楯無さん大丈夫ですか?」
「あ、ありがとう」
楯無さんの無事を確かめると上空から一機のISが降りてきた。明らかにこの学園の所属の機体じゃないな。
「おいおい先輩この学園警備ザルじゃないんですか?」
「そうね。今度から警備システムの見直しが必要ね」
しかし見たことの無い型だな。どこの国の所属かも分からない。多分さっきの爆発音からして一夏達の方にも同じのが来てるな。
「楯無さん、この所属不明機は俺がやります。楯無さんは他の生徒達の避難誘導をお願いします」
「分かったわ。終わったらすぐに駆けつけるから、それまでは絶対に無茶しないでね!」
楯無さんは自分の機体を展開して生徒の避難誘導に向かった。俺も倶梨伽羅を展開して所属不明機に切りかかった。
◇
「“火遁・豪火球”!」
倶梨伽羅から放った豪火球を所属不明機はビームを当てて防いだ
「なかなかやるなコイツは…」
所属不明機との戦いを始めてから五分が経つがさっき防戦一方だ。しょうがないあれをやるか。倶梨伽羅の背中の翼状の武装は大きく動き、俺の肩の上に乗り、先端が所属不明機の方を向いた。鎌状の先端は大きく開き、その中には砲塔が隠されていた。
「コレでもくらえ。神蛇光弾!」
砲塔から放った大量の細いビームが所属不明機に向かって弧を描きながら直撃したいった。俺は神蛇光弾が放たれているその間に印を結んでいる。
「“水遁・水断波”」
両腕から勢いよく出てきた、直線状の高圧の水のカッターが所属不明機の両腕を切り裂いた。切り裂いた部分からは一滴も血が出ていない。
「こいつ…無人機って事は黒幕は篠ノ乃束か!」
俺は『瞬間加速』で無人機の懐に入り、神威を使って無人機の中に手を突っ込んだ。そして、目的の物を見つけ出したのでそれを掴んで引っこ抜いた。神威の力ですんなり抜くこともできるがそれだと目的の物が取り出せないので強引に引き抜いた。俺の手には黒い輝きをしているISコアがあった。俺はそれを握り潰すと無人機も完全に動きを止めた。
「燐君!大丈夫!?」
すると楯無さんが駆けつけてくれたが、もうちょっと来るのが遅かったな。
「大丈夫ですよ、楯無さん。なんとか勝ちました」
「良かった。もしアナタに何かあったら私、簪ちゃんに殺されかもしれなかったわ」
何でそこで簪が出てくるのかは分からないがしかし、しまったな。篠ノ乃束は無人機越しに俺を見てたはず、つまり俺の動きや武装を知ってしまった。俺が奴を殺す時に対策を考えて対処してくるだろうな。
「この機体、無人機ね」
「え、ああそうです。コイツのコアは俺が破壊しました」
「そう…燐君、このことは」
「他言無用ですよね。分かってます」
俺の答えに楯無は安心して顔になった。
「そういえばさっき助けてもらったわね。ありがとう」
「どういたしまして」
さすがに疲れたな。そういえば、一夏達の方は終わったのだろうか。ちょっと気になるな。
後書き
久々の戦闘シーン、ひさびさ過ぎて変になったかもしれません。
残りの二作品を集中したいと思っているのでこの作品は休みします。
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