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転生とらぶる

作者:青竹
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魔法先生ネギま!
  0445話

 グレートグランドマスターキーによるリライトで俺の手の中にあったグランドマスターキーが消滅し、同時に恐らく魔法世界中に広まっていたマスターキーや残るグランドマスターキーも消滅しただろう。

「さて、これで魔法世界でやる事は全部やったし……神楽坂のおかげでこの墓守人の宮殿付近も魔法世界へと戻ってきている。完全に現実世界と分断される前にあっちに戻るとするか」
「うん。……って、そう言えばグレートパル様号!?」
「安心しろ、俺達が造物主達を倒した以上はあっちの方も恐らく無事だろう」

 造物主という単語を出した途端、ネギの表情がピクリと動く。
 それはそうか。まさか探し求めていた父親が造物主に乗っ取られていたなんて思いもしなかっただろうしな。

「ネギ、麻帆良とホワイトスターが繋がった以上は俺としてもこの世界だけに関わってはいらなれない。関わるにしても、造物主云々ではなく火星のテラフォーミングの方になるだろうしな。だから造物主に関してはお前に任せる。……いいな?」
「え? でも僕達だけで……」

 どこか心細そうな目で俺の方を見てくるネギだが、俺の言っているのは事実だ。多少の手助けはしてやれるだろうが、シャドウミラーと各種他の世界とのやり取りや、この世界との関係に関してもどうなるかは不明だ。それに何より……

「この世界とゲートを繋げたままになるかどうかも分からないしな」
「え? ちょっとアクセル。それどういう事よ!?」

 神楽坂の言葉に軽く肩を竦めながら返す。

「今麻帆良にあるホワイトスターと繋がれているゲートは、あくまでもシャドウミラーという集団のリーダーである俺を捜す為に繋げられた物だ。それを目当てにして魔法使いやこの世界の者達が無茶な要求をしてくるような事になれば最悪俺達はホワイトスターに帰還して、ゲートを自爆させる……という手段を取らざるを得ないかもしれない」
「でも、それじゃ火星のテラフォーミング計画はどうするのよ」
「当然の疑問だな。で、そうならないようにする為には今回のこの騒動を収めた中に俺という存在がいたのを必要以上の奴等に知られるのは拙い訳だ。つまり、他に英雄という象徴が必要なんだが……俺の言いたい事は分かるな?」

 チラリ、と紅き翼という英雄の血を引くネギへと視線を向ける。

「……うん。僕がその英雄になればいいんだね。正直気は進まないけど、魔法世界の為だし。引き受けるよ」
「そうしてくれ。その辺に関してはクルトや高畑、近右衛門辺りに相談すれば悪いようにはならないだろう。それに造物主を追うという行動もし易くなる筈だ」
「あ、そっか。……うん、やる。やっぱり僕がやるよ!」

 結局父親大好きな所は変わってないのがネギらしいと言うか、何と言うか。
 そんな風に思った時だった。墓守人の宮殿の下の方から見覚えのある飛行魚が姿を現したのは。

「アクセル君! ご無事でした……か? あら? 大人の姿に?」
「って、ちょっとあやかっ! あれ、あれ!」
「あらあら、大きいロボットね。確かアクセル君の記憶にあったと思うけど」
「千鶴もなんでそんなに平然としてるのよ! 魔法の世界にいきなり巨大人型ロボットだよ! もっと驚くとかこう……ないの!?」

 甲板から俺へと手を振るあやかに、その隣でグロウセイヴァーを見て驚いている円。ニコニコとした笑みを浮かべている千鶴に、その千鶴に思わずといったように突っ込んでいる美砂。
 これからの事を考えると、色々と不安なような、楽しみなような微妙な感情が俺の中を満たすのだった。





「初めまして、アクセル君の従者である雪広あやかですわ」
「私も同じくアクセル君の従者である那波千鶴と申します」
「同じく、釘宮円です」
「ちょっ、ほら円。ここで強気に出ないでどうするのよ。えっと、アクセル君の従者をやっている柿崎美砂です」

 4人がそう告げ、軽く頭を下げる。それを聞いていたのは……

「へぇ、従者ねぇ……まぁ、いいわ。アクセルの恋人のレモン・ブロウニングよ」
「同じくアクセルの恋人でもあるコーネリア・リ・ブリタニアだ」
「私もアクセルの恋人のマリュー・ラミアスよ。よろしくね」

 そう、俺の恋人達3人だった。
 今、俺達がいるのは麻帆良……では無く、ホワイトスターの俺の家だ。
 正確には俺、レモン、コーネリア、マリュー3人が暮らしている家と言うべきか。
 墓守人の宮殿で戦闘が終了したその日の夜。近右衛門達に対する一連の事態説明に関してはネギやフェイトに押しつけて、俺は久しぶりに……実に8ヶ月ぶりに自分の家へと戻ってきていたのだ。
 あやか達にしても8ヶ月ぶりの麻帆良なんだから女子寮の自分の部屋でゆっくりするのかと思いきや、グロウセイヴァーとグレートパル様号が着地した俺を出迎えたレモン達3人。そしてレモンとコーネリアからされた熱烈なキスを見て対抗心が沸いたのか自分達もホワイトスターに行くと言い出し、レモン達もそれを特に拒否しなかったので結局はこの状況になっているのだった。
 ニコニコとお互いに笑みを浮かべつつもどこかピリピリとした空気を醸しだして会話をしている7人の女達を見ながら、麻帆良に戻ってからの事を思う。てっきりもう二学期が始まってるものだとばかり思っていたのに、何気なく情報を集めてみたら何とまだ8月31日だった。つまり俺達が魔法世界に旅立ってからまだ半月程しか経っていない事になる。その辺に詳しいエヴァに話を聞いてみたところ、恐らくゲートを破壊した影響で空間的な繋がりが現実世界と切れた為に時差が生じたのではないかという事だった。
 あぁ、ちなみに茶々丸がこの場にいないのはエヴァの世話の為だったりする。イザークやムウはホワイトスターに戻ってきてるが、エキドナと量産型W数人は麻帆良のゲートを設置した丘で見張りをしている。さすがにブルーコスモスのテロがあった以上はその辺を厳しくしないといけないしな。それに麻帆良には立派な魔法使いがいたり、あるいはMMの手の者が潜んでいる可能性もある。

「……っと、ちょっとアクセル。聞いてるの?」

 ぐにぃ、とばかりにレモンに頬を抓られ現実逃避から帰還する。

「ん? 何の話だ?」
「貴男が魔法使いになったって話。もし良かったら魔法を使って見せてくれない?」
「……そもそも、魔法使い以前に人間じゃなくなったんだが……そっちはいいのか?」

 そんな俺の疑問に、レモンは何を当たり前の事をとばかりに笑みを浮かべる。

「アクセルがアクセルなら、それが人間かどうかなんて関係ないわよ。……それに元々、アクセルはスライムとか空間倉庫とか人間離れしてたんだし。それがちょっと変わった程度でしょ。それよりも魔法を見せてくれる?」
「魔法には私も興味があるな。何しろ人の身で起こせる超常現象だ。ギアスと何らかの関係が無いとも言えないしな」
「技術者としては、当然未知の技術には興味があるわよ」

 レモン、コーネリア、マリューに促され、座っていたソファから立ち上がる。
 一応念の為に7人から距離を取り……

『火よ灯れ』

 一番簡単な『火よ灯れ』の魔法を使い、人差し指の上へと炎を現す。
 混沌精霊になった時、エヴァから貰った魔法発動体の腕輪を吸収してしまった影響により俺が魔法を使う時には魔法発動体を必要としない。と言うか、混沌精霊になった今の俺なら魔法を使わなくても炎を操る程度は造作もないんだが……

「……何?」

 思わず呟く。本来であればSPを消費したとも感じられない程度の消費で発動出来るはずの『火よ灯れ』の魔法。だが、今それを使った瞬間ごっそりとSPを消費した感覚があったのだ。
 慌ててステータスを確認してみると40近くものSPが減っているのに気が付く。

「アクセル?」

 俺が出した魔法の炎を興味深そうに見ていたレモンが、俺の様子に何かを感じたのかそう尋ねてくる。

「ちょっと待ってくれ。……あやか、悪いがお前も魔法を使ってみてくれないか? 何か今、『火よ灯れ』程度の魔法だというのに、『燃える天空』レベルの魔力が消費されたんだが……」
「何ですって? ……分かりました」

 俺の言葉に小さく眉を顰め、あやかもまた少し離れた所まで移動する。

『光よ』

 あやかが呪文を唱えた途端、パァッと光球が浮かび上がる。それにレモン、コーネリア、マリューの3人は興味深そうな視線を送るが……次の瞬間にはその光球は消えていた。

「……どうだ?」

 俺の問いに、首を振りながらあやかが口を開く。

「確かにアクセル君の仰る通り、もの凄く魔力を消耗していますわね。……これは一度、専門の方に見て貰う必要があるかもしれません。ネギ先生……は、魔法世界で色々とありますし、エヴァさんは麻帆良から出られませんので、フェイトさんが無難でしょうか。確か今は麻帆良にいるんですわよね?」
「ああ、火星のテラフォーミング計画。ブルーマーズ計画とかいう名前になったらしいが、それを進める為にな」

 そう答えながらも、ふと気が付いた事があったが……まぁ、それは後でもいいだろう。
 そうして魔法については一段落した、30分程向こうの世界で起きた出来事等を話していた所で、今まで談笑していたレモンが真面目な顔になって口を開く。

「ねぇ、貴方達。単刀直入に聞くけど、貴方達はアクセルの事をどう思っているの? いえ、今までのやり取りを見ていれば好意を持っているというのは分かるわ。それはLike? それともLove?」

 突然放たれたかのように思えるその言葉。だが、それが突然の問いだと思っていたのはあくまでも俺だけであり、あやか達は違ったのだろう。
 まず最初に口を開いたのはあやかだ。

「私はもちろんアクセル君を愛しています」

 次には千鶴が。

「私もあやか同様、アクセル君を愛しています」

 円が。

「あ……あ……愛して……ます」

 最後に美砂が。

「もちろん愛しているわ」

 それぞれに告白してくる。
 それを聞いたレモン、コーネリア、マリューの目は俺へと向けられる。
 無言で、どう返事をするの? と問われていると気が付き、俺もまた口を開く。

「正直、俺にお前達に対する情がないといえば嘘になる。何だかんだで8ヶ月もの間一緒に過ごしてきたんだしな。だが、今の俺はお前達の好意を受け入れる事は出来無い」

 そう言い、レモン達へと視線を向ける。

「それはこの3人と付き合っているという問題もあるし、そして何よりも俺とお前の年齢差の問題もある。麻帆良にいた時ならまだ俺の外見年齢が10歳程度だったという事もあるし、認識阻害があったから特に問題は無かっただろうが、これからもそうだとは限らないからな」

 そう告げると、あやか達の瞳に悲しげな色が浮かぶ。

「だが……」

 いいのか? ここで言ってしまって。……いや、俺がこの4人に好意を感じているというのは事実ではあるのだ。

「言っては何だが、今のお前達はいわゆる思春期真っ直中だ。俺に対する感情も一時の気の迷いという可能性もある」
「アクセル君! それは幾ら何でも私達に対して失礼ですわ!」
「だが!」

 俺の言葉に、憤りで頬を真っ赤に染めたあやかが何かを言い募ろうとしているのを強い言葉で止める。

「……だが、お前達の世界で18歳になった時。それでも尚、俺の事を想う気持ちが変わっていないというのなら……その時は改めてお前達の気持ちを受け入れようと思う」
「つまり、取りあえず保留って事ね」
「そうだな。だが今も言ったように、この4人が18歳になってもまだ俺を想ってくれているというのなら、俺はその気持ちを受け入れるつもりだ」

 レモンへとそう言葉を返すと、レモンと反対側の俺の隣で話を聞いていたコーネリアが苦笑を浮かべて体重を預けてくる。

「全く、アクセルは違う世界に行く度に女を引っかけてくるな。それも、どれもこれも最高の女だったり、その素質を持つ女ばかりをだ」
「コーネリア、それって自分の事も言ってるの?」

 レモンの隣にいたマリューが苦笑を浮かべながら尋ねると、コーネリアは当然とばかりに頷く。

「当然だろう。自分に自信のない女が、アクセルを愛し、愛されると思っているのか? マリュー、お前は違うと言い切れるか?」
「……そうね。コーネリアの意見に全面的に賛成するわよ」
「あの……それは、私達がアクセル君をこのまま想い続けるというのを認めてくれるって事ですか?」

 円の言葉に、レモン達3人が頷く。

「でも私達の仲間に入るからには、それこそコーネリアが言ったように最高の女じゃなきゃ認めないわよ?」
「……はい。精進させて貰いますわ」

 あやかが頷いたのを見て、千鶴、円、美砂もまた安心したのだろう。大きく安堵の息を吐く。
 そんな4人を微笑ましそうに見ていたマリューがふと何かに気が付いたように俺へと視線を向ける。

「ねぇ、アクセル。さっき年齢差が云々って言ってたけど、それは彼女達が18歳になっても変わらないんじゃないの? まぁ、20代と15歳よりはよくあるパターンでしょうけど」

 マリューのその言葉を聞き、そう言えばまだ色々と話していない事があるんだなと思い出す。

「さっきも言ったが、俺は人間以上の生物に一種の転生した訳だ。今の俺の種族名を挙げるのなら混沌精霊って所だな」
「……混沌精霊?」
「能力云々に関してはまた後でな。つまりその混沌精霊になって何が変わったかというと、いわゆる不老になった訳だ」

 リビングに俺の声が響き渡った。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:120
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:411 
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