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魔法少女リリカルなのは~その者の行く末は…………~

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Chapter-3 Third Story~Originally , meeting of those who that you meet does not come ture~
  number-26 those who worried that the person who is supposed to reflect

 
前書き



反省すべき者と心配する者。



この場合は、八神はやて。闇統べる王(ロード・ディアーチェ)。高町なのは。


 

 


燐夜を置いて先に進んだなのはたち三人。ターゲットであるキリエ・フローリアンの保護を果たす為に進んでいたのだが、再び移動を止めていた。正確には止められていた。
目の前にいる二人の少女によって。


「ここを通りたくば我を倒してから行くのだ!」
「そーだぞー!」


一人は、八神はやてに瓜二つな少女。マテリアルを纏める王であり、どこか高飛車な喋り方をする。。闇統べる王(ロード・ディアーチェ)
もう一人は、フェイト・テスタロッサに瓜二つである少女。だが、少し奥手なフェイトとは違い、天真爛漫を地で行く。そんな活発な少女。雷刃の襲撃者(レヴィ・ザ・スラッシャー)


その二人がここで三人の足止めをする理由とはなんなのか。それは分からない。
その理由を聞くためにも、無用な戦いを避けたいなのはたちは、話し合いを持ちかける。が。
二人は聞く耳を持たない。


「ドゥームブリンガー!」


それどころか、不意打ち気味に剣状に形成された魔力弾をなのはたちに向かって飛ばしてきた。不意打ち気味であったために、避けられたのは一番遠くにいたはやてのみだった。なのは、フェイトは避けられることが出来ない。しかし、なのはは防御壁を張ることで、フェイトはデバイスであるバルディッシュを展開してディアーチェが飛ばした魔力弾、ブリューナクを斬り伏せた。いや、斬ったというのには語弊がある。
魔力刃を展開してぶつけることで掻き消したというのが正しい。


それでも戦いたくないなのはは、話し合いを試みようとするが、相手には通じない。
フェイトはキリエのもとになのはを行かせるために、なのはに先に行くように念話で伝える。なのはは当然反論し、ここで残って話がしたいと言う。フェイトは普段の穏やかな性格からは想像できない毅然とした態度でなのはに伝えた。


<先に行って>
<でもっ! …………分かった>


なのはが折れるまでに時間を要した。なのはの中の葛藤がその時間なのだろう。
なのはがディアーチェとレヴィの横を一気に加速して通り過ぎて行った。そして、追いかけようとする二人をフェイトとはやては引き留める。


と。ここでフェイトは、一つ疑問に思ったことがある。
何故なのはは燐夜の言うことを素直に聞いて、フェイトの言うことは聞かないのだろうかと。フェイトには、その答えはすぐに浮かんだ。


燐夜が先に行けとなのはに伝えた時は、燐夜がなぜその場に残るか言おうとしなかった。ということは、なのはが止まる理由がほとんどなかったのだ。もしかしたら、私も一緒に残ると言って、なのはも残りそうだったが、それも燐夜が断っていただろう。
しかし、今の場合は、目の前に相手がいる。それも話がしたい相手が。


なのはは、そういう相手に対しては負けない限り、無理してでも引き下がることはなかった。負けても引き下がろうとしなかった時だってあるのだ。
今回、なのはが食い下がった理由はそこにある。


けれども、フェイトはそれを断った。
アミティエの想いを不意にしないように。キリエを連れてきてほしいという願いをかなえるために。
なのはを先に行かせた理由は他にもある。


何があってもおれない不屈の闘志。何があっても真っ直ぐ相手に向けられる純粋な気持ち。この二つがあれば、キリエを連れて行けると思ったのだ。
その気持ちがあったから短期間の間にものすごい速さで強くなっていったではないか。


考えるのはここまでにして、脇を通り過ぎようとするなのはを妨害しようと魔力を集め始めたディアーチェに単発で魔力弾を当てる。
集中力を散らされたディアーチェは、集めていた魔力を拡散させた。そして、すぐさま振り返り、魔力弾をフェイトに向かって何発も一瞬のうちに展開して放った。


「バルムンク!」


フェイトの後ろから大きな声と共に白い魔力で構成された剣状の魔力弾がディアーチェの放った魔力弾を打ち消した。
それを行ったのは、はやてである。
そして、何かを言いはしないはやてであるが、ディアーチェに向かって鋭いまなざしを向けている。まるで、お前の相手は私だと言っているかのように。、語っていた。


「へいと!」
「――――ッ! 私の名前はフェイトだって」
「へーそうなの。まあ、どうでもいいや。……お前の相手はこの僕だっ!」


いきなり名前を呼ばれて若干驚きはしたが、すぐに気持ちを落ち着かせる前に名前を間違えて呼ばれていることに気付いて修正を求めた。
しかし、それを聞き入れるレヴィではなく。すぐにどうでもいいと捉え、戦いの催促をする。


フェイトは答えることはなかった。けれど、自分のデバイス、バルディッシュを展開することで相手に意思を示した。
レヴィはそれを見て喜ぶ。


「レヴィ! 時間をかけるなよ!」
「分かったー!」


ディアーチェからの命令に素直に従ったレヴィは、速攻で決着をつけようとするために戦闘衣服――――なのはたちでいうところのバリアジャケットだが――――を展開させて、マントを取った。フォームチェンジ。
高機動形態。通称、スプライトフォーム。


だが、フェイトもそれに負けていない。それを見て、速さで負けると思ったフェイトは、同じ速さに達するためにレヴィと同じようにフォームチェンジをする。
同じく高機動形態。通称、ソニックフォーム。


そして、戦いの始まりは唐突に。
フェイトとレヴィの世界からは、音が消えた。


一方、はやてとディアーチェは魔法弾の打ち合いになっていた。
圧倒的な魔力量に物を言わせて、相手を削っていく戦い方。
しかし、お互いに同じ戦い方をするものだから致命的となるダメージを与えることはできず、じりじりとしかできないものだから、精神的につらいものがあった。


はやては、耐えることに慣れていたこともあってまだまだいけそうではあったが、ディアーチェはそうではない。短気というわけではない筈だが、結構近い性格なため、痺れを切らした。


「アロンダイト!」
「クラウソラス!」


これもお互いの間、丁度中心で爆発を起こし、煙と化す。
いつまでもどちらにも傾こうとしない戦局に、ディアーチェはとうとうキレた。
そして、今までとは比べ物にならないくらいの魔力がディアーチェの中で渦巻いている。
それを見たはやては同じように魔力を自分の体の中で循環させ、溜めていく。


「ジャガーノート!」
「ラグナロク!」


二人の極大砲撃も、今までと同じように二人の中心で炸裂して爆発を起こす。……ここで、二人にとって予想外だったことは、お互いに放った位置が近いことであった。


「……ぬ」
「……あ」


ぶつかった極大砲撃は、あたりを巻き込み、はやてを巻き込み、ディアーチェを巻き込んだ。当然、少し離れたところで戦っていたレヴィとフェイトにもその余波が届く。
爆発の中は、つぎ込まれた魔力とそれがぶつかり合ったことによる無規則な流れ、所謂奔流が出来ており、それに身を任せるようにもみくちゃにされた二人は意識を失ってそのまま海に落ちていく。


この戦いは、はやてにとって学ぶものが多いものとなった。


そして、フェイトたちは。
常人には捉えることのできない速度で切り結んでいたが、突然起こった巨大な爆発から逃れるために一時退避。お互いに向こうのことが気になったために飛んでいくと、はやてもディアーチェも気絶して海に向かって落ちていくところだった。


それを見て、慌てて抱えたフェイトとレヴィ。
この状態では戦いを続行することは不可能なので、次回に持ち越しということにして。お互いに次の戦いのことに思いを馳せて、飛んでいった。


しかし、フェイトにはまだ心配ことがあった。
それは燐夜のことである。
突如として何もない所で止まって、先に行くように促していたが、それには何か絶対に理由がある筈。そして、その理由を知りたい。
そんな思いを抱えて、フェイトはここまで飛んできたルートをはやてを抱えて戻って行った。


      ◯


なのはは、空中に滞空したまま、来た方を振り返っていた。
根拠があるわけでもなく、何か嫌な予感がしたのだ。悪いことが起こったときのような、そんな感じ。
そして、なのはがそんな予感を感じていた時、奇しくも燐夜がシュテルと同士討ちになって海に落ちていくところだったのだ。


だが、そんなことは知る由もない。
気のせいと割り切りつつ、先に進んだ。


――――拭いきれない。いやな予感を心に押し込めたまま、これからに影響しないように、燐夜を応援しながら、キリエのもとに向かう。


急がなければ、何か大切なものを失ってしまうという焦燥感に囚われながら。


      ◯


こちらはアースラ。
そしてモニターで見ていて、一気に慌しくなった管制室。理由は簡単なこと。燐夜とはやてが落ちたことである。


はやてはすぐにフェイトが確保してくれたため、特にこれといって起こることもなく、安全であったが。問題は燐夜だった。


海に落ちてもう十分は経っている。それなのに浮かんでこないということは、そこに沈んでいっているということだ。
さすがにこれはリンディにも焦りがある。
何か手を打たなければならない。しかし、クロノは今ここで使うわけにはいかない。クロノはいざという時のための切り札である。もうどうすることも出来なかった。
そんな時である。


「リンディ提督、俺が行きます」


背中に声をかけられたのは。
その声の持ち主は、今最も管理局で土壇場にいる人物で、最も危険視されていて、一部から有望視されている人物。
神龍雅が、やたらと希望に満ちた表情でリンディを一点の曇りもなく、見据えていた。





 
 

 
後書き


小説書き始めて1年。
色々かいたなぁ……挫折も味わって色々な経験が出来た。
いいことも悪いこともあったけど、これからも頑張って書き続けていくのでよろしくお願いします。


ところで、この小説って日常を全くといっていいほど描いていないんですけど……要ります?


 
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