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マジカル☆ウィッチルフェイちゃん! 

作者:メア
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マジカル☆ウィッチルフェイちゃん堕天使と開講し、少年目覚める

 
前書き
イッセーの部分を修正させていただきました。 

 





 これがゲームなら選択肢が出るのですが、残念ながらこれは現実です。つまり、私が取れる選択肢は……逃げる事です。

「待て」

急いで転移術を行使しようとすると、今度も上から声が聞こえました。そちらを見上げると厳つい筋肉マッチョの黒い天使さんが居ました。

「あなたっ!!」

「パパ!」

その人が降りてくると、女性と女の子は抱きついていきました。どうやら、大丈夫そうです。という事で、このまま帰って問題無いですよね。魔術師を殺しに来たのに神主さんと天使さんを殺したって事がバレたら怒られるかも知れません。ちなみに私、人の生死にそれ程こだわっていません。私は何度も生死の堺を彷徨ってたせいか、はたまた大量の魔導書を記憶しているせいか、そこまでこだわっていません。だいたい、いざとなれば蘇生方法ぐらい用意しておくのが基本です。ハリポタみたいに分霊箱とか。

「だから、お前は待て。助けてもらったのにこのまま何もせずに返すなどできない」

「そうですわね。何かお礼をしないと」

「……」

お礼、感謝の気持ちを示す言葉。つまり、我が儘いっても大丈夫?

「な、なら、お寿司が食べたいです!」

「お、お寿司……?」

女の人が驚いていますが、私にとってこれは最優先事項です。

「そ、そうです! 私が日本に来た目的の8割はお寿司なのです!」

「そ、そうか……わかった、ご馳走しよう。私はバラキエル。神の子を見張る(グレゴリ)の幹部だ。こっちは妻の朱璃と娘の朱乃だ」

「よろしくお願いしますわね。ほら、貴方も挨拶なさい」

「あ、朱乃です。よろしくお願いします」

「私は黄金の夜明け団に所属する魔法魔女(マジカルウィッチ)のルフェイ・ペンドラゴンです!」

ちなみに温かい目で見られました。でも、止めません。だって、あの魔術師の格好ってダサいんですもん。眼からビームとか信じられないですよ。






イッセー




 昨日出会った金髪の綺麗な女の子を今日も街中で見つけた。アイツは約束した公園に向かいもせずに歩いて行く。俺は興味もあったから気配を消して後を付けてみた。

「神社か……? 何か変な感じがするな……」

神社の前で本を開いて何かをした女の子は、足に何かを装着した。そう、変身ヒーローのように現れたパーツが彼女の足に取り付けられたのだ。そして、腰には大きな拳銃があり、無茶苦茶格好良い。その少女が、階段を登り出すと声が聞こえてきた。

「小娘か、それもその魔力……魔に魅入られし汚れ堕ちた存在か」

上を見ると、天使の姿をした存在が居た。アレが彼女に力を与えている人なのか?
しかし、天使が光の槍のような物を作り出すと、彼女へといきなり投げつけた。そして、彼女はその姿が一瞬で振れた。その直ぐ後に彼女が居た場所には光の槍が突き刺さって爆発した。

「ばか……ぐふっ!?」

次にドラマとかでよくある発砲音が聞こえて、そちらを見ると彼女が空に銃を向けた状態で立っていた。

「(すげぇ……)」

一瞬で遠くの場所まで移動し、銃を射ったのだ。撃たれた天使はそのまま燃え尽きてしまった。それにしても、天使が悪なのかな。あの子が悪者だなんて思えないし。

「おのれっ!!」

「リフクレクター」

多数の光の槍を全て集めて反射して敵を倒す。その姿は三角帽子も合わさって、正に魔女っ子ヒーロー。

「後はこれで終わりです」

「そんな弾丸など、見切れば対した事はないわ!」

「そうですか。でも、後方注意です」

次に別の銃から放たれた弾丸は一旦外れた後、もう一度飛来して殺したのだ。

「さて、続きを……っ!?」

行き成りこっちに振り向いたので、俺は慌てて隠れる。見つからないように念じながら、動物のように気配を徹底的に消す。

「いやぁああああああ、やめてぇええええええぇぇぇっ!!」

「止めてくださいっ、娘にはっ!!」

バレそうになると、上から悲鳴が聞こえて彼女の姿がまた振れた。次の瞬間には彼女の姿がどこにもなかった。そして、上の方に光り輝く無数の矢が降り注いだ光景を見られた。そして、身体なの中に急激に何かが入り込んでくる感触がした。

「このままここに居たらまずいよな……よし、一旦逃げよう」

俺はそのまま走り去った。そして、山へと到着した。

「かっこよかったな。俺にもあんなの無いかな……そうだな、例えば最強のドラゴンとか!」

そういえば、あんな技もあったよな。

「ドラゴン波ァァアアアアアアアっ!! な~んて、出来たら苦労しないよな……っ!?」

叫びながら構えてやったら、急に背後で気配を感じて振り返った。そこには神官服を着て目を血走らせている男が居た。

「遠目から監視していたが任務は失敗。目撃者まで居ては私が困るのだ。悪いが死んでもらおうか」

「がはっ!?」

次の瞬間、身体を刀で斬られて俺は地面に倒れた。そして、直ぐに男は山に火を放って立ち去った。

「ごほっ!? ま、まさか……ここで、死ぬのかよ……いっ、嫌だ……」

最後に思い浮かべたのは変身した彼女の姿を思い浮かべる。すると声が聞こえて来た。

『目覚めて直ぐに死にかけか……生まれたばかりの私の宿主がこれでは困るな。生きたいか? 生きたいなら私がお前を生かしてやる。人間を止める事になるかもしれんが、どうする?』

「……し、死にたくない……い、生きていたい……」

『ならば契約は成立だ。自分のなりたい姿を思い浮かべよ』

そう言われて、俺は彼女の姿を思い浮かべる。特にあの足の仕掛けとかいいよな。アレに両手を籠手にして、ヒーローっぽくて格好良いよな。装備は二刀流の剣とか。

『面白いじゃないか。だが、2刀などとケチなことは私は言わん』

声が聞こえたと思った瞬間、身体の痛みは消えて動くようになってきた。。俺の“両手”には真紅の籠手。その籠手には手の甲の部分に黒い宝玉が嵌められている。そして、足にはあの少女の様な物まである。そちらもヒーローの色である真紅で、黒い宝玉が生えている。そして、眼前には持ち手の上の部分が金色の王冠の様な豪勢な作りになった綺麗な真紅の刀身を持つ10本の剣があった。そして、何より胸には一際大きな宝玉が埋め込まれていた。その宝玉はどんどん身体の中へと入っていく。

『蘇生を完了した』

「ありがとう。それでお前は誰だ?」

『私か……私は夢幻(ゆめまぼろし)より生まれしドラゴンだ。名前はそうだな……お前が付けろ。私はお前の元に生まれ落ちた者だ。言わば娘のような存在だ。好きにしろ』

「なら、リン。リンでどうだ?」

俺は頭に思い浮かんだ名前をそのまま付けることにした。しかし、父親になるのか……ままごとみたいで変な気分だな。

『リンか、了解した。私はしばらく眠る。お前は自らを鍛えろ。ヒーローなる者になりたければ尚更だ。私の契約者として、私自身として、生半可な実力は許さない』

「わかった!」

それから、武装は解除されてリンの気配が俺の奥底に消えていった。でも、身体の中からは凄い力が湧き上がってくるのを感じる。身体も元に戻ったし、これからは身体を鍛えないとな。それと、剣術を習ってみようかな。でも、先ずはこの燃える山からの脱出だな。急いで山を降りる。炎は全く熱くなかったので、簡単に脱出出来た。







 
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