ヘタリア大帝国
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TURN82 ケツアル=ハニーその七
「各国に女神とエロゲを差し出させるのだ」
「征服とかは」
「征服?何だそれは」
全然知らないという感じの返答だった。
「アステカ帝国はそんなことはしないぞ」
「領土とかはいらないんですか」
「領土はもう充分ある」
中南米のその七つの星域があるというのだ。
「だから充分だ」
「領土も資源もいらなくて」
「エロゲと女神だ!」
今度はエロゲが先になる。
「それこそが必要なのだ!」
「そうですよね、アステカは」
「枢軸も連合も関係ない!」
アステカにとってはまさにそうした考えだった。
「エロゲこそが至高!女神こそが最高!」
「では今から」
「勝つ!」
アステカ帝国においては基本的に侵攻や迎撃も大した問題ではなかった。
「絶対に!」
「何か他の国と戦う目的が違いません?」
「他の国は他の国だ!」
それで済む話だった。
「うちはうち!これでいい!」
「それはそうですけれど」
「ならのぞみも戦う!そうしよう!」
「何かよlくわからないですけれど」
アステカ帝国はこうしたやり取りを経て戦いに入ることになった、だが。
のぞみはピラミッドの上から様々な色、見れば青以外の色のハニワ達も多い。そして帝国全体に出店やトーテムポールや戦艦におでんの看板がある。ロケットも飛び月は青い土星状のものだ、随分と変わった感じだ。
その帝国の中を見回してだった、のぞみはこう漏らした。
「何かこの国って」
「どないしたんや?」
ダークグリーンの迷彩のアステカの軍服を着たキューバが応える。
「面白い国やろ」
「明らかに普通の国じゃないですよね」
「普通ってガメリカとかと比べてやな」
「はい、伝え聞く限りではな」
「そやな、アステカはな」
「昔からこうですよね」
「気付いたら国があってな」
その建国過程もよくわかっていないらしい。
「それでや」
「今に至るんですか」
「そや、それでや」
「何か色々ある国になったんですね」
「人間とハニワがおってな」
「宇宙怪獣に惑星にも一杯生き物がいて」
「ジャングルやしな」
それに囲まれているというのだ、星は。
「俺もアメリカの奴とは昔付き合いがあったわ」
「凄い仲悪かったんですよね」
「今でもや、それはな」
キューバは葉巻きを吸いながら不機嫌な顔を見せる。
「まあそこで他の国も見たけどな」
「アステカと全然違いますよね」
「ビルっていう石の大きな建物が立ち並んでてな」
「こうしたピラミッドとか看板は」
「もっとずっとすっきりしとるんや」
ピラミッドもなかったというのだ。
「そうした国や」
「そうですか」
「人間ばっかりで静かですっきりした面白うない国や」
「ううん、そうですか」
「やっぱりこの国がええわ」
キューバの口調はしみじみとした感じになっている。
「それは皆もやで」
「僕もやで」
メキシコも言ってくる。見ればキューバと同じく明るい感じの青年だ。
「アステカのこの賑やかで混在した感じはええと思うで」
「いやらししいゲームが大好きでもですか」
「それがええんや」
メキシコが言うにはそうなる。
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