インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才
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無頼
Side:バロウ
「君が織斑一夏君だよね。僕はバロウ・エシャロット、これからよろしく」
「一夏でいいぜ。俺もバロウって呼ぶから」
一夏はそう言いながら、手を前に出して握手を求めて来たので、僕も握手で返した。
「それじゃあ早くアリーナに行くか。着いてきてくれ」
席を立ち、一夏は僕の手を掴みながら廊下に出ると、水月が走って来た。
「バロウ。早くアリーナに向かった方がいい!ってあれ、そっちの奴ってまさか織斑一夏?」
「そうだよ」
「お前が鬼灯か?」
「そうだよ。ボクは鬼灯水月ってそんなことより急いだ方がいい。後ろから女子の大群が向かって来てるんだ!」
水月が切羽詰まった顔で言うと一夏の顔も同じようになった。
「マズい!2人とも走るぞ!」
一夏のかけ声と同時に僕達はアリーナに向かって走った。女子の包囲網を突破し、何とか更衣室に到着した。
「僕と水月はもうISスーツを下に着てるから先に行くね」
「ああ、俺も着替えたら行くから」
僕と水月は制服を脱いでISスーツになり、アリーナに向かった。
「…バロウ、織斑はどんな感じだい?」
「さぁ。僕も今日初めてあったからよく分からない。…一つだけ言えるのは、社長が言ったみたいに甘いかな」
「ふーん」
僕達の話はそこで終わり、アリーナに到着した。
ー◇◇◇◇◇◇◇ー
Side:一夏
バロウ達は先に行き俺も授業前に到着できたみたいで整列すると、見たことの無い黒い機体が五機置かれていた。
「全員集まったな。ではこれより授業を始める!」
千冬姉が授業を始めるとクラスのしっかり者、鷹月さんが手を上げた。
「先生質問があります」
「なんだ?」
「今日使うのはラファールでも打鉄でもないみたいですけどその機体は一体…」
「それは今から説明する…山田先生」
「はい。この機体は『無頼(ぶらい)』。ジークフリード社製のISです。今回の授業はこの無頼を使います。今日IS学園に配備されたので皆さんが一番乗りですよ」
山田先生が説明するとみんな嬉しそうな顔になった。
「では、織斑、篠ノ乃、無頼の性能を他の奴らに見せてやりたい。山田先生が相手だからといって気を抜くなよ!」
「「はい!!」」
俺と箒は息ピッタリには返事をし、白式と紅椿を展開した。山田先生を無頼を展開して、上昇した。
「前のセシリアや鈴みたいにはいきませんよ」
「よろしくお願いします。山田先生」
「いきます!」
山田先生はそう言いながら、武器を展開した。ライフルと拳銃を組み合わせたみたいな大型の銃だ。
「では、始め!」
千冬姉の合図と同時に試合が始まった。すると山田先生はさっき展開した大型の銃をこちらに向けた。するといきなり白式にダメージがきた。
「一夏どうした!?」
「分からない!あの銃で撃たれみたいなんだ。けど、銃声も火薬の発光もしなかった、なんなんだあの銃!?」
ワケの分からないままでいるところに山田先生はアサルトライフルに切り替えながら、距離を取っている。
「クソ!箒、距離を詰めながら接近戦に持ち込むぞ!」
「分かった!」
ー◇◇◇◇◇◇◇ー
Side:バロウ
山田先生と一夏達の戦闘が始まり、五分がたつが一夏達はかなり追い込まれている。
「エシャロット。山田先生の使っている無頼とあの銃の説明を頼む」
「分かりました。山田先生が使っている無頼はジークフリード社社長が『敵部隊に囲まれて孤立した状態になっても二週間は平気な機体』をモットーに開発した機体で世代は第二世代にカテゴリーされますがパイロットの技術次第では、第四世代を凌駕することが可能です。そして、山田先生が先程使った銃はジークフリードNo.124『アサシン』といって、銃声はおろかマズルフラッシュすらも無にする銃を対IS用武装にした物です」
「そうか、説明ご苦労」
説明は長くなってしまったがこんな感じでいいか。山田先生達を見ると山田先生が無頼のアサルトライフルについていたグレネードランチャーを発射して一夏と篠ノ乃さんを撃ち落とした。
ドォオオオオオ!!
「どうやら、専用機持ちは山田先生と試合をすると最後は撃ち落とされるみたいだな」
どうやら、前にも同じことがあったみたいで一組の人は「またかぁー」と言わんばかりの顔をしている。
「だ、大丈夫か箒?」
「なんとか…な」
「よし、これより専用機持ちは二人一組になりISの操縦を教え、代表を決めろ。それから代表による模擬戦を行う。始めろ!」
僕は一夏と組み教えることになった。女子達はみんな言うことを聞いてくれるので助かった。模擬戦も終わり、一夏達に昼食を誘われたが、先約があるのでことわり、僕は水月と水月の彼女の簪さんに2人の幼なじみの布仏さんと一緒に食堂に向かった。
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