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ソードアート・オンライン〜Another story〜

作者:じーくw
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SAO編
  第38話 蘇生の花を求めて



 それは、リュウキが迷いの森を歩いていた時の事だ。この森に居る(・・)と言う情報を訊き、キリトとは二手に分かれて探索をしていたのだ。互いに連絡を密に取りながら。
 そして、数回ワープをした所で、キリトに再開した。キリトは、1人ではなかった。 

「………これは、どう言う事だ?」

 リュウキは、キリトに聞いていた。そこにいたのは、キリトだけではなく、涙を流している少女がいたのだ。

「あ……リュウキ。その……」

 キリトは、リュウキの言葉を訊いて振り向いた。その表情も暗かった。リュウキはキリトの表情を、そして涙を流している少女を見て予感した。

「まさか……」

 更にリュウキは歩み寄る。少女は以前として蹲っており、そして涙を流している。全く自分に気づく様子が無い。
 そこから連想されるのは1つだった。……何度か、経験がある事だから。

「仲間が……やられてしまったのか……?」

 リュウキは様々な層を闊歩する為そんな場面は、思い出したく無い事でもあるが多数ある。そして、共通するのが こう言う場面の時、どう言う言葉を、伝えれば良いのかわからない事だ。

 だけど、声はかけなければいけないと感じる。
 
 何よりもこの場所は、《迷いの森》 即ち危険地帯だ。
 だからこそ、気持ちをしっかりともたなければ、生き残った彼女も危険だからだ。

「うっ……ゴメン……ゴメンね……、ピナ……」

 その少女は、リュウキの言葉に答えることは無く、ずっと涙を流していた。初めて、彼女は泣き声だけじゃなく、言葉を言っていた。

(……ピナ?)

 その単語にリュウキが注目していた時。

「……彼女は《ビーストテイマー》みたいなんだ。オレは……彼女の友達を助ける事ができなかった」

 キリトは悲しそうにそう話した。
 どうやら、モンスターに襲われていた彼女を、キリトは助ける事が出来た様だが、そのピナと言う名のモンスターは助ける事が出来なかったと言う事だ。

「い、いえ…… 私が、馬鹿だったんです……。1人で、この森を 抜けれる……って思い上がってたから……私のせいで……私を庇って……ピナが………」

 彼女も、漸く2人の会話が耳に入ってきた様だ。自分の事を心配してくれている、そして 行動が遅れた事を悔いている事を知ったからこそ、言葉を出す事が出来た様だ。
 特に、キリトは命の恩人だから。

「ビーストテイマー……」

 リュウキは、涙ながらにキリトの方を見て、そう言っている彼女をじっと見つめた。

 ビーストテイマーと言うのは、この世界では珍しいものだ。
 それはスキルやクラスではなく、通称であり、確率論だ。極稀に通常は好戦的なモンスターがプレイヤーに友好的な興味を示してくれると言うイベントが発生する。その機を逃さず、餌などを与え、飼い慣らす事が出来ると、即ち、≪テイミング≫に成功すると使い魔として様々な手助けをしてくれる貴重な存在となる。
 非常に稀な存在であり、様々な層を闊歩し、長時間モンスターたちが生息するフィールドにいるリュウキでさえ、起こっていないイベントだから。
 だが、そのモンスターの性質は判る。

(……テイムドモンスター。使い魔のシステムAIプログラムはそんなに高度じゃない、単純な動作しか出来ない。以前アルゴにも訊いたが、行動の数は、約10種類。命令を含めてその数だ。……その中に、《主を身を挺して守る》そんな項目は無かった筈だが……)

 リュウキが気になったのはその部分だ。ただのデータの羅列である筈のデジタルデータ。それだけでは説明がつかない。使い魔が、アルゴリズムから明らかに外れた行動をとる事。彼女が、意図的に手を加えたはずはなさそうだ。 そのピナと言うモンスターを失い、ここまで悲しんでいるのだから、そんな命令を下すとはどうしても思えない。

 なら、どうやって? プログラムに独自の自我が生まれたとでも、言うのだろうか。

 リュウキがそこに少し注目したのは、現実での仕事の影響もあるだろう。


「落ち着いて、その羽根だけど アイテム名が何か設定されているか?」

 キリトが落ち着いてきたとは言え、まだ取り乱して、涙で顔を覆われている彼女にそう聞いた。……彼女は、キリトに言われるまま、確認する。

 彼女は思えばおかしいと感じた。ピナが消滅してしまった場所で、1枚だけ羽根が残っているなんて、と。これまでで プレイヤーにしろモンスターにしろ、死ねば全てが四散する。装備も何もかも残らず消え去るのだが、ピナは一部を残している。

シリカは、恐る恐るウィンドウに手を、指先を伸ばした。まるで、そのピナを追いかける様に。
 そして、表示されている羽根をタッチすると、ウインドウの中に、重量とアイテム名が浮かび上がった。


「ッ……。」


 その羽根の名は、≪ピナの心≫だった。
 それを見て、涙を更に流す。失った、失ってしまったと言う事を再認識してしまったから。

「うっ……ううっ……ピナっ……ピナぁぁッ………。」

 シリカに再び……悲しみと後悔が押し寄せてくる。その羽根が、心が、まるでピナの形見の様に思えてしまったから。形見の存在が、死をより近く感じさせられていた。失ってしまった事を。

「あっ 待った待った! 落ち着いて、ピナの心が残っているのならまだ蘇生の余地があるから」

 泣き出す寸前のシリカに慌ててキリトがそう答える。この話が発生したのは、最近なのだが 上層では有名な話だ。下層~中層間では、まだ出回っていない可能性が高い。だからこそ、彼女は涙を流している。

「……え!?」

 彼女はその言葉を聞き、慌てて顔を上げた、半ば口を開けたままぽかんと男の顔を見つめる。

「最近判ったことだから、まだあんまり知られてないんだ。47層の南に《思い出の丘》って言うフィールド・ダンジョンがある。 まぁ、名前の割りに難易度が高いんだけどな……。そこのてっぺんで咲く花が、使い魔蘇生のアイテムらしいんだ」
「ほっ ほんとうですか!?」

 その言葉を訊いて、シリカは思わず腰を浮かせて、叫んでいた。
 悲しみにふさがれた胸の奥から希望の光が差し込むのが自分自身にもよく判るし、生気が戻ってきた様にも感じた。
 だけど、最大の問題点がある事にも同時に気づいた。

「……よ、47層」

 それは、層の高さだ。今いるこの《35層》より12も上の層。今の自分のレベルでは安全圏とは到底言えるものではないからだ。だから、悄然と視線を地面に落としかけたその時だ。


「ガアアアアアアッ!!!」


 背後より、モンスターの雄叫びが響き渡った。悪夢の叫び。
 
「ッ!!」

 それを訊いた彼女は、再び身を固くした。この雄叫び、忘れるはずも無いものだから。彼女の大切な存在であり、この世界で生まれた友達を奪ったものの雄叫び。 
 《ドラゴンエイプ》のものだったから。

 あの時はそれを訊いて、感じて ……動くことがままらなかった、けれど彼女だが今度は直ぐに動く事ができた。自分には、まだやらねばならない事があるから。幾ら12も上の層とはいっても、諦めないと強く思ったから。
 大切な友達を助ける為に。
 
 だが、そんなシリカの動きをキリトが制した。

「大丈夫。落ち着いて」

 キリトは、表情を強ばらせ武器に手を伸ばそうとしている彼女の耳元でそう囁いた。普段であれば、男の人にそんな事されたら、それこそパニックになってしまうのだが。

 そんな事よりも、更に驚いた場面を見てしまった。

 あの雄叫びが訊こえた方を見てみると、もう1人の男性が、ドラゴンエイプの群を造作も無く、なぎ払っている姿が見えたのだ。
 その四散する数を見たら、ゆうに4匹は超えている。

「……ふぅ。話が済めばとりあえずは町へと戻った方がいいな。今の時間帯は、あの猿が活発に行動中の様だ」

 男は剣を鞘にしまうと、再び戻ってきてそう言っていた。息が乱れた様子も無い。余裕さえも見える。

「あっ……あなたたちはっ………」

 彼女は、改めて驚き、それを今回は隠せなかった。先ほども助けてもらった時にも驚く事だったが、……ピナを失った事で、気をしっかりもてなかったから、はっきりと覚えていなかったからはっきりと見れなかった。あの3匹のドラゴンエイプを葬った姿を。

 だけど、今回はっきり見た。

 この層でも最強クラスのモンスターをいともたやすく、葬っていたその実力を。

「な……何度も、ありがとうございます。本当に……」

 だからこそ、彼女は再び頭を下げた。キリトと、そしてリュウキに。

「構わない」

 リュウキはそう言うと、再びあたりを視渡していた。どうやら、この人が周囲を見ていてくれているから、安心してと言ったんだとシリカは理解した。

「それで、話を戻すけれど……。」

 キリトがシリカにそう言う。
 シリカの考えは正しい。リュウキがあたりを視ているから、キリトは安心してシリカと話が出来るのだ。本来ならダンジョンのど真ん中で、悠長に会話などするようなものではないのだ。自分達2人だけならまだしも、今は、目の前に少女がいるから。

「実費、経費を貰えば、オレが行ってきても良いんだけどなぁ……。 残念だが使い魔の主人が行かないと肝心の花が咲かないんだ」

 シリカはその優しい言葉にちょっとだけ微笑む。

「いえ……情報だけでもありがたいです。ほんとにとても。がんばってレベルを上げればいつかは……」
「それは駄目だ」

 リュウキが、傍にまで来ていた。どうやら、もう気配は無いと判断したようだ。

「……いつか(・・・)じゃ、駄目なんだ。蘇生が可能なのは死亡から3日以内。それ以降は《心》が浄化して。……変化して、《形見》に変わる。変われば、現時点で復活の方法は無い」
「っ……そ……そんなっ……」

 彼女はそれを訊いて膝から崩れ落ちてしまった。今の彼女のレベルは44。仮にこのSAOが通常のRPGだった場合。各層の適正レベルはその数字と同じだとわかりやすいのだが、初日、リュウキがクラインに言っていた言葉。

 安全のマージンは、大体《層の数字+10》の数字。

 それは確信はない事だったが、強ち間違いでもない。これまでの経験からも判明していて、もう広くに知れ渡っている情報でもある。その情報の発信源は勿論アルゴから各プレイヤーに渡ったのだ。

 だからこそ、シリカも知っていた。
 つまり、47層に行こうと思ったら、最低でもレベル57に達さなくてはならないだろう。それも、キリトが言っていた難易度が高い、という言葉。47層の中でも高レベルとなれば、レベルが57でも心もとない。
 そして、何よりも、攻略をも含めてたった3日しかない事実が最悪だった。これまでの事を考えたら、どう考えても不可能だから。

 彼女は 1年かけて、今の数字にした。

 それも、ピナと言う相棒が、……大切な友達がいたから ここまで来る事が出来たんだ。今の自分には、その友達もいない。

 だから、再び絶望に、気持ちが沈む。

「ピナ……ッごめんね……」

 シリカは、ピナの羽根をそっと胸に抱きそう呟いた。自分の愚かさ……、無力さ……、その全てが悔しくて自然と涙が流れてくる。
 その時だった。

「大丈夫。まだ、《3日も》ある」

 目の前の男の人が……そう告げると。不意に目の前に半透明に光るシステム窓が表示された。トレードウインドウだ。見上げると、男が操作をしていたのだ。トレード覧に次々とアイテム名が表示されて行く。

《シルバースレッド・アーマー》《イーボン・ダガー》

 どれ1つとして、見たことの無い装備ばかりだ。

「ふむ。47、50以下の層だから……これも使えるな。有効だ」

 そこに別の男も入ってきた。そして、トレード欄に新たに追加された。

 追加されたのは、《エメラルド・リング》と言う名前の装備だった。

 見たことは無いが……名前だけは……聞いたことがあるような気がする。だけど……今は、その行動の、そのトレードの意味が判らない。

「あの……」

 戸惑いを隠せない。だけど、片方の銀色の髪の男の人は、別の方を向いていて、黒い髪の男の人がぶっきらぼうな口調で答えていた。

「この装備で4、5は底上げできる。それにさっきリュウキが、こいつが出した装飾装備。それがあれば君が47層で死ぬ事は無いといってもいい。……死ぬ事は無くても、制限時間もあるし、オレ達も一緒に行けば何とかなるだろう」
「え……っ?」

 シリカは、口を小さく開きかけたまま、男の真意を測りかねていた。片方のリュウキと呼ばれた人はあたりを警戒しているのか、別の方を見ているから、前の黒い髪の男の人をみる。視線がフォーカスされた事をシステムが検地し、男の顔の右上にグリーンのカーソルが浮かび上がるが、そこにはHPバーが1本そっけなく表示されているだけで名前もレベルもわからない。
 年齢も察しにくい人たちだった。
 黒ずくめの全身から発散する圧力と落ち着いた物腰は金成年上の様に思えるのだが、眺めの前髪に隠れた眼はナイーブそうで、どこか女性的な線の細さがある少年めいた印象を受ける。

「……それはそうだな」

 リュウキは、この時の彼女の方を視た。始めこそは、シリカが思ったとおり周囲を少なからず警戒していた。だが、会話が止まった事で再び彼女とキリトを見ていたのだ。
 そして、結論した。というより、当たり前だろう。

「……警戒しているな。会ったばかりなんだ。それが当然」
「あ……そっか、そうだよな……」

 キリトも、リュウキに言われて漸く理解していた。そして、彼女はその言葉に驚く。

「あっ……いえっそんなっ……。――ッ!」

 シリカは見透かされた事を驚いていたが、それより、驚いたのがリュウキと呼ばれている人の顔だ。威圧感は、目の前の黒ずくめの男と同じ位に感じる。圧倒的な力を感じる所も同じなのに、その素顔は自分とそう変わらないんじゃないか? と思えるほどの顔立ちで とても綺麗なのだ。
 いや多分だが 歳は 僅かに上だろうか? とも思える。

 そして、それを見て、こんな人が、人達が悪い人なんて想いたくない、という気持ちが芽生えてきた。でも、それでも彼女は聞かずにはいられなかった。

「ごめんなさい……あなたの言う通りでした……。お願いします、聞かせてください。 どうして……そこまでしてくれるんですか……?」

 意を決し、そう聞いていた。助けてくれたのに、疑うのか、とも思えたがそれでも。その顔立ちから同年代のプレイヤーであることに少しは安心感を覚えた。

 でも、彼女は今まで自分より遥かに年上の男性プレイヤーに言い寄られた事が何度かあったし、一度は求婚までされた。
 まだ13歳の彼女にとって、それは恐怖体験でしかなかったのだ。現実世界では同級生にすら告白された事が無かったから。
 
 そして、そもそも現実でも同じくある話、《甘い話にはウラがある》と言うのが常識というモノだ。そして、それはこの剣の世界であるこのアインクラッドでは尚更だろう。
 現実世界とは違う、生きるか、死ぬかの世界だから。

「………ん〜〜っと、リュウキは どうだ?」

 キリトは困った様に頭を掻いていた。

「オレは。…………キリトが言えば言う」
「うわっ……ずっる〜………」

 リュウキの返答を訊いて、再びキリトはため息をした。そんな姿を見て彼女は少し笑みがこぼれていた。

「う~ん……、マンガじゃあるまいしなぁ……笑わないって言うのなら言うけど」

 笑みが出た彼女だったけど、キリトの言葉を聞いて再び表情を引き締めた。

「笑いません」

 そうはっきりと答えた。それを訊いたキリトは、ゆっくりと口を開いた。


「君が……その、妹に似ているから……」


 笑わないと宣言したはずなのに、……シリカはあまりにもベタベタなその答えに思わず噴出してしまった。慌てて片手で口を押さえるがこみ上げてくる笑いをこらえる事が出来なかった。

「わっ 笑わないって言ったのに……」

 笑う事を止めそうにない彼女を見てキリトは傷ついた表情で肩を落とした。

「……? それは、笑うところなのか?」

 リュウキは逆に不思議そうだった。その2人のやり取りを見て再び笑いを呼ぶ。

「む〜……そうだッ! オレは言ったぞ! リュウキはどうなんだよ!?」

 辱めを受けた、と感じたキリトは、リュウキにそう訊いた。
 そして、リュウキは少し懐かしむような表情をして、答える。

「……オレは、大切な人に言われた。曰く紳士なら《女性は守るものだ》と。……さじ加減はある程度変わると思うが、この子は問題ないだろ?」

 彼女は、そんな事を、真顔で真剣にはっきりと言っている事が判って、無性に恥ずかしくなってしまった。
 キリトは、リュウキがそんな事露とも思っていないは、当然の様に言っているから、更に始末に終えない。

 顔を赤くさせている彼女を見て、『リュウキは、こういう奴なんだ……』と、改めて彼女に耳打ちした。そんな珍妙なやり取りで再び笑う。

 そして、心底思った。

――……悪い人たちなんかじゃ決してないと。

 シリカは、2人の善意を信じてみよう、そう思う事が出来た。それに、自分は一度は死を覚悟した身。いや、一度死んだと言っていい身だ。 だから、ピナを生き返らせられる為なら、惜しむものなんてもう何も無い。
 ぺこりと頭を下げると彼女は言った。

「よろしくお願いします。助けてもらったのに、その上こんな事まで……」

 トレードウインドウを目にやり、自分のトレード欄に所持しているコルの全額を入力する。

「あの……こんなんじゃ、全然足らないと思うんですけど……」
「いや、お金は良いよ。余っていたものだし、オレ達がここに来た目的と被らなくも無いから」
「……右に同じ」

 2人はそう返す。
 彼女にとってそれは謎めいた事だったが、それを知らない2人は何も受け取らずにOKボタンを押していた。

「あの……ほんとにすみません。何から何まで……わたし、シリカっていいます。」

 名を訊いて2人は軽く頷くと。

「オレはキリト。」
「……リュウキだ。」

 返事を返した。そして、キリトが手を差し出す。

「暫くの間よろしくな」

 シリカとキリトが握手を交わしていた。だけど、リュウキは握手はせずに 視線を外していた。シャイだ、と先ほどキリトに聞いたから。 でも、シリカは笑いながらリュウキの前に立つと。

「……リュウキさんも、よろしくお願いします」

 そう言って手を差し出した。
 シリカは、ここで、そんな男の子に会ったのは初めてだったから、何とか自分から行きたい、と思ったのだろう。少し、嬉しそうな表情をして握手を求めた。

「ッ。……ああ、こちらこそ」

 リュウキは少し気圧されそうになっていたが、最後にはシリカと握手を交わしていた。


 こうして、新たなパーティメンバー、シリカが加わり、この森を抜ける為に歩きだした。

 
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