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学園黙示録 終末と武器商人

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終わりの始まり

離れを出た冴子と高茂は玄関口にて皆がいることに気づいた。

「あれ?みんなどうしたんだ?」

高茂が言う

「ああ、もう、そろそろここを出ようと思ってな。僕はこれから沙耶のお父さんに一言言うところだったんだ」

孝が言う

「ふむ、ならば、我々も着替えて出るとしよう。」

冴子が言う

「そうだな。孝、俺と先輩は着替えてくるよ。荘一郎おじさんは離れの方から来ると思うから。そこで言えばいいよ」

「ああ、分かったありがとう」

そう言って一旦みんなと離れて部屋に向かう。部屋に入って武器装備品類を整える。そして、いつものスーツから、軍服へと着替える。これは、親父である修の使っていた服であった。遺品としてあったのを高茂が代わりに持っているお守りみたいなものだ。

「親父、この軍服借りるぜ。」

そう言って部屋を出る。丁度冴子も出てきたようだ

「おや、高茂君。服が変わっているね?」

「ああ、これは親父が使ってたものですよ。」

「そうか。よく似合っているぞ」

笑顔で言う冴子

「ありがとうございます。さっ皆のところに行きましょう」

そう言って玄関に向かう

~玄関~

「ならば殺すがいい!!」

玄関に出て第一声がこれだった。さすがの高茂もびっくりしたが、その声の主は荘一郎であった

「びっくりした。」

「何かあったようだ。いこう」

冴子に言われて出てみるとそこには銃剣を突き立てる麗と着いたばかりだったのだろう紫藤の姿があった

「私もその男の父親とは関わってきた!だが、今となっては関係ない!殺したいのであれば殺せ!私もそうするであろう!」

荘一郎のの声が響き渡り、一瞬の静寂・・・・・麗は銃剣を下げ、こちらに来た

「それが君の答えか?」

「・・・・・殺す価値もありません」

麗はそう言って孝たちのもとに向かう

「おじさん」

高茂が思いついたように荘一郎に近づく

「む?なんだ?」

「ちょっと、あいつとお時間取らせてもいいですか?お・は・な・し・してきますので」

「時間は短めにな」

「了解っと」

そう言って高茂は紫藤に近寄る

「た、高茂君・・・・」

「おっと、そのうるさい口を閉めてもらえますかね?紫藤先・せい!」

そう言っていきなり殴った。孝たちはいきなりのことで唖然とした

「グベッ!」

吹っ飛ばされそのまま倒れた

「立てよ。クソ先公。おめぇには個人的な借りがあんだよ。なぁ?おい、人の秘密をベラっベラっ喋りやがって。ホントなら撃ち殺してぇ所なんだよ。分かってか?」

これまでにないドスの効いた声で喋る高茂

「てめぇ!紫藤先生に何しやがる!」

不良が攻撃してくるが避けることなくその拳を喰らう。が。高茂は痛むそぶりすら見せなかった

「あぁ?それでパンチしてんのか?てめぇ、未熟にも程があるんだよ。この阿呆が!」

そう言ってアッパー風の腹パンを食らわす。受けた衝撃で不良の体が持ち上がる

「ぐほっぅ!?う・・・おえぇぇぇ!!!」

腹パンを食らった不良はその場で戻してしまった。その間に紫藤は立ち上がっていた

「お、落ち着いてください。高茂君、ここは、きょうりょ・・・・・gyべら!?」

話してる途中でさえ高茂のパンチをくらいバスの方に吹っ飛ばされる。ほかに生き残っていた生徒が小さく悲鳴を上げる

「てめぇも外面してんじゃねぇよ。あぁ?俺が正体バラしたみてぇにしてみろよ。今、この国じゃあ誰が殺されたって気にする奴なんかいねぇしましてや権力なんてものは紙くず同然なんだよ。お前の自慢のおとうちゃまだってこの状況じゃあ助けてくれねぇだろうよ。まっ宮本が言ってた通り、殺す価値なんてオメェにはねぇ。とっとと見えないところで野垂れ死んでろ。下衆が」

そう言って高茂はいつもどおりになり、皆の元へと戻る

「おじさん、すいませんね」

「構わぬ。」

そう言って荘一郎は紫藤達を館から追い出すように指示を出していくのだった

「高茂・・・・・・・めっちゃ怖かった」

平野が言う

「あいつは気に食わないブラックリスト一位だからな。派手にやった。後悔はしてない」

高茂は笑って言った

「ぼ、僕、高茂に嫌われなくてよかった」

孝が言う

「大丈夫大丈夫、俺がマジでキレた時は有無を言わさず銃撃してるから。孝はその分、安全区域だって言ってもいい。」

「そ、そっか・・・・あはははは・・・・・」

そんなことを話していると麗が近寄る

「高茂・・・・・ありがとう・・・・・」

「なに、構わんよ。俺だってあいつは気に入らないからな。ついでに、自分の恨みも上乗せしといた」

「ふふっそう。なら良かったわ」

そういう風に談笑していると

「あーーーーー!!!!」

急に静香先生が大声を出す

「っつ、先生どうしたんですか?」

「お友達の電話番号思い出したの!誰か携帯貸して!」

そう言って孝が持っていた携帯を貸してもらい電話をかける

「えーっと、一がここで・・・二が・・・・」

「代わりに押しましょーうーかー?」

平野が言う

「んもぅ、分からなくなるからダーメ」

ほんとにこの先生は現代人なのだろうか?と怪しくなるほど、携帯の番号を押すのが遅かった。そして、電話をかけた

「あー!リカ!?聞こえる?私!静香!」

無事に繋がったようだ。高茂は皆から離れ、葉巻を吸い出す。すると、琴魅が近寄る

「高茂さん」

「ん?琴魅ちゃんどうしたの?」

「いえ、さっきの行動すごかったなぁ~って思って」

「ああ、あれか。今回は自重しなかった。ついでに恨みも付けといた」

「ふふっ高茂さんらしくないですね。」

「そうかい?まぁ、こういう事もあるっていうことだ。」

そう言って空を見上げる。時刻は5時ぐらいであろう。茜色の空が広がっている。空は平和だというのに今の世界では死体との死闘を繰り広げている高茂は葉巻の煙を空に向ける。

「ん?なんだありゃあ」

空に煙を吐き出したとき一直線の光が見えた。ただ単に飛行機雲だと思ったが、どうやらそうでもないみたいだ

そして、それは急に光り出した

「うおっまぶし、」

光は天からのプレゼントのように地上に降り注ぐ、しかし、この光はただの光ではなかった。数秒たって光は収まった・・・が

「もしもし!?りか!?リカぁ!?」

「誰かぁ!夫のピースメーカが壊れたみたい!助けて!」

「おい、早く動かせよ。」

「分かってるけど、急に動かなくなったんだよ。」

と急に騒ぎ始めていたのだ

「こいつは・・・・・・まさか・・・・・」

「高茂」

話しかけてきたのは沙耶だった

「ああ、お前の思ってるとおりだ。EMPだよ。ったくどこの馬鹿な国がやったんだよ。呆れてものが言えねぇよ」

「やっぱり、孝」

「なんだよ?」

「これは緊急事態よ。最悪のパターンだわ。地獄の黙示録より質が悪い。」

「だから、何が起きたんだよ?」

孝が言う

「EMPだ」

「EMP?」

その場の全員が言う

「コータ、お前まで知らんのかい」

「う、うん、ごめん」

「はぁ・・・ったく、説明するぞ。EMPってのは核弾頭を爆発させた時に起きるものだ。細かい粒子が上空から広がり、拡散していく。人には影響はないが、電子機器には最悪だ。劇薬を飲まされると言ってもいい。電子器になるものはすべて消滅する。車、パソコン、携帯、その他諸々だ。」

「高茂言う通りよ。宮本が持っているスコープもダメになってるわ」

沙耶が言う

「直す方法はあるのか?」

荘一郎が聞く

「車ならプラグを変えれば動くはずよ。影響を受けてない車もあるかも、クラッシクカーも動けるわ」

「すぐに探せ」

部下に指示出す

「沙耶!」

「な、なに?」

「この短時間でよくぞ言えた!褒めよう!」

「あ、あり・・・・「来たぞーー!!!」!?」

そこには、最悪の事態が待っていた 
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