闇王幻想入り物語
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序章 最終話 残酷な運命
前書き
序章最終話です。とても悲惨な展開になります。
フランの部屋を去ったあと、ヴリトラは城に戻り土産はなにがいいかと思いPCを使って調べていた。
ヴ「あぁ~、アイツ女だからなぁ、なにがいいかわからんぜ。」
女心はめんどくさい。かつてヴリトラもこの女心に翻弄された。だからちゃんと相手に合った物じゃないと女は大喜びしない。
フランの場合何でも良さそうだがそれではテキトーに決めたことになる。ならフランが大喜びするプレゼントをやらなければ。
と、ちょいとかっこつけた結果、迷いに迷ってしまった。
ヴ「仕方ない、不本意だが、お袋に相談してみるか。」
そう言ってヴリトラはデスクを後にして母の部屋へと歩いていった。
ヴ「お袋、ちょっといいか。」
「あら?ヴリちゃんから話しかけてくるなんて、まさか!やっとママが恋しく!?きゃー!//」
ヴ「んな訳ねぇだろ、ただの相談だよボケ。」
ヴリトラの母親、ダークネスクイーン。夫ダークネスキング、息子ヴリトラのような怪物の姿ではなく人間の姿である。いや、それどころかかなりの美人である。
ヴリトラの母は「全次元三美女」のうちの一人なのである。
それと同時に身体のあらゆる部位を武器などに変身させる能力、変身(トランス)能力を生み出した、トランスの祖でもある。かなり若い外見だが年齢は36兆歳である。
ついでの話、彼女の腕に抱かれながら寝ている2~3歳ほどの幼女がいるのだが彼女はヴリトラの妹である。名前はシロ、髪と肌が白いからとヴリトラが名付けたのである。
そして彼女こそ後に...いやまだ言うべき時ではない。
「それで?相談って?」
ヴ「いや、たいした用件じゃねぇが...友達...女友達にプレゼント渡すとしたらどういうのがいいと思う?」
「女の子に?それだったら普通はケーキとかがいいけどやっぱり手作りスイーツがいいわよ♪
ん?
ダァァリィィィィンン!!!ヴリトラが女の子と関係もってるぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
ダ「シュワット!!それはホントかハニー!!?」
ヴ「どっから湧いてきたてめえ。」
ダ「ついに来た....ヴリトラに嫁ができ、おれの孫ができ、もしも孫が女の子だったらお前の嫁と娘をこのおれがファァァァァァ!と調教するというおれの悲願も達成できるという訳だぁ!」
ヴ「そんな関係じゃねぇしつくらねぇし、てかそんなこと考えていたんだなクズ親父。」
ダ「ハッ!!じょ、冗談です!おー助け下さい!!」
ヴ「クズがぁ....」
~しばらくお待ち下さい~
なんやかんや、手作りがいいと聞いたので親父を血祭りに上げたあと、スイーツづくりを始めて半日、ヴリトラ特製シュークリームが完成した。
ヴ「よし、少し遅くなったがまだ大丈夫だろう。それじゃあ行ってくる。」
「いってらっしゃーい♪
ダ「......」
まるで屍のように動かない親父だったがギャグ補正は半端ないから大丈夫だろ。ということで城を去った。
フランのいるあの部屋に行くには一度初めて行ったあの場所に行かなければならない。何故ならそこがフランのいる世界に近いからだ。あくまで予想だが。
ヴ「それにしても...友達ってのはすげぇなぁ...こんなおれをここまで変わさせたんだからなぁ。」
友達が出来たおかげのこのシュークリームとやらの作り方もマスターした。そして....友達と会いたくてウズウズしてる自分がいた。
もうすぐあの場所に着く。その時だった。
「おやおやぁ~?探しましたよ...ヴリトラ様ぁ....」
ヴ「テメェは....」
目の前に立ちふさがる全身に目玉がついてある怪人。30年前の大戦の時、闇軍と同盟を組んできた暗黒エネルギーだった。
ヴ「あのときの胡散臭い野郎か、何の用だ。できればすぐに終わらせてくれ。」
暗「んん~、では結論から言おう。
我が計画のために今一度封印されてもらおうか。」
グオォォォォォォッッッ
ヴ「!!?」
突如暗黒エネルギーの身体から触手のようなものが無数に襲ってきた。
ヴ「(トランス能力...だがこの数は....!!!)クッ!!」
ババババッッ
いきなり襲いかかってきたがなんとかこれをかわしきれた。
ヴ「暗黒エネルギー!テメェ一体なんのつもりだぁ!!」
暗「何のつもりって....このつもりだけどぉ??」
暗黒エネルギーは身体からだしたトランスの触手を合体させ極太いドリルのような巨大な触手を回転させヴリトラに向けて飛ばした。
ヴ「このままじゃシュークリームがやべぇな...!」
ヴリトラはシュークリームを宝玉の中にいれ、勢いよくむかってくるその巨大ドリルをかわす。
が、
暗「あらぁ 引っ掛かったねぇ!」
ヴ「なぁ!?」
なんとかわした先の地面には暗黒エネルギーの身体で囲まれていた。そこに足をつけたヴリトラは暗黒エネルギーの身体でできた底無し沼に沈んでゆく。
ヴ「ぐ.....このぉ!!」
暗「ふははははは、お前はホントに単純だなぁ、あぁ~ん?」
ヴ「この...反逆者がぁ...」
暗「反逆ぅ?違うなぁ....お前をおれの木偶にするためだよぉ!!30年前も、そして今もなぁ!!」
30年前?まさか、あのときおれを操ってた『何か』は....!!!!!
ヴ「テメェが....!!!」
暗「ああそうさ、あのときお前に入るためにお前と同盟組んだのさぁ、あひゃひゃひゃひゃ!!」
ヴ「この....クズがぁ....」
なんだ、どんどん意識が...
暗「意識が遠のくだろ?おれが侵食してるからなぁ!だが、今すぐ暴れてもらう訳じゃない。来るべき時まで封印し続けてやるさ。」
ヴ「ふざ...けんな.....ここで....封印されて...たま..るか....おれを..待っている友達がいるんだよ!!」
暗「フフン、闇の王ともあろう者が友達ぃ?まぁいいや、その友達とやらに別れのメッセージでも与えてやりな、お前のフルパワーなら空間も超越できるだろ?」
確かにそうするしかないかもしれない。強がってもおれはもう封印される。ならばフランに何も言わないまま封印されるなんて、フランが何もしらないまま、おれに裏切られたと思って傷つくじゃないか。だからおれはフランに、メッセージを届ける、
ヴ「フラ(ry」
暗「なんて言わせると思った?」
ギュルオオオオオオ
ヴ「!!!」
暗黒エネルギーの身体が全体を包み込んだ。何かが入ってくる感覚。間違いなくあのときと同じだ。
ゴメンフラン.....毎日行くって約束....守れなかった....
闇の王ヴリトラは再び、封印された....
「レミィちょっといい?」
「あら、なにかしらパチェ。」
「ここ数日...妹様の様子が....以前よりも...」
約束したのに....毎日くるって約束したのに....
少女はまた....暗い、深淵の闇に置き去りにされた....。
後書き
なんかものスッゴい悲しい展開で終わった序章です。次回から100年後、封印から解かれ、新たな力を手にし、完全に解放されたヴリトラが幻想郷に降り立ちます!
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