生還者†無双
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中国…?
前書き
クーラーが壊れました、暑さヤバいです
体勢を低くして賊に肉薄する
今度は手加減無しだ、全力で殺る
弱い者いじめみたいだが…関係ねぇ
「戦闘中にボケッと立ってる馬鹿がいるかよっ」
強烈なアッパーカット
拳で顎部から顔が弾け飛ぶ
パワーを重視したA・Mスーツの全力だ
まともに食らえばひとたまりもない
「アギャ…」
叫ぶ間もなく絶命するノッポの男
浮いた身体を掴んでデブに向かって投げつける
「な、なんだなっ!」
成人男性一人分の重さは半端ではない
円盤投げよろしく、遠心力とスーツの補助もあり
デブに直撃した骸
予想以上の衝撃でデブを吹き飛ばす
体勢を崩す事なく軽やかなステップでチビの男に接近する
「く…くるなぁ!こっちくるなぁ!」
闇雲に剣を振り回すチビの男
おいおい…マジで素人か?
絶妙なタイミングで間合いを詰め懐に入った
ボクシングのスウェーで紙一重で刃を躱す
やけくそで突きを顔に向けて突くが…
「なんだそりゃ?」
パシンと刃を左手で軌道をずらして
交差気味の体勢でのクロスカウンター
「あぐあっ!」
顔面に拳が直撃し鼻血がドロリと垂れた
痛みと血の味が口に広がる
!!
笑ってる
笑ってやがる…
身体が恐怖でガタガタと震える
チビの男は悟った
今まで散々、悪事をやった
気に食わない奴は斬り殺してきた
人を斬るのは楽しい
泣き叫んで逃げる奴なんか斬るのは最高だ
だから分かる…
目の前にいる男は楽しんでる
敵う訳がない…
カランと剣が地面に落ちる
「だ…だずげでぐれ!いのぢだげばっ」
「嫌だね」
無慈悲な一言に脚の力が抜けて後退りをする
ボキボキと指を鳴らしながら悪魔が近づく
「わぁあああ!!」
半狂乱になって逃げ出す
鼻血やら涙やらしまいには失禁しながら走り出す
逃げなくては!
早く逃げなくては!
無我夢中で走る
「ぉおい!忘れ物だぞっ!」
背後から声が聞こえたと思った瞬間
肉の塊に押し潰された
肉の塊はデブだった
「ど…どげ!どきやがれ!」
必死にもがいているとデブの様子が何か変だ
口に何か加えてる…?
丸い凸凹した卵みたいな形した何か…
口から卵みたいな物が落ちる
カシャン
変な鉄の部品が弾けた
「なんだ…?ごれ?」
手に取ろうとした瞬間
ボンとゆう音と同時にチビの人生の幕は閉じた
Mk-Ⅱ手榴弾
技術部が改良を施した強化手榴弾だ
A・Mスーツにも効果がある非常に強力なブツである
それが至近距離で爆発したのだ
チビとデブの身体は木っ端微塵になった
「歯ごたえねぇな…つまらねぇ」
後頭部をボリボリかきながら呟く
まぁ弱い奴相手しても面白くもないか
足下に落ちていた戦闘服の切れ端を拾おうとしゃがむと
綺麗な脚が見えた
「あ…あの」
「っとすまない、綺麗な脚に見とれてたぜ」
すっ立ち上がり本音半分の冗談を言うと
3人は赤面していた
「先程はありがとうございました」
黒髪の女が深々と頭をさげる
なのだ~と子供がそれに続く
「礼には及ばねぇ、 別嬪なお嬢ちゃん助ける事に理由は要らねぇからな」
「それにしてもおじちゃん凄く強いのだ~」
子供が無邪気に心に突き刺さる単語をぶちこむ
お…おじちゃん?確かに子供から見れば充分おやじだが…
引きつった笑顔になりつつもクールを保つ
しかしダイレクトに言われると…
ちょっとショックだな
さて、そろそろ本題に入るとするか
「お嬢ちゃんがた一つ頼みがあるんだが…」
「恩人の頼みです、何なりと」
「うん!何でも言って下さい!お金は無いケド…」
「なのだ~」
元気よく3人3様の反応が返ってきた
見知らぬ野郎の頼みをすんなり受け入れるとは…
よっぽどお人好しか…
「携帯電話貸してくれないか?」
「「「はい?」」」
????
「いや…だから携帯電話貸して…」
「あの~携帯電話って何ですか?」
話しが噛み合わない
携帯電話知らないってどうゆう事だ?
今どき携帯電話知らない奴いるか?
小学生だってスマートフォン持ってるぞ?
「すまない…今、西暦何年何月何日だい?」
「失礼、セイレキとは何でしょうか?」
そこからか
西暦知らないと来たか
成る程な中々面白くなって来たぜ
やっぱりマトモじゃあなかった
「はっははは!こうじゃなきゃ面白くねぇな!」
「あの~全然話しが見えないんですけど…」
ピンク髪のお嬢ちゃんが困った顔をしていた
まぁ俺が勝手に納得して笑っていたんだから無理もない
「すまねぇな、自己紹介がまだだったな?俺の名前は暁 厳だ」
親指を自分に向けて軽く挨拶する
「そう言えばそうですね♪私の名前は劉備 玄徳で真名は桃香です♪」
「私の名は関羽 雲長 真名は愛紗です」
「鈴々は鈴々なのだー」
「バカっいきなり真名で自己紹介する奴があるか!」
ポカっと子供の頭にゲンコツする関羽?
不毛な喧嘩の末、子供の名前が張飛 翼徳だとわかった
冗談だろ?
三國志の蜀の3英雄を名乗ってるぜ?
って事は此処は中国なのか…?
腕を組んで難しい顔で色々考える
ただの三國志マニアなのか
マジで古代中国にぶっ飛んだのか
~の
~~の
「あの!!」
「っと悪いな劉備?ちゃん?なんだい?」
「暁殿、真名を教えられたのならば真名を呼ぶのが礼儀ではないか?」
少しムッとした表情で関羽?が言う
「真名ってなんだ…?」
「真名を知らないんですか?!」
「ああ、余所から来た流れ者なんでね」
それから真名について説明を受けた
何でもかなり神聖なもので本当に限られた人にしか教えない物で
許可なく真名を呼ぶと殺されても文句は言えないらしい
「して暁殿の真名は…」
「真名は無いな、俺の場合は巌が真名に当たるのか…」
3人が驚愕の顔をしている
何か変な事言ったか?俺?
「暁殿は見ず知らずの私達に いきなり真名を教えていたのですか?!」
「そもそも俺の故郷じゃあ真名の習慣はないから気にしないでくれ」
暫く真名の問答で揉めたが
俺がちゃんと真名で呼ぶって事で話しがまとまった
面倒な事になってきたぜ…
桃香達は古い友人が賊退治に兵隊を募集しているから
そこに向かう途中らしい
向かう途中で賊に襲われてんじゃ世話ないぜ
しかし俺もやる事も無い
あても無い
さて…どうしたもんかね
雲一つない晴天を見つめる
其処には答えはなく、燦々と太陽が輝いていた…
後書き
セリフが多くなってしまいました…
すみませんです…
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