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ワンピース*海賊と海軍、七武海と白髭。

作者:斎藤海月
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第一部
誓う言葉
  大好きだよ。3

海兵1「よっよろしくお願いします!!///」


リノ「早く消えて」


・・・ほんとだ←


さっきから地下の牢屋歩いてても歩いてても海兵一人としか会わなかったわ・・・


あの男が何を企んでるのかは分かんないけど


リノ「・・・この扉か」


さすがにさぁ海賊王の息子だからって


こんな重そうな扉の向こうに閉じ込めなくたってもいいのにねえ・・・


リノ「クッソ重っ」


やべえ本音出ちゃったよ←


エース「!?」


そしてドアを開けるとエースが驚いた顔であたしを見てきたし・・・


・・・そうだった!!あたし今、フードは被ってなかったんだっけか


さっきの蛆虫の前を通り過ぎた後からか・・・


エース「・・・何で・・・お前がッ」


・・・ヤバいよヤバいよあたし・・・!


こんな状況で・・・!!


エース「何でお前がここにいんだよッ」


リノ「・・・・・・海軍だから」


それだけ言ってクッソ重い扉をちゃんと閉めると、


エースの後ろにある窓に向かって外を眺めるように壁に寄りかかった


エース「・・・本当に・・・海軍だったとはな・・・」


そんな事・・・言わないでよ・・・


あたしだって本当にこんな事はしたくないのに・・・


リノ「・・・あのさ。あたしはアンタと会ったのはインペルダウンでなんだけど」


エース「・・・・ジンベエから聞いた」


リノ「はッ!?」


エース「嘘だ」


リノ「・・・・・・・」


ヤバい、涙がジーンと出てくるんだけど


コイツ・・・嘘ついたのかッ!?


何で!?ちょ・・・


エース「・・・記憶喪失は嘘なんだろ?」


頭だけをあたしの方に向かせたエースが、


エースの目が動揺してるように揺らいでいた


リノ「・・・・だから何」


エース「何で記憶喪失っつって・・・嘘ついたんだよ・・・」


リノ「・・・はあ・・・理由は何だっていいでしょ・・・

第一、何でそんな事を聞くわけ?」


エース「・・・・俺のせいか」


・・・・・何でそんな事言うの


何でそんな・・・、そんな辛そうな顔してうつむくの?


リノ「・・・・・違うから」


切なそうな背中に見てられなくて目を背けた


お願いだから前の事は思い出させないで・・・


エース「・・・俺たち・・・出会わない方が良かったのかもしんねェーな」


リノ「え?」


エース「・・・俺も・・・もう少しで殺されるし・・・

・・・・リノも他の男と・・・幸せになれよ」


何で・・・アンタなんかに・・・恋に落ちちゃったの・・・?


何で涙が・・・出てくるの・・・


リノ「ッ・・・エースが・・・悪いじゃん・・・!!」


エース「ッ・・・」


何でそんな事言うの・・・!!


何で・・・何で・・・?


リノ「あの時・・・エースが・・・!!」


あたしと同じように泣いているエースの前に立つと、


エースはあたしを見上げるように涙を流していた


リノ「あたしが海軍だからって言って・・・別れを告げたんでしょ・・・!?

なのに何で!?何で泣く必要があるの!?

だって嫌いな"海軍"の人間から離れられたでしょ!!?」


エース「・・・リノ・・・」


リノ「あたしだって海軍になんてなりたくなかったのに・・・!!

海軍の人間って思われるのが嫌で・・・コンプレックスだったのにさ・・・!!

自由に生きたいって言って何が悪いの・・・?」


自由に生きたかっただけで


海軍になんて入りたくなかった


白髭が父親じゃなければ良かったのに・・・


あたしが普通の家庭に生まれてればこんな事にはならなかった


あたしが白髭の娘じゃなかったら・・・エースの事は指名手配書ぐらいで存在を知って、


恋に落ちる事だってなかった


リノ「なんで・・・なんで・・・?

なんで他の男と幸せになれとか言うの・・・?」


エース「俺だってッ・・・!!

リノが他の男と一緒にいるとこなんて見たかねーよッ!!」


リノ「だったらなんでそういう事言うの!?」


エース「お前が好きだからだッ!!」


リノ「!?」


アラバスタから出て船の上でエースがあたしに好きって言ってくれた時とは違って


真っ直ぐ力強い目であたしを見上げた


エース「手放したくなんかねェよ!!こんなにも好きになったのは・・・リノだけなんだよ!!」


リノ「だったら・・・何で・・・」


エース「俺が死ぬ事で・・・お前はまた、泣くんだろ・・・?

俺に出会わなければ良かったって自分を責めんだろ・・・?」


何でそんな事・・・分かるの・・・?


何であたしの事を分かったように言うの・・・?


男は誰も一緒だと思ってたのに・・・


ずっと、ずっとずっと・・・一緒だと思ってたのに・・・


リノ「っ・・・」


なのに大嫌いな男にどうして・・・?


リノ「何で・・・好きになったんだろ・・・」


声が外に漏れてたらどうしようって思って


窓の外に写る海兵たちに気を集中させようとしても


窓ガラスに反射して見えるエースの背中に涙は止まらなかった


こんな事になるなら・・・


アラバスタに行く日を遅くしたりとか


男を信じさえしなければこんな事にはならなかった


エース「・・・リノ」


リノ「・・・?」


エース「・・・俺と一緒に旅して・・・楽しかったか・・・?

数週間・・・数ヶ月かもしんねーけど・・・俺はすっげぇ・・・楽しかった・・・嬉しかった・・・」


リノ「ッ・・・」


エース「俺・・・リノと会えて良かった」


リノ「ッ・・・馬鹿…!」


気付けば・・・


椅子に座ってるエースを後ろから抱きしめて


さっきは普通に泣いてる顔を見られたのに


顔を見られたくなくて腕に顔を隠すように泣いた


嫌いじゃないよ


エース、大好きだよ・・・


あたしだって・・・大好きだよ・・・


・・・だから死ぬなんて・・・言わないでよ・・・ 
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