FAIRYTAIL ~“神殺し”を喰らう者~
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第三章
前書き
ルーシィがジュビア達に捕らわれたと同時刻
魔導士ギルド
幽鬼の支配者(ファントムロード)にて
「漢(おとこ) 漢!! 漢ォ!!!
漢なら⋯漢だぁああぁあっ!!!!!」
エルフマンは意味不明なことを言いながら
魔物の腕で敵を殴り倒していく
エルフマンの魔法は腕に魔物を《接収(テイクオーバー)》し
その腕で戦う
それを見たレントは
「⋯へぇ、なかなか面白いな」
と呟く
「エルザ!!!ここはお前達に任せる
ワシはジョゼの息の根を止めてくる」
マカロフはそう言って最上階へ向かった
それを見ていたガジルは面倒くさいのが消えたと呟き
暴れ始める
「来いぃ!!!
クズども、鉄の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)
ガジル様が相手だ!!!」
「⋯お前がガジルか」
「!!!」
ガジルが鉄に変え、振り回していた腕を
黒いローブを纏った少年が受け止めていた
「⋯お前の噂は聞いているぞ、ガジル」
「誰だテメェは?」
ガジルは苛立たしげに少年に聞いた
「⋯俺の名はレント・キルライン」
「知らねぇな、そんな名前
お前妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士か?」
「⋯当たり前だろ?」
「そうかよ、どうでもいいが
とっとと死ねよクズが!!!」
ガジルはそう言うと、鉄に変えた腕で攻撃してくる
レントはそれを涼しい表情で避ける
その顔を見てガジルは攻撃を繰り出すが
それもレントは涼しい表情で避ける
さらにガジルは苛立つ
⋯それの繰り返しだった
「⋯どうした?攻撃が単調だぞ」
「ちょこまかとウゼェんだよこのクズがぁ!!!」
ガジルはそう叫び腕を剣の形に変える
「くらえ《鉄竜剣》!!!」
「⋯へぇ、そんなことも出来るんだな」
ガジルの剣と化した腕を見てレントはそう呟く
そしてローブの懐から出した剣でそれを弾いた
「何!!?」
「⋯どうした?そんだけか?」
「クソが!!!」
その時だった
ゴゴゴゴゴゴッ⋯
「な⋯何だ!!?」
「⋯コレはちょっとやばいかもな」
レントは苦笑しながら呟いた
「な⋯何がだよ!!?」
それを聞いたファントムの魔導士が聞いてくる
「これはマスター・マカロフの《怒り》だ」
そう答えたのはエルザだった
「⋯巨人の逆鱗⋯
もう誰にも止めらんねぇな」
レントも苦笑しながら呟いた
「ジョゼぇ⋯
あれは何のマネじゃ⋯」
「⋯お久しぶりですねマカロフさん
六年前の定例会以来ですか⋯⋯
いやぁ⋯あの時は参りましたねぇ⋯
ちょっとお酒が入ってたもので⋯」
直後
ドゴォッ!!!
巨大化したマカロフの腕が叩き込まれた
「世間話に来たんじゃねぇんだよ、ジョゼ」
「⋯それはそれは」
マカロフの拳が叩き込まれたジョゼは無傷で立っていて
体は映像の様にブレていた
「思念体じゃと!!?
貴様⋯⋯このギルドから逃げたのか!!?」
「聖天大魔道同士の戦いは天変地異さえ起こしかねない
私は合理的な勝利を好むものでしてね」
そう言ったジョゼの足もとがブレ
そこに気絶しているルーシィがいた
「ルーシィ!!? な⋯何故!!?」
動揺するマカロフをよそにジョゼはナイフを取り出し
逆手に持ちルーシィに向かって振り下ろす
「よせぇっ!!!!」
そう言ったマカロフの後ろにいつの間にか魔導士が一人立っていた
(!!! しまった!!!
こやつ⋯気配が無い!!!)
マカロフの後ろにいたのはエレメント4の一人である
《大空のアリア》だった
「悲しい!!!!」
「⋯我々がルーシィ様を殺す訳がないでしょう
今はまだ⋯⋯ね
まさか自分のギルドの仲間だというのに
ルーシィ・ハートフィリア様が何者かご存じ無いのですか?
まぁ⋯あなたにはもう関係の無い話ですがね」
「悲しすぎる!!!!」
ジョゼがそう言っている間も
アリアはそう言いながら泣いていた
「この悲しみは何処から来るのか!!!
偉大なる魔導士が消えてゆく悲しみなのか!!!」
その直後
ズドォンッ!!!
という音と共にマカロフが落ちてきた
「なっ、マ⋯マスター!?」
「ワ⋯ワシの⋯魔力が⋯」
「アリアさんの魔法は相手の魔力を《無》にする魔法なのですよ
コレはもう我々の勝ちですねぇ」
ジョゼは笑いながらそう言った
「魔力が⋯ワシの魔力が⋯」
「じっちゃん!!!」
「マスター!!!」
「ちぇっ⋯もうお楽しみは終わりかよ」
今の台詞は上からマカロフ、ナツ、エルザ、ガジルである
「⋯まさかマスターがやられるとは⋯
コレはやばいな⋯⋯エルザ!!!」
レントは瞬時に状況を理解し、エルザに言った
「⋯エルザ、マスターがやられたことで戦力、士気ががた落ちだ!!
今すぐ撤退する!!!」
「了解した!! 皆の者、撤退だ!!!
全員ギルドへ戻れ!!!!」
エルザの言葉に皆反対するがエルザは
命令だ!の一言で一蹴する
「あらあら、もう帰っちゃうのかい?」
直後、何処からともなくアリアが現れる
「⋯相変わらず不気味なヤローだな
よく、あのジジイをやれたな」
「全てはマスター・ジョゼの作戦⋯⋯素晴らしい!!!」
「いちいち泣くな」
ガジルは体勢を立て直しながらアリアに聞いた
「で⋯ルーシィとやらは捕まえたのか?」
「《本部》に幽閉している」
「何!!?」
耳の良いナツは今の話を全て聞いていた
「どうしたのナツ?」
「ルーシィが捕まった?」
「え!!?」
ナツはファントムの魔導士の一人の服を掴んで走り出した
「ナツ!!! どうするの!!?」
「決まってんだろ!!!ルーシィを助けに行く!!!」
それを見ていたレントはエルザに
後は任せたと言いナツの後を追った
「こんな所で退けるかよ!!!」
「頼む⋯グレイ⋯
今は退くしかないんだ⋯
マスターの抜けた穴は大きすぎる⋯」
その頃ナツとハッピー
「言えよ ルーシィは何処だ」
「し⋯知らねぇよ⋯誰だ、それ⋯」
それを聞いたナツは炎を出し魔導士を燃やしながら言った
「言え これ以上仲間をキズつけられたら
テメェを灰にしちまいそうなんだ」
「知らねぇ!!!
そんな奴は本当に知らねぇんだ!!!
けど⋯ オレたちの《本部》はこの先の丘にある!!!
そ⋯そこかも!!!!」
ファントムの魔導士は
引きずられながらもそう答えた
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