FAIRYTAIL ~“神殺し”を喰らう者~
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第一章
前書き
幽鬼の支配者(ファントムロード)編、スタートです!
ナツ達がガルナ島から帰ってきてから数日のこと⋯⋯
ギルドに黒いローブを纏った一人の少年が入ってきた
少年の顔はフードによって見えない
皆、少年に訝しげな視線を向ける中、
少年に声をかける者がいた
「お前は何処の者だ?」
声をかけたのは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士であるエルザだった
「⋯⋯⋯」
少年はエルザの問いに答える気は無いようで口を開かなかった
そんな少年の態度に皆は、冷や汗をかいた
エルザの問いに答えなければ
容赦なく切りかかられる事を分かっていたからだ
「貴様⋯答える気が無いようだな。
⋯なら無理やり口を開かせるまで」
エルザはそう言い魔法で出した剣を構えた
エルザが少年に切りかかろうとした、その時⋯
「待つのじゃ、エルザ」
そう言ってエルザを止めたのは
妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターであるマカロフだった
「しかし、マスター」
「落ち着け、そやつはうちの魔導士じゃ」
『なっ!?』
マカロフの言葉にエルザだけではなく
話を聞いていたメンバー全員が驚きの声を上げた
そんな中、少年はマカロフに近づくと、
軽く礼をして、口を開いた
「⋯お久しぶりですね、マスター」
「久々に帰ってきたのう。何年ぶりだったかのう?」
「⋯十年になります」
「そうか、十年もたったのじゃな。
クエストはどうだったのじゃ?」
「⋯問題ありません、
依頼は全て達成してきました」
「そうか、よくやった」
「あ、あの、マスター?」
少年とマカロフの話にエルザが割り込んだ
「ん?どうしたのじゃ?」
「その者はいったい誰なんですか?」
「ん?ああ、そういえば皆は知らんかったのう、
ほれ、自己紹介しなさい」
マカロフは少年にそう言い、一歩前に出させた
「⋯俺の名前はレント・キルラインだ。よろしく」
少年⋯レントはそう名乗った
それを聞いたエルザは謝罪と同時に自分も名乗った
「そうか、私はエルザ・スカーレットだ。よろしく頼む。
先ほどはすまなかったな」
レントとエルザは握手を交わした
ふと、エルザは十年間何処に行ってたのか知りたくなり
レントに聞いてみた
「レント、お前は十年間も何処に行っていたのだ?
クエスト一つにかかる時間では無いぞ?」
その問いに答えたのはレントではなく、マカロフだった
「レントはS級クエストを複数同時にやっていたのじゃが、
その量があまりにも多すぎてのう、
時間がもの凄くかかってしまったのじゃ」
マカロフの言葉にレントは頷きながら呟いた
「⋯まぁ、そんなところだ。
⋯ところでマスター、近々幽鬼の支配者(ファントムロード)が
妖精の尻尾(フェアリーテイル)に戦争をふっかけるつもりみたいです」
「何っ!?奴等の狙いは何じゃ!?」
「それは、俺にも分かりません」
すると、ルーシィが慌てた様にギルドに入ってきた
「マスター!大変です!レビィちゃん達が!」
「何があったのじゃ!?」
「今すぐ広場に来てください!!」
マカロフ達が急いで広場に行くと、
レビィ達が木に磔にされていた
マカロフはそれを見て、顔を伏せて言った
「⋯ファントムどもめ⋯
ガキの血を見て黙っている親はいねぇんだよ⋯」
マカロフは持っていた杖をへし折りながら言った
「戦争じゃ!!!」
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