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ワンピース*海賊と海軍、七武海と白髭。

作者:斎藤海月
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第一部
  海賊船

「「「ぎゃあああああああ!!!!!!」」」


__この街で悲鳴と雷鳴を聞くのは、


これで何度目かは分からないけどひたすらに電撃が放たれる


リノ「テメーら・・・ぶっ殺すぞッッ!!」


「「「いやああああああ!!!!!」」」


「「「ゴロゴロゴロッッッーー」」」


次から次へと人間雨があたしとレオンの周りで振り続ける


レオン『奴らも懲りないな・・・』


リノ「ホントだよ!!!」


街中をひたすらに走り回りながらいつもみたいに冷静すぎるレオンが、


海兵たちを呆れた顔で見下ろす


何でさっきからあたし達は敵視されてるの!?


リノ「これもどれもあの蛆虫のせいだな!?」


レオン『蛆虫・・・ああ、さっきの煙か・・・』


リノ「クッソォォォォォ!!!!」


何でさっきからあたし達は追われなきゃいけないの!?


こんなの・・・


・・・こんなの・・・


リノ「可笑しいィィィィィ!!!」


街中に響き渡りそうな勢いで大きく叫んだ途端・・・


「「プルプルプル~プルプルプル~」」


リノ「こんな時に誰!?」


海兵たちには見つからなさそうな建物と建物の間に隠れると、


胸ポケットで五月蝿くなっている小でんでん虫を取り出す


リノ「はい?」


『やっと繋がったか。』


リノ「切るぞアホ」


『アホとはなんじゃアホとは!!

というか切るんでない!!人が電話をしているというのに!!』


何で・・・よりによってあたしを蛆虫ばかりがいる無人島へと送り込んだ野郎が電話してんの!?


絶対に海軍本部へ行く事があったら電撃で麻痺させてやる!!


レオン『リノ、怖いぞ』


リノ「何故分かった・・・!!」


レオン『心の声が丸聞こえだ』


リノ「あ、はは・・・」


心の声を聞こえちゃうレオン、怖いな←


『今は何処にいるんじゃ?』


リノ「今ぁー?無人島から近い街」


『ヒントをくれとは誰も言っとらんわ!!』


リノ「はあ!?」


小でんでん虫の受話器を思い切り掴みながら、


受話器から聞こえる声に負けないような怒号で言い返す


リノ「第一ねえ!!アンタが蛆虫ばかりいる無人島にあたしとレオンを送り込んでなかったら!!


あたし達は蛆虫に出会う事も!海兵に追われる事もなかったのよ!!」


『海軍の者が何を言う!!』


リノ「あたしは海軍になった覚えはない!!」


『条件を呑んだ時点でお前は海軍の仲間入りだ!!』


リノ「そんな条件はねええ!!電撃でギッタンギタンにしてやる!!」


『ああそうか!!ならば今すぐ海軍本部へ来い!!

わしが決着をつけてやろうじゃないか!!』


リノ「嫌だね!!」


受話器の中から誰かがイスからド派手に落ちる音が聞こえて、


誰かが咽る音が聞こえた後に少しだけ騒がしくなる


レオン『アホとはまさにこの事だな』


そしてあたしの横で呆れた顔するレオンが首を左右に振りながら何かを呟く


あたしには聞こえないように←


まあどうせ何を思ってるのかはなんとなく分かってるけど。


『そこまで喧嘩を売っといて~結局、来ないんだー』


リノ「うっさいアホ猿」


『あ、アホって・・・』


『ぶあっははははははは!!!黄猿の奴めー!言われっぱなしとはぶあっははははははは!!!』


・・・死んでもこの能天気だけには関わりたくねえ・・・←


ガープのジジイだけには絶対、関わりたくねええ!!!


レオン『第一、一度も会った事無いだろ』


リノ「・・・確かに」←←


よくよく考えてみれば大仏男としか会った事無いって・・・


リノ「レオンよく覚えてるね!」


レオン『お前が超が付く程バカなだけだ』


リノ「うわ。ちょっと毒舌」


『話を聞かんかいッッ!!』


リノ「は?何様のつもりだ大仏がよおお!!」


何でそっちはそっちで仲良く楽しくやってただけでこっちも仲良く楽しくやってただけで


なんで逆ギレされないといけない訳!?


リノ「マジで意味わからん」


『・・・でまあ話を戻すぞ』


結局戻すんだ←


さっきもそんな感じのあったよね←


あ、似た奴だったな←


リノ「要件は一体何なの」


『お前がいる所からそう遠くにはない街、アラバスタという王国で

七武海のある奴が暴れとるという情報を貰っての。

王下七武海の誰だかは知らんが正義の名の元で市民の生命を脅かす事だけはやすやすと見逃せん・・・




























……………と、いう話が会議の中で出たんじゃ』


――ズコっ


ああ、会議の中で出たのね。


それはアンタ(大仏男)の言葉じゃなくて海軍の会議で出たのね…


期待したあたしがバカだった←


この男に期待心はさらさら無かったけどちょっと・・・マジでズッコケそうになったわ←


『同じ七武海としてそいつを止めるのじゃ。』


リノ「は?何であたし」


『アラバスタに一番近い場所にいるのはお前だけだとわしの頭が働いてな』


リノ「どんな頭してんのよ。

ていうか場所とか何処にいるかとかも言ってないんだけど」


『案ずるな。

先程、ある海軍兵士から麦わらの一味がいる島に赤い獣を連れた不思議な女がいると聞いてな』


オイィィィィィィ!!


あの煙男(蛆虫野郎)おおおおおおおおおおおお!!!!


蛆虫があああああ!!!何、通報してんだよおおおおお!!!


『お前にとっては悪い話じゃないだろう?』


リノ「いやいやいや。あたしに有利な条件は全く無いんですけど」


『そうか?気楽な旅も出来るぞ』


リノ「死ねや。お前、マジであたしに街一つを壊滅させてもいいぜ発言してるよね」


『街一つ!?それは駄目だ!!』


リノ「ハッ!嫌だね!!だったらあたしはアラバスタには行かない!!」


『なぬっ!?』


ただでさえこの街には麦わらとか白髭とかがいるってのに・・・


わざわざあたしは蛆虫に立ち向かって行きたくねーんだよ!!!


しかも煙と炎が空に上がってるし・・・←


レオン『あれが白髭二番隊隊長の実力と海軍の・・・』


レオンが感心してる←


これは凄い珍百景かも・・・!!


『ならばお前は何を望む・・・?』


リノ「え?何ってそりゃーもちろんお前の死だ」


親指を上に上げて誇らしげな笑みを浮かべて「うんうん」と頷くと、


受話器の中から笑い声が湧き上がる


『さすがは海姫だぜ!!がーはははは!!

おいおいセンゴク~言われちまってるぞ~がーはははは!!』


『喧しいわい!ガープ!!』


リノ「・・・ねえレオン?そんなに今の、面白かったと思う?」


レオン『ああ。火と煙はな・・・面白い見ものだぞ』


リノ「は?」


行き成り火と煙って←


しかもあたしの質問にはちゃんと答えてないし←←


『他は無いんかい!?』


リノ「他ぁ?・・・うーん、そうだねぇ~」


コイツにとっての悪条件を言おうかなーと思って周りを見渡した時、


あたしの頭の上を何かが通り過ぎていくのが分かった


リノ「ん?」


建物の一番上を見上げて、


太陽の光に侵害されながらも目を凝らして見てると・・・


「・・・お!!」


さっき店の中で会った蛆虫と目が合うと、蛆虫は嬉しそうな顔であたし達を見下ろした


「お前はさっきの!」


『・・・この声は?』


リノ「・・・蛆虫出現、ただちに蛆虫から逃げる為にあたしは街を破壊する」←


『街を破壊!?そんなの絶対に―――――』


無表情のまま受話器を戻すと胸ポケットの中に小でんでん虫を戻して、


レオンの背中の上に乗る


「あ、おい待てよ!!」


リノ「レオン!!」


レオン『任せろ』


屋上からあたしたちの元へと降りて来た蛆虫が着地する前に


レオンが走り出すと後ろからは海軍たちの声だけがしっかりと聞こえた 
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