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めだかボックス 〜From despair to hope 〜

作者:じーくw
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第24箱 「しくしくしく……… ううぅぅ……… (涙)」




























善吉は他の2人とはなれて…

まぁ……校舎内をそこそこぶらぶらした後。

結局は剣道道場へ向かっていた。

「ったく…不知火の奴 「人吉って案外分かってないよね〜〜♪あのお嬢様のコトさぁ〜♪」だとぉ!?それに何だかんだ劉一も知ったげだったし! オレは2歳のころからずっとあいつのそばにいるんだ! あいつのことは… おれがいちばんわかってんだよ! カッ!なんだかしらねーけど 無性にイライラするぜ!」

善吉は、ほんとにイライラしながら頭を掻き、



“ガラッ!!!”




乱暴に道場の扉を開けると…。

度肝を抜かれる事になる。



「なっ!!!何ィィ!?」




“ピッカピッカ〜〜〜〜☆”




なぜなら、物凄く光り輝いている道場の姿があったからだ。




ああ…… まるで新品の建物だぁ……。

つい昨日までは使いたい放題、荒らしたい放題だったのに……。

凄いね、魔法?

……って えええ!!マジで!!昨日まで廃墟みたいだったのに!!




それは、ナレーターと全く同感な善吉。

「どうなってんだ こりゃあ… 昨日まで廃墟同然だったはずなのに…」

っと善吉が思ってたら。


「遅いぞ!善吉!!」


めだかちゃんが、清掃のおばちゃんみたいな割烹着姿で参上した!

「あっ…ああ めだか……!!?はぁっ!??」

なぜか善吉が驚いていた…

そう……それはこの状況を見れば一目瞭然。





「ううぅ…………しくしくしく…… (涙)」





めだかちゃんの背後で劉一が…なぜか縛られていたからだ。

哀愁漂わせながら……無情にも涙を……。

「何してんだよ…… 劉一、お前…。 いや!違うか、めだかちゃん!いったい何してんだ?」

とりあえず、善吉がめだかちゃんにツッコミをいれる…

「ふむ、掃除の最中だったのだが、水を替えに外へ出たところばったりあってなそれでだ。」

はい……?

「いや、悪い。わけわかんねーわ………。」

善吉は心底あきれていた…。

ばったり出会って、お前は縛るのか?と。



(助けてよ…)


そんな時も、劉一は…心の中で必死に善吉にヘルプ信号を送る!! 

まるで、テレパシーのように!! 苦笑




「ふむ、実を言うとな、目が合ったとき露骨に反らされたのでな、何か悩みがあるのかと、連れてきたのだ。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「そうなのか?」

善吉が劉一に確認するように聞くと、

劉一は、力なく頷いた……。

「う……ん。……みたいだよ。だって………僕。何にもしてないのに……捕まえられて、縛られちゃって……。」

劉一くん、シクシク…って感じです。

ギャグっぽいが、大粒の涙を流しているし…。 






(縛る理由あるのか? ここに来るとき、不知火はがいるな?って思ってたけど よく思い出してみれば、不知火の奴、道場入り口で ケラケラ笑ってたなぁ…多分あいつのせいだろう…)




って善吉は考えていた。


その考えで間違いないです。

はい……。


「しかしまあ、剣道部の連中も遅いな。最近は時間にルーズな者ばかりだ。ちゃんとしかってやらんとな。」

劉一が縛られている件はめだかちゃんにとって、もう終わりみたいです、

「おいおい、縛ってるのは解いてやれよ、めだかちゃん…」

だが、そんなめだかちゃんを見て、劉一の現状を察して、善吉が…話題を戻してくれた!

(わっ……神様だよ〜~!!)

劉一はとたんに笑顔になる!

そして、誰もいなければ歓喜の声を上げてしまいそうにあるようだった。

「……ふむ、そうだな。剣道部の連中の事も大事なことだったが、今はこの件も非常に重要なのだ。御神同級生。私は、貴様の仕草、そして雰囲気が、つまるところ、全てが私の知る男にあまりに似ているのだ、前にも言ったが、顔を改めさせてもらえないか?特そのに前髪をだ!」

センスを突きつけながらめだかちゃんはそう言う。

「うう………」

途端に歓喜の表情から一気に劉一は萎縮する……

(これは…まずいよ…善吉君〜)

助けを請うように、劉一は善吉の方を見るが…。

期待を裏切られた。

「まぁ………顔を見せるくらいいいんじゃねぇか?なあ?劉一?めだかちゃんがココまで言うんだからオレもちょっと気になってきた。」

…………!!!


「えええ!!なんでさっ!!」


善吉、どうやら 寝返ったみたい!!

だけど、状況が状況だから、のような気がする…。

今までめだかちゃんは正しかった。

正しすぎて暴走しかねないほどにだ。

何より万が一にでも当たれば……?

善吉はそうも思っていたのだ。


「ふむ、よし!では 意見もまとまったことだ。確認させてもらうぞ?」


めだかちゃんはセンスを構えながらそう結論!


「えええっ!ぜんっぜん、まとまってなんかないよっ!だって僕何も言ってないもん!!僕の意見はっ!?」


劉一は猛抗議。

だが、何やら獲物を見るようによって来る猛獣がもう一匹増えたみたいだった。


「却下だ!」
「すまんが、あきらめてくれ…もう止めれそうにないし、大丈夫だろ? ちょっと顔見たら終わると思うからな…恥かしいんだとは思うが。」



≪最早逃げ場は何処にもなし……≫




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




(無理だよ〜 全て終わっちゃう… )





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




THE END…? 


YOU ARE DEAD…?



~~~~~~~♪♪♪♪♪♪♪

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




……などの英文が、その自身の断末魔の映像が。

不吉なBGMとともに、劉一の頭の中をよぎっていた…その時!!







「こんなにボロボロにされて 引き下がれるか!!」

「コラァァァァ!!たのもーーー!!! 」

「オレたちゃ更生なんざしねーぞ!やれるもんならやってみろや、こらあああああッ!!」





っと言いながら、剣道部三年生方が入ってきた!

ちゃんと、剣道着に着替えていて……

そして、勿論この状況を目の当たりにして……。



「「「………………(なぜにこの状況!?)」」」



部員の皆さんフリーズしてしまったようだった。 苦笑

そしてめだかちゃんははと言うと…。

突然邪魔された事に、露骨に嫌な顔を。

いや、邪魔ちゃったから怒ってる顔をしていた。


「…いいだろう。私は誰の相談でも受けるし誰の挑戦も受ける…」


めだかちゃんには、信念があるから… 先に挑戦をしてきた、3年生の方を優先したようだった。



……って…よし!!

千載一遇のチャンス!っと見た劉一は。

「いまだねッ……!!」

縛られたままで!この場からエスケープ!!


“ピョンピョンピョンピョンッ!!”


それはそれは、器用にウサギのように飛び出し、本当に器用に道場の扉をも開けて脱出(エスケープ)!!



「!!」「あ!」



そう…まさに脱兎のごとく逃げ出した劉一を不覚にも逃がしてしまった、めだかちゃん…。




「……………。」





“ゴゴゴゴゴゴゴゴ………………………………………。”





その無言のプレッシャーは道場を揺らせていた……?



「なん…だこれ?」
「地震か!?」


突然の地震?で、あたりがざわめいていた。

天災が起きたのだ、絶妙なタイミングで。



「貴様らのせいで………」



怒りに満ちためだかちゃんがそう呟く…。


「「「?????」」」」


当然、何のことか分からない…様子の皆さん…。

そしてさっきのプレイ?もよく分からなかったから、この後がどうなるかもわからない。

この後の恐怖も。



「…まぁ…今回はこれくらいで…だな。明日また出直すとして……。ふむ、よかろう。では貴様達今日は素振り100万回だ!!」



そう、地獄の強化合宿の始まりだった。


「はあああ!!!むちゃくちゃだろ!昨日より3ケタ増えてる!!今日中に終わるのかよ!!」

これはもう講義!!桁が半端ないしね〜 苦笑

「貴様達!邪魔したから特別にボーナスステージを設けてやったのだ!当然だ!!」


(((なんだよそれーーー!!)))



そして…





≪ぎゃああああああああああああああ!!≫




マタマタ…昨日と同じように部員さんたちの悲鳴が道場に木霊していた…。












善吉 side




で… 善吉はというと。

あの恐怖の100万回素振りからは逃げ出せたものの、不満が募っていた。

(劉一の件はとりあえず置いといたとしても…(いいのか?)剣道部の連中見てると これじゃまるで 俺が間違ってるみたいじゃねーか)

善吉は本当は、めだかちゃんに…めだかちゃんを否定しようとしてきたんだった。

みんなお前見たいに才能に恵まれてるわけでもない!

絶対にいつか痛い目見ると…

しかし、実際はあの3年生達はなんだかんだ文句言いながらも… 更生しないと言いながらも…

道場に戻ってきていた…。(多分今は死ぬほど後悔しているかもだが……。)

だから自分が間違ってるみたいと感じたようだ。

そして。生徒会室での言葉を思い出していた。



【私には貴様が必要だから そばにいてほしいだけなのだ】といわれた言葉を。



「ち…馬鹿げてる…」





アイツにオレが必要だったことなんかない、思えば昔から気付けば人の上に立つ奴だった。その圧倒的なパラメーターゆえに絶対王政さながら振る舞いゆえ妬まれながらもやつかまれながらも清濁併せ飲むその見事な生き様に結局は誰もがアイツを好きにならずにいられなかった…たとえどんな痛い思い、痛い目を見たとしてもきっとあいつは意にも介さず それからも…同じように生きていくのだろう。
本当はわかってんだよ!
間違ってるのは確かに俺なんだ。



善吉の回想、想いだった。

自分が間違っていると思ってても、そう言ってしまった事に後悔を隠せないみたいだった。



しかし。この場ではそれは致命的だった。



なぜなら、深く考え込んでいたからこそ…






“ドガッ! グシャアアアッ!!”






後ろからの何者かの襲撃に気が付かなかったからだ。。

「ったく… ホンットアテにならねぇ… 生徒会は! 僕は追い出せっつって頼んだんだぜ?雑草育ててどうすんだよ アホが!!」

頭に木刀の一撃を喰らい倒れ付す善吉。

彼を襲撃したのは……… 同じクラスの日向だった。






Side out



 
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