FAIRY TAIL~神々のドラゴン~
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2話
ガタンゴトン
揺れる電車の中、ナツは顔を真っ青にして、ただひたすら、断続的に襲ってくる吐き気と戦っていた。
俺は魔法を使っているので酔わない。水を俺の下に出して、塩分濃度を変えることで自分自身を浮かば
せている。気の毒に…。言い忘れていたが、ナツには絶対的な相棒がいる。喋れる二足歩行の猫、ハッ
ピーだ。エーラ(翼)というアビリティ系の魔法を使う。
「ところで、エルザさんはどんな魔法を使うんですか?」
「エルザでいい。仲間じゃないか」
「綺麗だよ。血がいっぱい出るんだ。相手の…」
「綺麗じゃないでしょ!」
「ロストさんはどんな魔法ですか?」
「俺か?俺は水のドラゴンスレイヤーだ。」
「ドラゴンスレイヤー!?ナツと同じの!」
「水を自在に操り、多少性質を変えられるんだ。」
「で、エルザそろそろ教えてくれたっていいんじゃないか?俺たちは何をすればいい?」
「そうだな…無理に連れてきてすまない。私たちの相手はアイゼンバルト、闇ギルドだ!闇ギルド相手
に一人は厳しいと思ったのでな付いてきてもらった」
「闇ギルド!?いいねぇ~腕が鳴るぜ!!」
「噂によるとアイゼンバルトは何か企んでいるらしい。私たちはこの計画を阻止する!」
そうしているうちに電車はあっという間に目的地の駅に。ってあれナツがいない!列車に置いてきちゃ
ったか…。
「仕方ない。取りに行くか」
「物扱い!?」
エルザは手早くレンタル魔導四輪のSEプラグを取り付けた。SEプラグとは、SELF ENERGY。運転手の
魔力を燃料に変える装置だ。故に、魔力を使えば使うほど、早く走る便利な乗り物だが、運転手の魔力
が枯渇すると、止まってしまう諸刃の剣だった。しかし、エルザの魔力はすさまじく、いくらスピード
を出しても無くなる気配がしない。
「列車だ。見えたぞ」
「ドカ~ン!」
列車が突然爆発した。爆発と同時にナツが出てきて…
「ゴチーン!!」
今のは痛い。ナツとグレイが思いっきりぶつかった。とにかくよかった。
「で、あの爆発はなんだ?」
「へんなやつに絡まれてよ~そういえば笛みたいの持っていたな~ララバイとかって言っていたよう
な?」
「!! ばかもの~」
恋人を振るときのようにエルザはナツの頬にビンタした。
「それは私たちが追っているものだ。なぜみすみす見逃した!?」
「???」
「さっき説明したろ!人の話はちゃんと聞け!」
酔っていたから仕方がないだろ…むちゃくちゃだ…。
「ララバイ?……はっ思い出した!」
「どうしたルーシィ?
「本で読んだことある。呪い歌…ララバイ……死の魔法………集団呪殺魔法!」
「!!!」
「これは想像以上にまずいぞ!奴らの目的はなんだ?」
「とにかく追うぞ!」
・・・
ここはクヌギ駅。
「全員降りろー!この列車はわれらアイゼンバルトが貰い受ける。」
アイゼンバルトのギルドマスター、エリゴールは死神エリゴールとも呼ばれ、風の魔法を使う。
「エリゴールさん!」
「カゲヤマ…どうしたこの壊れた列車…」
「それはまたあとで…手に入れましたよ、ララバイ。フフフ」
影と呼ばれるこの男は列車でナツと戦っていたやつであり、封印されていた禁断の闇魔法、ララバイの
封印を解いてしまった。
・・・
「くそ!遅かったか!奴らは先だ。急ぐぞ!!」
ロストたちが着いた時すでに連中の姿はなかった。
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