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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第1章
旧校舎のディアボロス
   第14話 駒の役割と特性

 
前書き
最初は少しギャグです。 

 
「……血の臭い」

 小猫ちゃんがぼそりと呟き、制服の袖で鼻を覆った。

「じゃあ、イッセー。予定通り、戦闘を見せながら、下僕の特性を説明するわね」
「は、はい!」

 悪魔に転生させる際に使われる物がある。それが『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』と言う物らしい。
 それは自分の眷属にチェスの駒の役割と特性を与えるらしい。
主である部長が『(キング)』。そして、『女王(クイーン)』、『騎士(ナイト)』、『戦車(ルーク)』、『僧侶(ビショップ)』、『兵士(ポーン)』がある。

「不味そうな臭いがするわぁ?でも美味しそうな臭いもするわぁ?甘いのかしらぁ?苦いのかしらぁ?」

 いきなり地の底から聞こえるような低い声音が聞こえてきた!

「はぐれ悪魔バイサー。貴女を消滅しに来たわ」

 部長が一切臆さず言い渡す。

 ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ……。

 異様な笑い声を出しながら現れたのは、上半身裸の女性だった!

「えっ!?これがはぐれ悪魔!ただの見せたがりの…」

 ビュッ!

 俺の言葉を遮り、一本の矢がバイサーの頬を掠り、後方の壁を突き破った。

「「「「「え?」」」」」

 俺達は矢が飛んできた方を見る。そこには怒り顔の千秋がさっきの弓を構えていた。

「イッセー兄に悪影響だから服を着るか、失せるか、死ね!」
「ち、千秋!?」

 俺がこれ以上エロくならない様にしてくれているのか?でも、なんかキャラが変わってないか!?
 部長達も若干引いていた。
 って言うか弓の威力がスゲェ!速い上に後ろの壁を突き破っていったぞ!

「小娘がァァァッ!!」

 バイサーが怒りながら近づいてきた!
 暗闇で隠れていた下半身が見えるようになった。
 げっ!?
 下半身は化物だった。五メートル以上はある体、太い腕、太い四本足、鋭い爪、独立して動く蛇の尾の化物だった。
 上半身が裸の美女なだけにもったいない!?

「良いおっぱいなの…」
「良いから、服を着ろ!もしくは失せろ!」

 千秋が俺の言葉を遮りバイサーに言う。

「それか死…」

 ガッ。

「あうっ!?」

 明日夏が千秋の首筋に手刀を入れた!

「明日夏兄!?何……を……」

 千秋が俺達を見た瞬間、その場で固まってしまう。
 そして、俺と目が合うと…。

「う、うわぁぁぁん!?」

 顔を真っ赤にした千秋は泣き叫びながら廃屋から出て行った。

「「「「………」」」」

 部長達が無言になっていた。

「……え~と、みんな、今のは見なかった事にしてくれ。特にイッセー、お前は……」
「あ、ああ……」

 とりあえず、頷いておく。部長達も頷く。

「貴様らァァァッ!!!!」

 バイサーがほったらかしにされた事にマジギレしていた!

「え~と……はぐれ悪魔バイザー!主の下を逃げ、己の欲求を満たす為だけに暴れまわるのは万死に値するわ!グレモリー公爵の名に於いて、貴女を消し飛ばしてあげる!」

 部長大胆不敵にそう言うけど、あまり威厳は感じられなかった。

「イッセー、よく見ておきなさい。祐斗!」
「はい!」

 木場が飛び出す!
 は、速い!?

「祐斗の役割は『騎士(ナイト)』。その特性はスピード。そして、祐斗の最大の武器は剣」

 木場は相手の懐に入り込むと一気に太い両腕を切り飛ばす。

「ぎゃああぁぁぁぁあああああ!?!?!?」

 バイサーが悲鳴をあげる!
 そこに近づく影が!

「………」

 影の正体は小猫ちゃんだった。

「おのれぇぇぇぇえええええ!!!!」

 バイサーの胴体が縦に裂け、大きな口みたいになった!
 そのまま、倒れ込むように小猫ちゃんをその口で飲み込んでしまう!

「こ、小猫ちゃん!?」
「大丈夫よ」

 部長にそう言われ、バイサーの方を見ると、小猫ちゃんが巨大な口をこじ開けて出てきた!

「小猫は『戦車(ルーク)』。その特性はシンプル。ありえない防御力と馬鹿力。あの程度じゃびくともしないわ」
「……ぶっ飛べ!」
「ぐわぁぁぁぁあああああ!?!?」

 ドドォン!

 小猫ちゃんはそのままバイサーを殴り飛ばしてしまう!
 小猫ちゃんには逆らわないでおこう……。

「最後は朱乃」
「はい、部長。あらあら、どうしましょうかしら。うふふ」

 朱乃さんが近づく中、木場が切り飛ばした腕の片方が部長に襲い掛かろうとしていた!

「部長!」

 俺は神器(セイクリッド・ギア)を咄嗟に出して、そいつを殴り飛ばす!

「あ、ありがとう……」

 尻もちついた部長に呆けた様にお礼を言われる。

「へぇ、やるなぁ、イッセー」

 そう言う明日夏はもう片方の腕を動けない様に踏みつけていた。

「よっ」

 明日夏は腕を蹴り上げると同時に腕は一本の矢によって射ぬかれる!
 射ぬいたのは、いつの間にか戻ってきていた千秋だった。

「朱乃、やってしまいなさい」

 立ち上がった部長が朱乃さんに言う。

「あらあら、部長に手を掛けようなんておイタをする子は、お仕置きですわね」
「朱乃は『女王(クイーン)』。全ての駒の力を兼ね備えた最強の副部長よ」
「ぐぅぅぅ……」

 バイサーは弱りながらも朱乃さんを睨む。

「あらあら、まだ元気そうですわね。では、これはどうでしょうか?」

 バリバリバリバリ!

「ぎゃああああああああ!?!?!?」

 バイサーに雷が落とされた!

「まだまだですわよ!」
「ぐわあああああああああ!?!?!?」
「まだまだ♪」
「があああああああああ!?!?!?」
「うふふふ♪」

 ……わ、笑っている……!?

「彼女は魔力を使った攻撃が得意なの。そして、彼女は究極のSよ」
「おいおい……」
「………」

 今の朱乃さんを見て、今度は明日夏と千秋が引いていた。

「朱乃、そこまでよ」
「あらあら、残念ですわ」

朱乃さんは心底残念そうにしていた。 
 

 
後書き
最初の千秋のマジギレ、いらなかったかな。 
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