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ヘタリア大帝国

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TURN70 ドクツ軍の崩壊その十

「俺は最後の最後まで傍にいられない、だから君達には」
「わかった、それじゃあな」
「健闘を祈るよ」
「縁があったらまた会おう」
 ロンメルは微笑んでプロイセン兄妹に告げた。
「そしてまた共にイタリア君達のパスタとワインを楽しもう」
「ああ、イタちゃん達も呼んでな」
「楽しくやろうね」
「それではまた」
 彼等はお互いに握手も出来た。そのうえで別れて。
 プロイセン兄妹は最後の戦場に向かった、ロンメルは残った将兵達と共に彼等の最後の戦いに向かおうとした、だが。
 残っている将兵達の数だった。それはというと。
「何だ、皆残ったのか」
「意地を見せたいと思いまして」
「それで、です」
「我々も残り」
「戦わせて欲しいのですが」
「そうか、わかった」
 ロンメルも止めなかった。そのうえで。
 その残った彼等にこう告げた。
「では今から総員出撃だ」
「攻撃目標はエイリス軍ですね」
「彼等に向かう」
「最後の最後まで戦おう」
 撤退はなかった、そして勝利も。
 それを見据えたうえで戦場に出た、モンゴメリーはその彼等を見てイギリス妹に対してこう述べたのだった。
「流石ですね」
「そうですね。ドクツ軍人の意地ここにありです」
「彼等もまた騎士道精神の持ち主です」
 騎士道といえばエイリスだが彼等もまた然りなのだ。
「意地と誇りを持っています」
「それではですね」
「こちらも正面から挑みましょう」
 騎士らしく受けて立つというのだ。
「そして彼等に名誉を」
「騎士としての誇りをですね」
「それを与えましょう」
 モンゴメリーは腰の剣を抜き前にかざした。そのうえで今全軍に命じた。
「全軍突撃」
「了解」
「わかりました」 
 エイリス軍の将兵達も応える。そしてだった。
 エイリス軍はドクツ軍の果敢な戦いを受け彼等に名誉を与えた、ロンメル率いる彼等は銀河の戦場に無数の花を咲かせた。
 危機的な状況はレーティアも聞いていた。それでこう言うのだった。
「終わったか」
「あの、レーティアまだ」
「いや、もうこの状況は詰んでいる」
 グレシアに返す。レーティアの明晰な頭脳と冷静さはこの状況でも彼女に明確な答えを出させたのである。
「最早な」
「それじゃあもう」
「エイリス軍はドイツ星域を攻め取る」
 まずはエイリス軍について述べた。
「そしてソビエト軍はだ」
「シャイアンからね」
「あの星域からまずは主力はプロイセン星域を奪う」
「そして他の艦隊で」
「最早がら空きのオーストリアやハンガリーを攻める」
 そうするというのだ。
「そして遂にだ」
「このベルリンに」
「西からはエイリス軍、東からソビエト軍」
「完全に詰むというので」
「今のドクツ軍の戦力では絶対に勝てない」
 レーテxィアは少数精鋭主義で軍を機能的に動かしてきた、だがそれは今は、であった。 
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