ハイスクールD×D 新訳 更新停止
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第1章
旧校舎のディアボロス
第11話 千秋VS堕天使
前書き
タイトル通りです。
「はぁ……結局、最後までドラグ・ソボールについて熱く語り合って終わったなぁ……」
結局、俺は契約を取ることができなかった。
俺はチャリを押して帰り道を歩く。
すると突然、異様な気配を感じる!?
この感じ!?あいつだ!あいつと同じ!
脳内で黒い翼を生やして襲ってきた男の事が浮かぶ!
「……妙だ?人違いではなさそうだ。足跡を消す様命じられたのは、このカラワーナだからな」
振り返ると、露出度の高いスーツを着た女性がいた。
「何故、貴様は生きている?」
女性の背中からカラスの様な黒い翼が生える!
翼!?堕天使!?
「貴様はあのお方が殺したはず!」
ヒュッ!
そう言い、光の槍を投げ付けてきた!?
ヤバイ!
当たると思った瞬間…。
バキィン!
光の槍が何かによって弾かれた!
「ッ!?貴様、何者だ!」
「……ただの通りすがりのイッセー兄の幼馴染みだよ」
槍を弾いたのは千秋だった。
ー○●○ー
「ち、千秋!?どうしてここに!?」
イッセー兄が驚きながら聞いてきた。
「え、えっと……コ、コンビニに行こうとしてたら偶然イッセー兄が堕天使に襲われている所を見つけたから…」
……本当はイッセー兄の事が心配で付けてきたんだけど……。
とりあえず今は目の前の堕天使が先決!
「……イッセー兄は下がってて」
「で、でも!?」
「足手まといだから!」
「ッ!?……分かった……」
……ごめん、イッセー兄……。
本当はこんな事を言いたくないけど、でもこうでも言わないとイッセー兄は下がってくれないから。
「なるほど。あのお方が言われた人間の関係者か?」
「……明日夏兄の事?なら私は妹の千秋。……ところで……あのお方って天野夕麻の事?」
「ん?ああ、あのお方の偽名か。だが、それがどうした?この場で死ぬお前には関係あるまい」
「……そう……」
……だとしたら、居場所を聞く為に殺せない訳だ……。
生き返ったからって私はあの堕天使を許さない!イッセー兄を殺したあの女を!
だいたい、芝居とは言え 、イッセー兄とデートしていたのが一番許せない!?ましてや芝居で!?私だって!私だってイッセー兄とデートしたいのに!
……フフフフフ……絶対にただでは死なせない。この世の地獄をっ…て、冥界は人間界にとっての地獄だったんだ。冥界に住んでいる堕天使には見馴れた景色か。じゃあ、生まれてきた事を後悔させようかな?その為にも、目の前の堕天使からあの女の居場所を聞き出さないと。さて、どんな尋問を…。
「ち、千秋?お~い、千秋ぃ?」
「はっ!?ななななな何!?」
「だ、大丈夫か?」
「だだだだだ大丈夫!!」
ウワァー!?やっちゃった!恥ずかしいよぉ!?
私はイッセー兄の事になると、よく周りが見えなくなる。明日夏兄曰く暴走らしい。
イッセー兄には見せない方が良いと言われていた。だから絶対にイッセー兄に暴走している自分を見せたくなかったのに。
今までは明日夏兄のフォローのおかげで大丈夫だったのにぃ!?
オマケにさっきの足手まとい宣言。女の子には言われたくないよね、男な訳だし。
……マイナスポイントだらけだ……。
これも全部、目の前の堕天使のせいだ!絶対にただではすまさせない!!
完全に八つ当たり気味な事を考えている私は目の前の堕天使を睨む。
「な、なんだ!?この殺気は……!?」
たぶん、今の私は全ての堕天使を殺すつもりの殺気を放っているだろう。
「危険だな。今の内に始末するか!」
ヒュッ!
堕天使が光の槍を投げ付けてくる。
バキィン!
私はそれを蹴りで叩き落とす。
「チッ!」
それを見て堕天使が飛び上がる。
私は空かさず電柱を駆け登り、堕天使の真上を取る!
「ッ!?」
そのまま蹴りを入れる!
「チィッ!」
堕天使が光の槍を盾にするが、それごと地面に叩き落とす!
「がっ!?」
私はそのまま首に膝蹴りを入れようとするが、堕天使が光の槍を投げ付けてる。
私はそれを体を捻って避けて、そのまま地面に着地する。
「もらったッ!」
堕天使が着地の隙を突く様に光の槍で斬り込んでくる!
「千秋!」
イッセー兄が叫ぶ中、私は截拳道のサマーソルトキックで堕天使を蹴り上げる!
「がっ!?」
そこへ截拳道の連続技を堕天使に叩き込んで吹き飛ばす!
吹き飛ばされた堕天使はヨロヨロと立ち上がる。
「ぐっ……ここは一時引く!?」
堕天使はこの場から飛び去っていく。
追いかける事もできたけど、イッセー兄の事を放っておく事もできない。イッセー兄がいなかったらすぐにでも追いかけて、あの堕天使の居場所を聞き出したんだけど。
「ふぅ」
「千秋、大丈夫か!」
「うん。イッセー兄は?」
「俺も大丈夫だ」
「よかった」
「……なんか情けないな、俺……」
「仕方ないよ。イッセー兄はついこの間まで普通の人間だった訳だし。私は鍛えてるから」
「そうだけど……」
やっぱり、分かっていても納得は出来ないよね。男の子が女の子に守ってもらうってのは。
「イッセー兄だって強くなれるよ。運動神経は良い方なんだから」
実際、運動神経は良い方だし、何より神器がある。
でも、あの神器はもしかしたら……。
「そうだな!クヨクヨしててもしょうがねえよな。よし、帰ろうぜ、千秋」
「う、うん」
とりあえず、今はイッセー兄を元気づけられれば良いか。
「後ろに乗れよ」
「え!?」
イッセー兄が自転車の後ろを指差す。
「……いいの?」
「助けてもらったんだし。これくらいやらせろ!」
あわわわぁ!ど、どうしよう!?重くないよね?私、重くないよねぇ!?
私はイッセー兄との二人乗りにパニクってしまう。
「え、えっとぉ……じゃあ、お、お願い……」
「おう!任せとけ!」
私はイッセー兄が乗る自転車の後ろに乗る。
うわぁ、イッセー兄の背中大きい……。
さっきは足手まといと言ってしまったが、その背中はとても大きかった。
「しっかり掴まってろよ?」
「う、うん……」
私はイッセー兄に手を廻してしっかりと掴まる。
「行くぜぇ!」
そのまま私達を乗せた自転車はオカ研に向かって走り出した。
後書き
はい、今回は千秋中心でした。
明日夏は八極拳で千秋は截拳道です。
元ネタは想像できるでしょうね。
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