魔法少女リリカルなのはViVid~英雄の意思を継ぎし子達
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七話~試験と合宿
前書き
リオ「ヴィヴィオとアインハルトさんの出会いから一週間」
コロナ「私達を待ち受けるのは……試験」
リオ「そして……合宿!!」
コロナ「第七話、試験と合宿、始まります」
side ヴィヴィオ
「二人とも、忘れ物はないな?」
「バッチリ!」
「パパの愛が足りないかな」
アインハルトさんとの試合から一週間。
四年生最初の試験がやってきました。
「全く……ママには困ったものだ」
「と言いつつもしてくれるあたりがパパの優しさだよね」
「僕もママにしてあげる―!」
「ありがとう。優とパパのおかげで今日も頑張れそう!それじゃあいってきまーす!」
「いってらっしゃーい!」
「二人とも、気を付けてな」
さてと、そろそろ行きますか。
[マスター、現実逃避はよろしくないかと]
[コクコク]
デバイスたちよ。せっかく人があえて触れなかったのにどうしてそう言う事言うかなぁ……。
………皆様、うちの両親はこの一連のやり取りをわざわざ外でしているんですよ。
せめて玄関でしてくれないかなぁ……。流石にご近所さんに見られるのは恥ずかしいから……。
※既にご近所の間ではいつもの事となってます。平日の昼間に家にいないヴィヴィオはこのことを知りません。
……そんな私の心境など知らずに歩くママ。
優にもしてもらって(何を?とか聞かなくてもわかりますよねぇ)ご満悦のご様子。
そんなママが何かを思い出したかのようにこちらを向いて話しかけてきた。
「そう言えば、ヴィヴィオ新しいお友達できたんだって?」
「友達、というか先輩、かな。まだあんまり話せてないし」
「今度ママにも紹介してね」
「はーい」
そんな会話をしながら分かれ道までママと歩いた。
…………………………………………………………………
学校に着くと、最近見る機会の増えた碧銀の髪が見えた。
「あ!アインハルトさーん」
「ごきげんよう、ヴィヴィオさん」
あの試合以来学院でも話をする機会が増えた。
格闘技者としてのアインハルトさんは私の遥か上にいるけれど、剣士としての私には一目置いてくださっているそうで色々と話をすることもある。
「ヴィヴィオさん」
「はい、何ですか?」
「ここは中等部なのですが……」
「あ!そうでした!」
話に夢中になって初等科を通り過ぎてしまっていたようだ。
「それでは、私はここで。遅刻をしないように気をつけてくださいね」
「はい!」
何気ない会話。それだけで一喜一憂している私。
それは彼女と仲良くなりたいからなのだろう。
「さてと!今日も頑張るぞー!!」
自分に気合いを入れてから私は教室に向かった。
side コロナ
今日からの試験のために教室でリオと勉強していると、ヴィヴィオがこちらに小走りでやってくる。
「おはよう。二人とも試験対策は?」
「バッチリだよ」
「ちょっと不安……」
問題なしの私と少々危険なリオ。まあ危険と言っても平均+10点位は取れそうなのだが。
「そういうヴィヴィオはどうなの?」
「私はそこそこかな。最近あんまり勉強してなかったからね…」
いつもは学年20番代には名前の載っているヴィヴィオも今回は不安のようだ。
「でも試験が終われば試験休みだし!」
「頑張って乗り切ろうね、リオ!」
二人は不安の残る者同士励まし合っている。
私は座学は問題なしだから頑張ってとしか言えないが。
…………………………………………………………………
「終わったー!!」
「休みだー!!」
試験期間も終わり、リオとヴィヴィオは元気を取り戻した。
最終日の今日はフィジカルテストで、帰りのHRで座学の結果と共に成績が返ってくる。
「じゃあ早くうちに行こう!」
ヴィヴィオの家で成績の見せ合いをしてから家に行って荷物を取ってくる、という手筈になっている。
二人はどうだったのかな?気になるから早くヴィヴィオの家に向かおう!!
side フェイト
現在私達一家はなのはの家に向かう途中の車内でエリオとキャロに連絡を取っている。
「エリオ、キャロ。二人とも引継ぎは終わった?」
「はい。ついさっき終わりました」
「予定通り週末からお休みです」
ちなみに運転は私がしている。
ランスは……かなりの走り屋なのでアリシアの安全を考慮してだ。
本人曰く、“スピードを出さずして何のための車か!”
だそうだ。スピード違反を取り締まる側の管理局員がそれでいいのか、と常日頃から言っているのだが直す気配はない。
それはさておき。
「それじゃあ恒例のオフトレ先でね」
「はい!」
「それよりお前ら」
話も終わって通信を切ろうとしたら、ランスが話に入ってきた。
「なんですか?」
「どこまで進んでるか教え「じゃあね、エリオ、キャロ」…おい、ま」
話を変な方向に持っていこうとしていたので無理矢理通信を切る。
「後で少し話そうか」
「イエス、マム」
全く、懲りないんだから。
side ノーヴェ
「オフトレ、ですか?」
「ああ。一緒にどうだ?」
アインハルトをオフトレに誘うために連絡を取っているのだが、あまり乗り気ではないようだ。
だがまあ、アインハルトに来てもらうための方法はわかっている。
「来ればオーバーSクラスのトレーニングも見れるぜ?ヴィヴィオ達もいるし、練習相手には事欠かねえ。どうだ?」
「ですが……」
「『赤い弓兵』の実力、知りたくはねーか?」
アインハルトが思いのほか渋ったので、最終手段として士郎さんの名前を出させてもらった。
案の定アインハルトは食いついた。
「……わかりました。同行させてください」
「おう。詳しいことはメールしとくからな!」
さて、あたしも準備進めるか!
side ヴィヴィオ
「さて、三人とも、試験はどうだったのかな?」
現在、自宅でママ、パパ、フェイトさんの前で試験結果を発表しようとする私、リオ、コロナ。
「「「三人そろって、優等生です!」」」
結果はと言うと、
私
座学
100・98・97・100・100
実技
235人中8位Sランク
リオ
座学
90・85・88・98・91
実技235人中3位Sランク
コロナ
座学
満点
実技
235人中40位Aランク
と言う結果だ。
「皆凄い!よく頑張ったね」
フェイトさんが褒めてくれる。パパとママも頷いてフェイトさんに同意する。そんな中、聞こえてくる元気な声。
「お馬さん走れ―!!」
「お兄さんごめんなさい……」
後ろの方でランスさんを馬にしている優とアリシア。
優がお兄さんと言っているのはおじさん呼びはどうしても嫌だったらしいランスさんがそう呼ばせている。なぜそんなことをさせられているのかはうちに来た時のフェイトさんのイイ笑顔で大体分かった。
「それじゃあリオちゃんとコロナちゃんはご両親に挨拶もしなきゃいけないから車出すね。アリシア、あなた、行くよ」
「はーい!!」
「イエス、サー……」
「あ、じゃあ私も準備して一緒に行く!!」
そう言った私に対してママが言う。
「ヴィヴィオにはお客様が来るから家で待機ね」
「お客様?」
誰だろう?
そう思っていると、丁度玄関のベルが鳴った。
[到着されたようです]
レイジングハートがそう言い、パパが玄関へと向かう。
そしてリビングへ来たのは……。
「よっ」
「こんにちは」
ノーヴェとアインハルトさんだった。
「アインハルトさん!」
「異世界での訓練合宿とのことでノーヴェさんからお誘いをいただきました。同行させてもらってもよろしいでしょうか?」
「とーぜんです!!大歓迎ですよ!!」
「ヴィヴィオ。そんなにはしゃいでないで客間に通してあげたらどうだ?」
テンションが上がってしまった私はそんなことにも気づいていなかったため、苦笑いのパパに言われて恥ずかしくなった。
「ささ、どうぞ!!」
「ありがとうございます」
リビングで待っていたリオとコロナもアインハルトさんと挨拶を交わす。
「こんにちは」
「「こんにちはー!」」
挨拶を終えたアインハルトさんはある一点に目が釘付けになっていた。
「あの……、あの方は?」
「あそこで馬になってるのは私の旦那なの。ああ、自己紹介がまだだったね。私はフェイト・T・ハラオウン。ヴィヴィオの叔母です」
「それはどうもご丁寧に。アインハルト・ストラトスです」
フェイトさんとの自己紹介を終えたアインハルトさんは今度はママの方へ。
「初めまして、アインハルトちゃん。ヴィヴィオの母です。娘がお世話になってます」
「いえ、……こちらこそ」
「格闘技、強いんだってね。すごいねぇ」
「は、はい……」
「こら、なのは」
アインハルトさんにぐいぐい詰め寄っていくママはパパによって引き剥がされた。
「大人が子供を困らせてどうする。君の悪い癖だぞ」
「あはは……ごめんね」
「いえ…」
「すまなかったな、アインハルト」
「そんなことはありません。大丈夫です」
その一連の流れを見ていたママはパパに聞く。
「なんでパパとアインハルトちゃんは顔見知りみたいな話方してるの?」
「それは顔見知りだからでしょ?」
質問に私が答えるとママは私に詰め寄ってきた。
「どういうこと?聞いてないんだけど!!」
「言ってなかったか?」
「聞いてません!!」
あ、この流れはあれだ。ダメなパターンだ。
「さてと。皆行くから準備して」
「「「「はーい!!」」」」
事情を知る私、コロナ、優、アリシアちゃんの四人はそのままフェイトさんに着いていく。
「えっ?どういうこと?」
「あの……放っておいていいのですか?」
事情を知らないリオとアインハルトさんはパパとママの言い争いを見ておろおろしている。
「いいんですよ。それより、そこに居るとピンクな空気に当てられますよ」
「「はい?」」
事情の呑み込めない二人が再びママたちの方を見ると。
「そろそろいいだろう?」
「やだ。あと三分」
「はぁ……。わかったよ。三分だけな」
いつの間にかソファに移動していちゃつく二人。
恐らくリオとアインハルトさんは何が起きているのかさっぱりわかっていないだろう。
「ああなったら長いんで早く行きましょう」
「幸いうちの車は8人乗りだから子供たちはみんな乗れるよ」
私とフェイトさんに急かされて事情を呑み込めぬままに着いてくるリオとアインハルトさんであった。
side アインハルト
最終的にフェイトさんの車に子どもたち全員、ヴィヴィオさんの家の車に大人たちが乗る、ということになった。
「アインハルトさん」
隣に座るヴィヴィオさんが話しかけてくる。弟さんとフェイトさんの娘さんは寝ているので起こさないように小声でだが。
「4日間、よろしくお願いしますね」
「こちらこそ。お手合わせの機会などがあれば是非」
「はい!」
この合宿で、私は何を得るのだろうか。
強くなるために。私はただそれだけを考えていた。
後書き
更新遅れ、すみませんでしたー!!
図書館エクゾの作成となのセントに夢中で全く執筆をしなかった作者を許してください。
え、ダメ?OSHIOKIですか?
SLBはやめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
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