魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵
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後日談
⑲~三人組誕生
前書き
リオ「つ、い、に!!私の出番だー!!」
コロナ「ソーデスネ」
ヴィヴィオ「ヨカッタネー」
リオ「二人が冷たい!?私たちの出会いの回なのに!!」
コロナ「いつから私がコロナだと思っていた?私は……」
ヴィヴィオ「と、コロナがネタに走りそうなので本編行きましょー!!」
リオ「で、結局冷たかった理由は?」
ヴィヴィオ「困ってるリオ可愛かった。反省はしている」
コロナ「だが後悔はしなぁい!!」
side コロナ
三年生の三学期。中間試験の勉強をヴィヴィオと図書室でしていた私は一人の少女と出会う。
その出会い方はというと……
「あ、危ない!!」
私とヴィヴィオの出会いのときとまったく同じ状況だった。
知らない人のために説明すると、本をとろうとする女の子→届かなくて背伸び→バランス崩す→ヴィヴィオ助けに行く→今ここ。という流れだった。
私の時と違うところをあげるならば……
「大丈夫?」
ヴィヴィオが華麗な動きで女の子をお姫様抱っこで受け止めたことくらいだ。
いや、知ってましたよ?ヴィヴィオが訓練で強くなってることは。
でも、なんか……羨ましい。私の時はあれだったわけだし。
「う、うん……ありがとう」
「どういたしまして……あれ?その本は!!」
「知ってるの?」
さっき受け止めたこと以外は違いがない、と言ったけど、あれは嘘だ。
今回は共通の話題があったようだ。して、その話題の本とは……
『名探偵だよ!狸さん : 著えたやひまがY』
と言う題名の推理小説だ。
著者は私たちの知り合いの一人である。
「これ、面白いよね!!狸さんシリーズ!!」
「そ、そうだね……」
詰め寄る女の子に苦笑いのヴィヴィオだった。
…………………………………………………………………
「お恥ずかしいところをお見せしました……」
時は移り、女の子と私とヴィヴィオで対談中。
あの後冷静さを取り戻した女の子……リオ・ウェズリーさんは謝ってきた。
「全然!コロナの本好きに比べれば……」
「ヴィヴィオだって優君のことになると……」
「「ぐぐぐ……」」
と、ヴィヴィオと睨み合っていると、
「ぷっ……あはははは!!」
リオさんは大笑いした。
「ふふっ…あははははは!!」
「くふふ、ははははは!!」
場所がどこかも忘れて私達は大笑い。
しばらくして周りの視線に気づくまで笑っていた。
side リオ
中庭に移動した私達は話を続ける。コロナが話してくれたのは二人の出会いについてだった。
「へぇ~。そんなことがあったんだ」
「そうそう。ヴィヴィオって転ぶ人と縁があるのかもね!」
「二人とも自虐ネタなのわかってる?」
…………………………………………………………………
その頃……
「くしゅん!!」
「どうした、なのは。風邪か?」
「何だろう、噂された気がする……」
「うわさー?」
ヴィヴィオの母親がくしゃみをしていたようだ。
…………………………………………………………………
「でさ、この後なんだけど、私とコロナ喫茶店で勉強する予定なんだけどリオも一緒にどうかな?」
「ほんと!?行く行く!!」
おしゃべりをしているうちに呼び捨てで呼び合うほどに二人と意気投合していた私はヴィヴィオからの誘いを受けた。
「それじゃ行こう!」
「「おー!」」
…………………………………………………………………
「あり?ヴィヴィオじゃん。お久し~」
喫茶店のテラスで勉強していると、水色の髪のシスターがこちらにやってきた。
「あ、セイン。またサボり?」
「シスターシャッハに怒られますよ~」
「いやいや、ちゃんと公務で出て来てるからね。と言うか二人はあたしのことどう思ってるわけ?」
セインさんと言うらしいシスターの問いに対して二人の答えはと言うと。
「「サボり魔」」
「否定出来ないのが悔しい……!」
orzの体勢でうなだれるセインさん。何だろう。二人はいつもこんな感じなのかな?
「……っと、そう言えばこっちの子は?」
復活したセインさんは私を見て二人に問いかける。
「友達ですが何か?」
「普通は見ればわかりますよね」
「何か当たりが強い!?」
「いやぁ、セインノリが良いからつい」
ヴィヴィオがごめんごめん、と言いながらセインさんをなだめる。
「あの~?」
完全に置いて行かれてた私だったが、そろそろ本題に戻ってもいいんじゃないか、と思う。
「あ!!リオごめんね!!着いてこれなかったよね……」
「いや……まぁ……うん」
ひとまずは自己紹介が必要だろう。と言うわけで私から自己紹介を始める。
「初めまして!リオ・ウェズリーです。ヴィヴィオとコロナとはさっき友達になりました!!」
「あたしセイン。これでも聖王教会の見習いシスターなんだ」
自己紹介も無事に終えた私達はと言うと……
「さあ、ガールズトークをしようではないか!!」
「それにしてもこのコロナ、ノリノリである」
「あ、ありのままに今起きたことを言うとコロナが色々とキャラ崩壊し始めた。言いたいことがちゃんと伝わってないと思うけどそれはあたしの語彙力の問題なんだ……」
こんな感じのよくわからないノリで騒ぎ始めた。
「え、えっと?」
「ほら、リオも!」
ヴィヴィオに催促されるが、何をすればいいのだろうか?
とりあえず何かしてみよう。
「い、いえ~い?」
「「「…………」」」
沈黙。
「何で黙るの?」
「………」
「それは、ね……」
それは?何ですかなヴィヴィオさん?
「ノーコメントで」
「何でやん!?」
はっ!思わず鋭いツッコミをしてしまった。
「ふふふ……あはははは!!」
「くふふ、お、おなかいたい……」
そんな私とヴィヴィオのやり取りを見て馬鹿笑いをし始める残り二人。
と言うか今のそんなにおもしろかった?
「リオ……さっきね……か、顔が……」
あまりに二人が笑い続けているので何がおかしいのかと思っていたら、ヴィヴィオがものすごくプルプル震えながらそう言って端末を差し出してきた。
その中身を見て、二人が馬鹿笑いした理由を悟った。
その写真に写る私の顔は、なんというか、そう。
おっさんみたいだったのだ。
「oh、マジかいな………」
思わずそんな声が漏れた。
それから三人が復活するのに10分ほどの時間がかかった。
side コロナ
あの後仕事に戻ったセインと別れ、帰路についた私達。
連絡先の交換も終え、別れ道に差し掛かる。
「それじゃ私あっちだから」
ここではヴィヴィオだけが別れる。
「またね、リオ!コロナ!」
「また明日ね」
「ま、またねヴィヴィオ!」
リオは若干緊張気味だったがちゃんと返事を返していた。
ヴィヴィオの姿が見えなくなると、リオがこちらを向く。
「ヴィヴィオってさ、凄いよね。社交的で、初めて会った感じが全然なかったよ」
リオのその言葉は羨望が混ざっていた。
確かに私もヴィヴィオと出会って、八神司令や士郎さん、なのはさん、フェイトさん、ランスさんと色々な人に出会って私も変わった。
切欠を作ってくれたヴィヴィオは大切な友達だ。
「ヴィヴィオはヒーローを目指しているからね」
「そうなんだ。やっぱり凄いな…」
ヴィヴィオの夢……士郎さんのように強く、なのはさんのように優しい人になることだと言うことは知ってはいたものの、それでも凄いと思う。
「ヴィヴィオのおかげでコロナとも友達になれたしね」
「うんうん。最高の友達だよ」
私の魔法の目指すべきところを指摘してくれたのもヴィヴィオだったし、本当に大切な親友だと胸を張って言える。
「だけど、コロナも凄いよ」
「え?」
「だって、私が馴染みやすいようにあんな風に接してくれたんでしょ?」
「まぁ……うん」
確かにリオのために多少はっちゃけたと言う自覚はある。
しかし、何故見抜かれたのだろうか……?
「リオはどうしてあれが気遣いだって気づいたの?」
「常に成績上位者のコロナが何時もあんなことしてるとは思えないからね……」
そういうことか。掲示で私の名前を見たことがあったから気づけたのだろう。
そう言われたら途端に恥ずかしくなってきた。
「ね、ねぇリオ。仲良くなったわけだしアレは忘れてくれると嬉しいかなぁ……って」
「えー。どうしよっかなー?」
「おねがい!」
「まあ、忘れたくても忘れられそうにないけどね」
「リオ~!?」
これから始まるリオとヴィヴィオと三人でいる日常。
これはその始まりの一日の物語………
後書き
更新です。遅れに遅れてしまい申し訳ありません。
ようやく終わり、というかViVidが見えてきた……。
一応遅くとも来週には完結……の予定です。
それでは。
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