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もう一人のアルフィミィちゃん

作者:メア
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ラウル



ルリ



 現在、私は命令を受けてクルーゼ隊の貴艦に搭乗している。

「オロール機、大破。緊急起動。消火班、Bデッキへ」

「オロールが大破だと、こんな戦闘で!」

「どうやら、いささか五月蝿いハエが一匹、飛んでいるようだぞ」

「はっ?」

「ミゲル・アイマンよりのレーザービーコンを受信。エマージェンシーです」

「ミゲルが機体を失う程に動いているとなると、最後の一機、そのままにはしておけん。エグゼクスバインで出るが、よろしいか?」

クルーゼ隊長が私に許可を聞いてくるが、私の返答は一つだ。

「それは駄目です。許可出来るのはエクスバインまでですね」

「そうか。エグゼクスバインは駄目なのか」

「あそこには重要人物がいますから。コロニーの破壊は許可できません。武装も近接武装であるロシュセイバーとチャクラム・シューター、ファング・スラッシャーのみ使用を許可します」

「仕方あるまいか。まあ、御蔭で情報は正確だったのだから、問題無いだろう。ましてや、エクスバインでも性能差は歴然か。了解した」

そして、クルーゼ隊長は出撃していきます。

「ラウ・ル・クルーゼ、エクスバイン、出る!」

相手はモビルアーマー…………過剰戦力ですね。





ラウ・ル・クルーゼ



 エクスバインで出た私は直ぐにムウ・ラ・フラガを発見して戦闘を開始した。流石、エクスバインといった所で、シグーとは比べ物にならない機体性能だ。御蔭で、ガンバレルを銃を使わずに破壊出来る。しかし、やはりというか、こちらの動きが読まれている。いや、この私が使いきれていないのだろうな。そして、そのせいか、私はムウを倒す事ができずにコロニーの中へと入ってしまった。

「ちっ、倒す事もできなかったか」

しかも、戦艦すら乱入して来るのだから、ままならん。

「だが、このエクスバインなら戦艦を落とせるはずだ。だが、先ずはあの機体だな」

重力で作られたビームソードであるロシュセイバーを使い、接近する。情報ではPS装甲は物理攻撃が効かないようだが、これはビーム兵器だから問題ないだろう。

「だが、やはり邪魔だな…………」

ムウもそうだが、戦艦からミサイルが放たれて来るのだ。

「本来なら放置するのだが、宮仕えの辛いところだな」

チャクラムを放ち、ミサイルを切断していく。そして、放たれようとする赤い閃光をどうするかだ。避けられるが、アレは不味い。コロニーに穴があくな。

「お兄様、それはやりすぎですの」

その声がオープンチャンネルで流れて来ると、同時に放たれた赤い本流を黒い機体が受け止めて、巨大なビームソードで斬り裂いたていた。

「あの武装はロシュセイバーと同じか…………まさか、アレはそういう事か? 一度帰投するか。A.S.R.S.(アスレス)、起動」

機体を完全に消して、来た道を戻る。どちらにしろ、あの小娘に聞く必要が有るか。





 
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