銀河鉄道物語 リリカルな異世界[地球]
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2部
新たな世界
時を超えた真実
銀河鉄道。
それは人々に夢と希望を与えるもの。
ほぼ全宇宙に広がる鉄道網を完璧に把握出来ているのはこの世界でただ一人。
レイラ・ディスティニー・シュラ。
彼女だけ。
そして現在の銀河鉄道は2つに分かれてしまった。
本部を中心とする旧世代の銀河鉄道。
元4支部を中心とする新世代の銀河鉄道。
この2つには大きな差がある。
使用している技術はもちろんだが、運行範囲も違う。
旧銀河鉄道は全宇宙の2割。
新銀河鉄道は全宇宙の6割。
時空管理局や銀河管理局が残りの2割を担当している。
この世界に新たな風を吹きを起こす存在が今旅に出る。
銀河鉄道物語 リリカルな異世界[地球]
2部 一章、新たな世界
『本日も新銀河鉄道をご利用くださいまして誠にありがとうございます。次はレビュース分岐点です。旧銀河鉄道線ご利用のお客様はお乗り換えです。引き続き運命行きの各駅列車をご利用のお客様は御乗車になってお待ちください。』
ついに僕はここまで来たんだ。
僕の新たな職場である新銀河鉄道レビュース分岐点管理センター。
僕は夏村咲。
よく口癖のせいか間違われるが女である。
僕は夏村家に引き取られてから一年がたった。
初めて未来兄さんに会った時は僕の故郷の惑星消滅が起きる時に発生したホワイトホールでこっちの世界に来たばかりのときだった。
身寄りのなかった僕を未来兄さんは引き取ってくれた。
最初は色々なことに戸惑っていたけど今では管理局の仕事にも慣れた。
それが認められたのか管理センターの副局長を勤めることになったのだ。
暇があればカルヤ兄さんも来てくれるらしい。
それにしても未来兄さんはよくここに分岐点を造ったよね。
ここはおよそ100年も前に時空管理局と銀河鉄道管理局が戦った場所。
当時は大事にしたくなかった銀河鉄道管理局が最低限の戦力しか使わなかった故に敗北した。
しかし今の銀河鉄道は旧新関係なく時空管理局に勝利するだけの戦力が揃っているだろう。
銀河鉄道には時空管理局のアルカンシェルよりも優れた武装はたくさんある。
それに宇宙船技術も向上し、SDF(空間鉄道警備隊)やSPG(空間装甲擲弾兵)のような武装列車でなくても良くなって来つつある。
それでも武装列車を使うのは昔の名残らしい。
しかし私の記憶と違う点がいくつかある。
一つは今の技術。
私のいた世界よりも遥かに遅れている。
もう一つは管理組織について。
私が知る限りでは私のいた世界は銀河鉄道管理局しかなかった。
中央星にもうひとつあるのは噂で聞いたぐらい。
時空管理局なんてなかった。
そうなると僕は過去に来てしまったのかあるいはパラレルワールドと呼ばれる世界に来たのか二択に絞られる。
信じがたいけどね。
「ちょっと咲。着いたわよ。」
「ごめんごめん。って絵里。なんでいるんだよ。」
彼女は中林絵里。
GT学園でずっと同じクラスだった友達。
でもSDF希望ではなかったはず。
「どうしてここにいるのか分からない。って顔してるわよ。」
「ごめん。絵里の言った通りのこと考えていたから。」
「そうなんだ。」
よく見ると絵里は車掌服を着てA855と書かれた腕章を付けていた。
「見ての通りこの列車の車掌になったの。どう?似合ってる?」
学生時代にも同じ感じの着てたから見慣れちゃった。
でもここは期待に応えて。
「似合ってるよ。一人前の車掌って感じ。」
「そうでしょ。」
「ところでこの列車は運命に行くのでしょ。くれぐれも気を付けて。」
時空管理局の領域に進入するこの列車は安全とは言い難い。
銀河鉄道の全列車はシールドがあるため少しの攻撃は耐えることができる。
だが本隊の攻撃をくらえば人溜まりもない。
「大丈夫よ。私もここで交代だから。」
絵里の近くには大きな鞄が置いてあった。
「そう。それでは降りますか。」
私は絵里と一緒に列車を降りた。
雰囲気としてはデレクトゥス分岐点に似ている。
それにしても厄介な職場だ。
旧銀河鉄道に唯一乗り換えることが出来る場所。
つまり危険度はかなり高い。
たまに999(スリーナイン)が地球に向かうためにここを使用する。
それ以外はお互いの領域には踏み込んだりはしない。
何故ならば互いの主張を崩さなければいいのだが、主張を崩した場合はどうするかは区域担当が対処することになっており殺されても文句は言えない。
「そう言えばここの技術者の中にあれがいるらしいよ。」
「あれってまさか!」
「そう。彼が。」
後書き
どーも。
今回は銀河鉄道999外伝 宇宙行進曲メーテルから登場人物を出してみました。
謎と思った方もいると思います。
その理由は次回。
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