仮面ライダーオーズ 心が熱くなるもの
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第一章
仮面ライダーオーズ 心が熱くなるもの
仮面ライダーフォーゼとの共闘を終えた火野映司はまたクスクシエに戻っていた。そしてその独特な、何処かチェーン店のハンバーグ店を思わせる内装の店の中でだ。
今日はロシアのコサックの服を着て客への接待をしていた。そうしてだ。
ロシアの民族衣装を着ている泉比奈と白石知世子にだ。こんなことを言っていた。
「俺もここに戻って来て。アンクも復活しているってわかったけれど」
「それでもよね。アンクがどうして復活したのか」
「そのことはわからないのよね」
丁度客もいなくて暇なのでだ。三人はアンクの話をしていた。
そしてその中でだ。火野は難しい顔で言った。
「ただ。アンクが未来でも生きているのなら」
「ええ、それならよね」
「グリードもいることは確実だし」
「しかも戦いも続いているのよね」
「その時にも俺は戦っているのかな」
ふとだ。火野はこんなことも口にした。
「やっぱり」
「どうもその時代も映司君生きているみたいだけれど」
比奈はこのことは何となくだが感じ取っていた。
「それじゃあ未来も戦っているのかしら」
「それが俺のやるべきことなのかな」
少し首を捻ってだ。火野は言った。
「アンクと一緒にグリード、それに財団と戦うことが」
「財団もどういった組織なのかしら」
知世子はこのことを疑問に感じていた。
「確か左さんやフィリップさんとも縁があったみたいだし」
「そう、あの人達とも財団は戦ってたんだよね」
火野は今は財団を軸にして考えていた。彼が戦ってきただ。
そのうえでだ。彼は言うのだった。
「そういうことを考えると」
「仮面ライダー全体に関係がある」
「それが財団なのね」
「財団について誰か知ってるかな」
火野はこんなことも考えた。そうしてだ。
少し考えてからだ。こう比奈と知世子に答えたのだった。
「鴻上会長なら知ってるかな」
「あの人なら。そうね」
彼の名前を聞いてだ。比奈は少し考える顔になりだ。
そのうえでだ。こう火野に答えたのだった。
「知っていてもね」
「不思議じゃないよね」
「ええ、そう思うわ」
「じゃあ一度あの人のところに行ってみようかな」
そのだ。鴻上のところにだというのだ。
「そうしてお話を聞いてみようかな」
「いいと思うわ」
火野のその考えにだ。比奈もだ。
迷いはあるがそれでもだ。こう答えたのだった。
「それじゃあ今日はもうすぐしたら休憩時間だし」
「そうだね。休憩時間の間にね」
「鴻上ファウンデーションに行って」
そしてそこでだというのだ。
「鴻上さんにお話を聞きましょう」
「じゃあ」
こうしてとりあえず話は決まった。しかしだった。
知世子がここでだ。首を捻りながらこんなことを言ったのだった。
「ただ。それにしてもね」
「それにしてもっていいますと?」
「何かあります?」
「ええ、何かね」
こうだ。首を捻りながら火野と比奈に話してきたのだ。その話はというと。
「あの会長さんだけれどどんな人なのかしら」
「どんな人って。ですから」
「鴻上ファウンデーションの会長さんですけれど」
「だから。どうして会長さんになったのかしら」
怪訝な顔でだ。知世子はこのことを二人に話すのだった。
「そのことがどうしてもわからないのよ」
「そういえばそうですね」
火野もだ。知世子に言われてそのことに気付いた。そしてだ。
あらためてだ。こう言うのだった。
「あの人も何か謎が多いっていうか」
「謎しかないわよね」
「どういった人なのかな」
「そのことも気になるわね」
火野だけでなく比奈も言う。しかしだ。
ページ上へ戻る