ハイスクールD×D ~聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝~
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第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第49話 レッツ・たま遊び!
前書き
遅くなってすみません!
意外と四国の研修忙しくてなかなか書けませんでした!
っていうか毎日のレポートが意外と時間喰う!
こっちに来て四国勤務の人たちと合流したんですけど、合流してから行動訓練と称して1日、2日目が少林寺拳法、3日目が登山ってどういうことでしょう!?
仕事と全く関係ない上にレポートが非常に書きにくい!
この体験を今後どう活かすかというレポートで、なんて書けばいいっていうんですか!?
まったく、四国の研修は結構めちゃくちゃです。
それはそうと皆さん、次でついに50話ですよ!
プロローグ入れたらこれが50話じゃないかって?
そんなことはどうでもいいですよ!
次が50話です!
いやよく続きましたね~
これも皆さんの応援のお陰です。
今までありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
……ところで50話もかけて未だに3巻の前半って、ちょっと進展が遅いですかね?
やって来ました球技大会! 空はカラッと晴れてまさに球技大会日和! ……いやまあ夕方から雨らしいんだけどね。お願いだから球技大会終わるまで保ってよぉ~。
今私達オカ研部員は校庭の一角に集まって思い思いの格好でだらけてる。で、部長は今日の部活対抗戦の競技の発表を聞きに行ったんだけど、何もすぐ部活対抗戦があるってわけでもない。まずはクラス対抗戦、その後男女別の個人戦を経て、昼食後に部活対抗戦っていうプログラムになってる。私達の出番はまだもうちょっと先だけど、クラス競技が始まったら私達も行かなくちゃね。ちなみに私のクラスは野球らしい。
で、例のごとく拡げたレジャーシートの上に座っているイッセーの膝の上には白音が座ってたり。この娘もブレないわね。で、ここまではいつも通りだけどそれにさらに黒姉がイッセーの背中にもたれかかってて、龍巳が余ったイッセーの膝に頭乗っけて寝っ転がってた。何というかだんだんこの娘達とイッセーの接触度が上がってきたわね。いいことなんだけど、前を通って行く男子たちの目がすごい。
ちなみに昨日の夜だけど、龍巳はイッセーとお風呂に入ってたわ。もちろん皆妨害しようとしたんだけど、龍巳が本気で結界張って強行してたわ。さすがにあんな強力な結界張られると誰も邪魔できなかったみたいね。まあそれでもお情けか、黒姉と白音の仙術で中の様子は分かるようにしてたみたい。なんて言うか家族思いの龍巳らしいわね。で、結局そういうことはしてなかったって。ただ顔を赤くしたイッセーとほくほく顔の龍巳がお風呂から出てきたときは皆悔しそうにしてたけど。でもまあ結局ちゃんと水着は着てたらしいし、イッセー争奪戦はまだまだこれからっぽいよね。
さて、それで今現在のアーシアとレイナーレなんだけど、この2人はもうイッセーにくっつけそうな場所がないので悔しそうにしてるわ。と言うよりもアーシアは泣きそうになってる。そして祐斗は……今日も空を眺めてボーッとしてるわ。でもこういう祐斗もあと少し……よね? 確か今日の夜には……。
……まあ今は忘れて球技大会を楽しみましょう。と、思っていたら部長が帰ってきた。競技はなんだったのかな? なんか不敵な笑顔を浮かべてるけど。
「皆、勝ったわよ、この勝負」
「で、競技はなんだったんですか?」
「ドッジボールよ!」
あ、そういえばそうだったわね。……この歳でドッジボールかぁ……。
「部長ぉぉぉぉ! がんばれぇぇぇぇ!」
クラス対抗戦終了後、今度は男女別個人戦で部長と会長がテニスで戦っていた。クラス対抗戦? 野球なら危なげなく勝ったわよ。私と龍巳、イッセーとレイナーレはしっかり練習してたからね。アーシアは……まああの娘の運動神経じゃ、ねぇ……。それにしても女の子の私を四番にするのはどうかと思うんだけど、そこの所どうなんだろう?
「会長ぉぉぉ! 勝ってくださぁぁぁい!」
匙くんがフェンスの上によじ登って旗を振りつつ応援してた。随分と気合入ってるわね。この頃から彼は会長のことが好きだったのかな?
それにしても2人とも随分と気合入ってるわね。っていうかさっきから曲がったり消えたり燃え上がったりと魔球が連発してるんだけど、これっていいのかな? 明らかに魔力使ってるわよね? っていうかなんで周りも魔球で納得しちゃってるんだろ?
「やるわねソーナ、さすが私のライバルよ」
「ふふ、リアス。負けた方が小西屋のうどん全トッピングのせを奢る約束、忘れていないでしょうね?」
賭けの対象がなんて庶民的な。いやまあ好感は持てるんだけど、なんて言うか……それだけ聞くと残念美人という感が否めない。
で、そんなめちゃくちゃなラリーを続けた結果2人のラケットは折れ、引き分けにより同時優勝。賭けは部活対抗戦に持ち越しとなった。トーナメント形式のドッジボールで上位に残った方が勝ちなんだって。私達がいるせいか、部長は自信満々なんだけど……そう簡単にいくかしらね?
さて、昼食も済み、ついにやって来ました部活対抗戦! オカ研はトーナメント表の左サイド、生徒会はトーナメント表の右サイドだから当たるとしたら決勝戦ね。でも……お互いそこまで勝ち残れるかしらね?
まあそれはそれとして……私の前ではまたしてもカオスな状況が。
「ブ、ブルマ……」
イッセーの前でアーシアとレイナーレがブルマを履いていた。
「はぅぅぅ、恥ずかしいです……」
「じ、ジロジロ見てんじゃないわよ!」
アーシアとレイナーレが顔を真っ赤にして、体操服の裾を下に引っ張って何とか隠そうとするんだけど、そうするとおしり側が強調されてなんかもうとんでもなくすごいことになっちゃってる。イッセー以外にも遠巻きにしてる男子たちまでガン見してるよ。
「き、桐生が言ってたのよ! ドッジボールの正装はブルマだって! 好きでこんなの履いてるわけ無いでしょ!?」
「そ、それにその……この格好になればイッセーさんが喜んでくれるって……」
「またあいつかぁぁぁぁあああああ!!!」
イッセーが顔を真っ赤にしつつ天に向かって絶叫した。まあそうなるわよね。藍華っていつもとんでもないこと2人に吹き込んでるし。
「あ、あの、ダメですか?」
そこでアーシアが恥ずかしそうにしつつ上目遣いでイッセーに訊いてきた。うわ、今の私でもクラっとくるほど可愛かった。
「そ、そんなことないぞ! うん、めちゃくちゃ似合ってて可愛いから安心しろ! レイナーレも似合ってるぞ!」
「はい! ありがとうございます!」
「……ふんっ」
誉められたアーシアは溢れんばかりの笑顔で喜んだ。一方レイナーレはそっぽを向いちゃったけど嬉しいのがばればれね。唇がこれ以上ないほどにやけてるし。と、そこで気付いたけど部長が悔しそうにしてるわ。
「やられたわ。そんな手を使ってくるなんて」
「まだまだ部長も甘いにゃ」
部長の横では黒姉がそんなことをニヤニヤしながら言った。
「な、何よ黒歌。2人に遅れを取ったのはあなたも同じでしょう?」
「だからそこがまだまだ甘いって言ってるにゃ」
そう言うやいなや黒姉、そしてその隣にいた龍巳と白音が……一斉にジャージのズボンを脱ぎだした!?
「ちょっ!? お前ら一体何やって、ってえぇっ!?」
いきなりの奇行に止めようとしたイッセーも途中で驚きの声を上げる。なぜなら……
「どうかにゃ?」
「イッセー、似合ってる?」
「私、おしりには自信あります」
なぜなら3人ともジャージの下にはブルマを履いていたから! ……全くこの娘達まで何やってるんだか。
「ま、負けた……」
そんな中部長はというと地に膝をついてうなだれちゃった。でもすぐさま顔を上げると……そこには決意したかのような表情が。
「こうなったら私も履くわ! 保健室に行けば一着くらいは……!」
え、部長まで履くの!? と思ったその時
『まもなく部活対抗戦、第3試合を開始します。出場する選手の皆様はコートにお集まりください』
「そんな!?」
あ、私達の呼び出しのアナウンスが流れたわね。私はアナウンスを聞きつつそれでも急いで保健室に向かおうとする部長の首根っこを掴んだ。
「は、離して火織! 私も、私もブルマを!」
「はいはい、もう着替えてる時間ないですからまた今度の機会にしましょうね」
イッセーたちももうコートの方に向かっちゃってるんだから。部長が最後なんですよ?
私はなおもブルマを履きに保健室に向かおうとする部長を引きずってコートに向かう。周りがなんかすごいものを見るような目で見てくるわ。まあ仕方ないけどね。なにせ私が涙目で暴れてる部長を引きずってるわけだし。
そして部長をコートに放り込み、私も続いてコートに入る。
「皆! 俺昨日これ徹夜して作ったんだ! これつけて絶対勝とうぜ!」
そう言ってイッセーが私達にオカ研と刺繍の入った鉢巻を配っていた。昨日遅くまで電気がついてると思ったらこんな物作ってたんだ。それを受け取った部長はさっきまでの動揺はどこかへ吹っ飛び、今度は感動したようにその鉢巻を受け取っていた。
「こんなものを用意してくれたなんて、ありがとうイッセー。皆! 絶対に勝ちましょう!」
「「「「おぉっ!!」」」」
部長の掛け声に普段大人しいアーシアまでも拳を振り上げて声を上げた。祐斗だけはやっぱりボォっとしてるけど他の皆はどうやら絶好調のようね。
私はそんな皆を見つつ、イッセーからもらった鉢巻を手に少しばかり皆から距離を取る。その瞬間周りからはザワザワとしたどよめきが、そして私の正面に立つオカ研部員たちが驚いたような、もしくは愕然としたような表情を浮かべたわ。そう、私はオカ研の部員のいるコートではなく対戦者側のコートに入ったのよ。そんな中イッセーが
「なんで、どうして……なんでなんだよ…………火織ぃっ!」
「……だって私オカ研部員である前に剣道部員、しかもエースだし?」
「……ですよねぇ~」
そう! 部活対抗戦第3試合、その組み合わせはオカルト研究部対剣道部! どっちに味方するかと言われればやっぱりこっちでしょ! その方が面白そうだし!
「そもそもイッセー、あんただって剣道部、しかも今年からレギュラーでしょ。いいの? そっちにいて」
「うっ……」
見れば剣道部の面々、特に男子たちがイッセーにものすごい殺気を向けていた。さながら裏切り者を見るような目ね。
「ぶ、部長、俺あっちに行っても……」
「だ、ダメよ! 確かにあなたは剣道部に入ってるでしょうけれど、オカ研部員でもあるのよ!?」
そう言って部長はまるでイッセーは自分のものであると主張するかのように抱きしめた。その瞬間、周りの男子から更にものすごい殺気が!
「ぶ、部長! 分かりましたから離してください!」
それに冷や汗をかいたイッセーが部長の腕から逃れようともがく。でも部長も必死なのかイッセーを離そうとしない。そんな部長に何やら困惑したような朱乃さんが話しかける。
「……部長、大変ですわ」
「何よ朱乃!? もう既に大変よ! それとも何!? あなたも別の部活で出ようというの!?」
「私はもともとオカ研にしか所属していませんわ。そうではなくて……黒歌たちの姿が見えませんわ」
「え? ……まさか」
そこで皆が嫌な予感を抱えつつも周りを見回す。そしてその視線が一箇所で止まった。そこには……
「あはは、ごめんねぇ。いやほら私もお料理研の副部長だしぃ?」
料理研の皆に囲まれつつ皆に手を振る黒姉と
「オカ研には渡さないわ!」
「この娘達は私達の最後の希望よ!」
漫研の娘達にギュッと抱きしめられている龍巳、白音がいた。
「そ、そんな……」
イッセーのおかげで持ち直していた部長がまたしても取り乱し始める。
「いやいやちょっと待てよ!? マジで皆別々の部活で参加すんのか!?」
「大丈夫よイッセー」
オカ研の中でも一番動揺したような表情のイッセーが声を上げる。そんなイッセーに声をかけつつ、イッセーに貰った鉢巻を額に巻く。そうすることで私の額にも皆と同様オカ研の文字が!
「離れていても、心は1つよ!」
「いや意味分かんねぇよ!?」
うんごめん。今のはノリで言ったから私にも意味分かんない。
「というわけで部長、私達はオカ研に不参加ということで」
「……そういう大事なことは先に言いなさいよぉ!」
あ、もうなんか部長、お姉さまの仮面がほとんど剥がれちゃってる。なんかこうして見ると可愛いな。と、そんな動揺しまくってる部長にさらに話しかける人が。
「どうやら賭けは私の勝ちになりそうね、リアス?」
「ソーナ!?」
会長が勝ち誇ったような表情でコートのそばにいた。
「試合の始める前からそのようにチームワークがバラバラでは、私達生徒会には勝てませんよ?」
「くっ……」
悔しそうにする部長に対して勝ち誇る会長。まあ確かに私たちはばらばらではあるんだけど……。とその時、真羅副会長が困惑した表情で会長に話しかけた。
「あの、会長……」
「どうしました椿姫?」
「……巡の姿が見当たりません」
「………………はい?」
まあそうでしょうね。だって彼女は……。とその時私の背後から巴柄がぴょっこり顔を出した。
「ごめんなさい会長、それに皆。私も剣道部だから………………てへっ」
「「「「「「「えぇっ!?」」」」」」」
その言葉を聞いて驚く生徒会の面々。っていうかもうこの部長と会長のやり取り、まるでコントよね。その証拠に周りでは2人のやり取りに対してクスクスと忍び笑いが漏れてるし。笑われてる部長と会長も顔が真っ赤だわ。
「ああもうっ! こうなればもうヤケよ! 皆っ! 絶対に勝つわよ! 裏切り者なんかに負けないんだから!」
「えぇっ!? 部長! 相手は火織ですよ!? しかも黒歌姉たちだっていないんですよ!?」
「それが何よ!? 勝つったら勝つの! 絶対勝つの!」
あ、なんか部長、いろいろありすぎたせいかもうお姉さまの仮面完璧に剥がれちゃって単なる駄々をこねるお嬢様になっちゃった。周りも驚いたような顔で部長を見てるわ。
『時間です。試合を開始してください』
あ、試合開始か。はてさて、オカ研のみんなはどこまで食らいついて来れるかなぁ~?
と、思ってたんだけどなぁ~。
『それではこれより決勝戦、オカルト研究部対生徒会執行部を開始します』
うん、普通に負けちゃった。いくら私が強くても巴柄以外の剣道部員は普通の人間だもんね。一方相手は全員悪魔だし、さすがに一般部員を狙われたらひとたまりもなかった。それは黒姉のお料理研、龍巳と白音の漫研も同様で、結局順当にオカ研対生徒会が決勝になっちゃった。
で、途中原作通りボォっとしてた祐斗が狙われてイッセーがボールを受けようとするけど、ボールが股間に直撃、影で黒姉たちに治療されるというハプニングがあったけど、それで仇を取ろうと燃え上がった部長とレイナーレの活躍によりオカ研が見事優勝して球技大会は幕を閉じた。
「祐斗、あなたいつまでその調子でいるつもりなの?」
球技大会終了後、部室にて部長と祐斗が向かい合っていた。この前祐斗が例の聖剣の写真を見たことを部長も知ってるから今まで強く言えなかったんでしょうけど、今日はそのせいでイッセーが怪我をした。さすがにここまで来ると口を出さずにはいられなかったんだろうね。
外が雨のせいもあってか、一層暗い雰囲気が部室内に立ち込める。でもそんな中、祐斗がいつもどおりのニコッとした笑みを浮かべた。
「もういいですか? 球技大会が終わったので休ませてもらっていいですよね? あと少し疲れているので部活は休ませてください。……昼間はちょっと調子が悪かったみたいです。すみません」
「木場、お前最近マジで様子がおかしいぞ?」
「君には関係ないことだよ」
いつも通りのニコニコ顔、でもその口から出たのは突き放す否定の言葉だった。
「……俺だって心配すんだぞ?」
「心配? 君が僕のかい? 悪魔とはもっと利己的なものだと思うけど? まあ今回は主に従わなかった僕が悪かったさ」
う~ん、やっぱり今の祐斗には何を言っても無駄そうね。でも……
「ねぇ祐斗?」
「なんだい火織さん?」
「最近の祐斗がおかしかったのって……この前見た聖剣の写真が関係あるの?」
「っ!?」
その瞬間祐斗の顔がこれまで見たことのない表情、憎悪に彩られた。
「うんそうだよ。僕はね、あれで基本的なことを思い出したんだ」
「基本的なこと?」
「そう……」
そして祐斗は何かを思い出すかのように目を閉じる。
「僕は復讐のために生きている」
「復讐?」
「聖剣エクスカリバー。それを破壊するのが僕の生きる、そして戦う意味だよ」
そう言って祐斗は部室を後にした。
後書き
次回予告
「本気で死を覚悟したぞ……」
「私、少しは火織ちゃんに似てると思いません?」
「思わねぇよ!」
「私のことといい、アーシアのことといい、教会の連中ろくな事しないわね」
「もう任せられない。我に変わる」
次回、第50話 チュパチュプチュッポン
「居るのは私の、いえ私達のお客さんよ」
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