ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
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第71話 =実現する希望=
前書き
うっわぁ…タイトルクソ適当ww
さて…トンキー編ラストです!!満足できたらいいなと思っております!!
それでは…どうぞ!!!↓↓
どうして背が小さいんだろう…しかも成長期というやつが俺は遅いらしく18になっても身長は170に行かないくらい、いまのこのリクヤの体に至ってはそれよりか低い、キリトにはもしかしたら負けてるかも……じゃなくて俺の身長なんかどうでもいいって…驚くべきはとにかくいまの状況だ。
今までのか細い悲鳴とはまったく違う音が鳴り敵も味方も全員トンキーのほうへ視線を向け、固まる。ちなみに俺はその隙に俺のことチビって言ったヤツ斬り刻んだけど、その間にもトンキーの体にはヒビがふえ、次第に繋がって長くなっていく。誰もがトンキーの死亡を予感し、黒い血が流れてくると思ったその時、周りにほとばしるのは純白の光、と同時にクワァンと甲高い声も響きトンキーの体から感情に放たれた白光が、ウンディーネの剣士や射手、術士を包み込む。途端に彼らを覆っていた支援魔法や詠唱の途中だった魔法のエフェクトが煙となって蒸発した。
「…範囲解呪能力……!?」
「セィ!!……なんなんだ、そのフィールドディスペルって?」
サウスの前に立っていたウンディーネを殴り飛ばしてサウスに聞くと一部のボスモンスターの固有スキルで、はぐれ邪神が持つには強力すぎる能力…らしい。皆が凍り付いている中幾つもの亀裂を白い光で満たした身体が音もなく四散し光の塊の中からドリルのようなものが伸び上がっていく。見上げるほど高いそれは光の螺旋を放ちながらフワリと回転して解けた。その中から出てきたのは四対八枚の大きな翼だ。そして光から出てきたのは以前と変わらない象のような顔、そして水母成分が無くなった胴体。そのすっかり変わってしまった姿で10メートルほど飛ぶと前触れ無く翼が青白い光に包まれていく。
「…あれって…」
「リクヤ君、こっちッ!!」
「ぅおっ!?」
突然身体が引き込まれ入った先はイージスの盾の中、そして次の瞬間、トンキーから放たれたのは俺が今まで出した雷系術を遊びのように思わせるほどの雷の雨だった。
「…クッ……」
「大丈夫か……」
「一体どんだけ強いの…?この盾でも無効化しきれないって…」
彼女の言うとおり雷の9割は当たった瞬間、煙となって蒸発するが残りは徐々にサウスのHPを減らしていく。雷が振りやみ、スカウトの隊長らしき男も生き残ったものに指示をしているがそれもトンキーの光の輪によって虚しく灰色の煙と化す。
「うしっ!!」
「クソッ!!」
喜ぶ俺とは対照的に感情をむき出しにして叫ぶスカウトの男。とっさに手を挙げてスペルを呟くとトンキーに向けて何かしらの魔法がかかった矢を連射する。たちまち数本の矢から黒い煙幕がが作り出され「撤退!」の声とともにウンディーネと思われる影が退いていくのがわかった。飛行タイプになったトンキーならその姿が見えていると思うが追うことはせず、勝利の声を響かせてこちらへ向かってきた。そのままわっさわっさと飛んでくると、ほとんど変わらない象の顔にある6つの目でぎょろりとこちらを見下ろしてくる。どうやらリーファとキリトも無事らしくポーションを飲みながらこちらへと近づいてきた。
「リーファとキリトも無事だったか」
「まーね。一時はどうなるかと思ったけど………」
「…で、これからどうすんの?」
突然キリトはどこかで聞いたことのある台詞を呟く。それに返答したのは俺でもリーファでもサウスでもなく進化したトンキーだった。トンキーはそのまま長い鼻と肢を器用に使い俺たちを問答無用で地面から引っこ抜くとまた柔らかい背中へとダイブさせられ、フワンとバウンドする。
「……何はともあれ、生きててよかったね、トンキー」
「ほんとによかったです!生きてればいいことあります!!」
キリトの胸ポケットからヒョイと顔と手を出し嬉しそうに両手を叩きながらユイが言った。
「ほんと、このままここで死んじゃうかと思ったよー……目的忘れすぎ!」
「とか言って、サウスさんだって戦ってくれたじゃない」
「それはそうだけど……いきなり「リクヤ君が!」…って言ってリーファちゃんも飛び込んだよね~」
サウスはその時の状況をリーファの物まねをしながら再現していてリーファはあたふたと慌てていた。
「だ、だって、トンキーが危なかったし…あそこで見てるくらいならVRMMOしてる意味なんて」
「ほーぅ、それ…だけなの?」
「……ぅぅ…」
「ま、おねーさんはもう聞かないけど、女の子は自分に嘘ついちゃいけないよってだけは言っておくね」
などと何かしら女子は女子の方で盛り上がっていた。
「…何の話してるんだ?」
「……知らないよ、俺に聞くなよ」
と、雑談していた間にもトンキーは空高く、世界樹の根へと向かって飛んでいる。あのヨツンヘイムの大穴に入ったらどうしようかと懸念していたがなんとか俺たちの行きたいところを判ってくれているらしくぐんぐんと昇っていく。
「……すごいな…」
「わぁ……」
思わず俺とリーファが残酷な氷雪世界を見渡して声を出した。飛ぶことが出来ないここで上空からヨツンヘイムを見下ろしたのはこのオンラインゲームでもたった4人、しかも俺を除くそのうちの2人とはリアルでの知り合い、なんかそれがものすごくすごいことに思えた。
「……何あれ?」
リーファはそう呟くと何かの呪文の詠唱を行い、手のひらに氷の塊が出来てそれを覗き込んでいる。キリトもそれに気がついたのかイソイソとリーファに近づいて覗き込んでいた。
「何それ?」
「遠見氷晶の魔法よ。ほら、でっかい氷柱の先っぽに何か光ってるから………」
「何なに、俺も見せて」
「ならわたしもー」
全員がなんだなんだと興味を持ってしまい小さい氷にリーファを中心に残りの3人が寄ってくるなのでその中心のシルフは
「ウグッ……く、苦しいんだけど……」
と、小さな悲鳴を上げていたが…。しばらくすると氷の中に映像が映し出され次第にピントが合っていく。
「うばっ!?」
「ハァッ!?」
ピントが合った瞬間、リーファとサウスは乙女らしからぬ声を上げて目をいつもの4倍近くまで目を見開いていた。
「…どうしたの?」
「何が見えたんだ?」
それに対し、俺たち男子組みはこの二人の驚いている理由がわからなかった。キリトもだろうが俺が見えたのは金色の剣が逆さに刺さっていた…というものだけだ。だが、それに対しキチンと解説してくれる。
「せ……《聖剣エクスキャリバー》だよ…!前にALO公式サイトで写真だけ見たんだけど……」
「噂によると将軍の《魔剣グラム》、そしてリクヤ君の《聖剣キャリバーン》を唯一超えるたった1つの最強の剣……」
「さ、最強…?」
思わずそのフレーズにつばを飲み込むキリト。さらに氷の奥を見てみるとどうやらその聖剣に繋がる階段は巨大氷柱の内部のダンジョンと直結しているらしくあれを突破すればあの剣が手に入れれるらしい。
その瞬間、トンキーの鳴き声の甲高い音が響き渡り思わず周りを見渡すと2種類のものが…。1つは氷柱から突き出しているバルコニー、そしてもう1つは上の根っこの元にあるアルヴヘイムの脱出経路である階段。
「「「今からエクスキャリバー取りに行こう(ぜ)(ましょ)!!」」」
「え、ちょっと待って!?ストップ、ストップ!!」
片手剣使いの3人が声をそろえて立ち上がるのでそれを服を引っ張ってまでも抑える。見た目軽そうなあの剣はキャリバーンを今もっているせいか俺は興味が無いけど、止めなかったらためらいなしにこいつ等バルコニーに跳びそうだ。
「何で止めるんだよ!お前はほしくないのか!?」
「だってあれ軽そうだし……じゃなくて、サウスも言っただろ!!今の目的!!」
「「「………あ」」」
キリトに反発しながら再確認させると声をそろえて固まり全員で唸っていた。トンキーを助けるために一度目的を捨てたけど今度目的を捨てることは完璧に欲だけ、もし行ってしまうならばなんかトンキーに申し訳ない。だがここでキャリバーを一旦諦めさせるいい言葉を俺は思いついてしまった。
「…ま、また来ようぜ。今度は皆を…レコンとか仲間をいっぱい連れてきて……さ」
その声と同時にエクスキャリバーの横を通過し俺の身体すらもビクリとしてしまった。あまりにも綺麗過ぎてそれに伴った能力が肌で感じられたから…他にもあるかも知れない。だが、言葉が聞いたのか飛び降りるものはいなかった。
「レコン戦力になら無いじゃん……でも、それもありかもしれない…」
「……だな。多分このダンジョン、ヨツンヘイムでも最高難易度かもしれないしな」
「確かにこの4人じゃいくら伝説級持ってるのが2人だからってさすがに厳しいかも……」
「「「でも…」」」
「未練タラタラすぎでしょ!!!」
と、盛大に突っ込んでいるうちにバルコニーを通り過ぎさらに上昇を続ける。少し見下ろすと氷のダンジョンの入り口にはあの三面巨人によく似ている強烈そうな人型タイプがたくさんいる。どうやらあの巨人はエクスキャリバーを取らせないために、そしてトンキーたちはエクスキャリバーの元へプレイヤーを連れて行ってくれる役目を持っているのだろう。だから、巨人はトンキーを襲った…というわけかな。
しばらくすると啼きながら翼を広げて減速を始めたトンキーは長い鼻を伸ばして階段近くの木の根の先端をもやい綱のように巻き取って停止した。早速立ち上がりリーファの手をとり階段の一番下の段へと乗り移る。
「……また、来るからねトンキー。それまで元気でね。もう他の邪神にいじめられちゃ駄目だよ」
「またいっぱいお話しましょうね、トンキーさん」
その声にフルフルと喉声で答えると、翼を折りたたんでものすごい勢いで下降して小さくなっていく。これからトンキーはあの氷の世界でフワリと飛びながら生きていくのだろう、そしてエクスキャリバーを取りに来たプレイヤーの助けに…わがままを言っちゃえば俺たち以外の人たちは乗せたくないな、それを決めるのはトンキーだけど。
「…さて、お別れの悲しみもここまでにしてもうすぐアルンだよ」
「よし、最後のひとっ走り行くか!!……あのさ、3人とも。上に戻っても聖剣のこと秘密にしとこうぜ!!」
「4人の秘密ってわけか!…いいよ、おもしろそうじゃん!!」
「あぁ、もう!!キリト君のせいで大事なものが台無しになったよ……でも、あたしも乗っかっちゃおっと!」
「もちろんわたしもね!」
皆でニヤリと、そしてニコニコと笑いながら一気に階段を駆け上る。落ちるときにはたった数分だったのに駆け上がるのは相当な時間がやたらとかかる。光るキノコに照らされた階段を二段飛ばし、三段飛ばしで駆け上がると光の筋へ全員で飛び込む。
「うわっ!?」「なぁっ!?」
「キャッ!?」「ヒャッ!?」
全員が変な悲鳴を上げてスポンと飛び出した先は苔むしたテラス、そしてあまりの光の量に目を開けられなかったがしばらくソ手目を開けるとそこは…
「…綺麗だね」
「…だな、ここが…」
サウスとキリトがそれぞれ呟く。サウスの言うとおり古代遺跡めいた建築物が縦横にどこまでも繋がっている。黄色い炎の光や青い魔法の光、桃色の鉱石がその光を反射して光って瞬いている様子はまるでもう1つの宇宙そのものだ。そしてそこを歩くプレイヤーにはスイルベーンのように1種族だけではなく10種類の妖精がいて統一感がまったく無い。
だがそれすらも圧倒し存在感を放つものがそこにはあった。
「……あれって…」
「………世界樹…そうだよ、間違いない。ここが《アルン》だよ!アルヴヘイムの、世界の中心で最大の都市」
「やっぱり…。ようやくついたな…」
リーファの声に頷くとひょこっとユイがキリトのポケットから飛び出し輝くような笑みを浮かべて飛びまわる。
「私、こんなたくさんの人がいる場所初めてです!!」
「俺もだ……」
あの世界にも1万人というたくさんの人がいたがここにいるプレイヤーはそれを優に越すだろう。ここも茅場の作り出したかったもう1つの現実の姿かもしれない…別にデスゲームにしなくても出来たじゃないか…などと思ってしまった。
『本日1月22日、午前4時から午後3時まで定期メンテナンスを行うため、サーバーがクローズされます。プレイヤーの皆様は10分前までにログアウトをお願いします』
「……もう4時近いのか…そりゃ眠いわけだよ…」
「わたしもここまで起きてるのは久しぶりだよ…うーんッ!!」
時計を見ると3時半すらも普通に超えていて思わず伸びとあくびが無意識に出てしまう。
「今日はここまで、だね。一応宿屋でログアウトしよ」
「メンテってのは何時まで?」
「今日の午後三時まで…ってさっきアナウンスあったよ?」
「そっか…」
今から約半日はどうあがいてもユカの元へ、キリトはアスナの元へたどり着けない。本当なら寝る間も惜しんで今すぐ向かいたいところなのだが…。
「……そんな気を張り詰めてちゃ会う前にダウンしちゃうよ」
「…あ、悪い……そんなにあれだった?」
「うん。……さ、宿屋探しましょ」
「そうだな。…俺。素寒貧だからあんま豪華じゃないほうがいいな~なんて」
「……いいカッコしてサクヤたちに全財産渡したりするからよ。宿代くらい取っときなさいよね。…パパはああ言ってるけど近くに安い宿屋ってある?」
ユイも同じく世界樹へと視線を持っていったがリーファの声には笑顔で答えた。
「ええ、あっちに降りたところに激安のがあるみたいです!」
「げ、激安……」
「ま、それでいっか。行こうよ、リーファ」
そうリーファを呼びかけ俺たちは宿屋へ向かった。その寸前、キリトとリーファは枝の方に視線が向いていたが俺の視線はそこではなく幹の中に向いていた。絶対というくらいの証拠はない、でも…きっとあの中にユカがいる。もう少しだ。もう少しでアイツをリアルへ、現実の世界へと帰せる。…それまでは絶対に死ぬわけには、希望を断ち切らせるわけにはいかない。
今までは途中までだったけどこんどこそ……今度こそは。
「守って……守り抜いて見せるんだ、絶対に……!!」
後書き
涙「ついにタイトルいえたね!!!」
リ「…なんで言わしたの?」
涙「決まってるじゃない、言わせたいからだよ」
リ「……あそ」
涙「さて…メモ帳で執筆しているせいか変なところでの改行が最近目立つと思います…あと言葉の間違いも…ですけどね…」
リ「改行はともかく言葉の間違いは執筆者としてどうなの!?」
涙「仕方ないじゃん!!ゆとり世代の高校3年生なんだもんww」
リ「チッ……ま、いいけど……まぁ、作者のいいたいことはそういう読みにくい箇所があったら報告してほしい…ってことだよね」
涙「うん、恥ずかしながらなんだかんだ話数も多くなりまして今では70越したんで報告くださると嬉しいです」
リ「ってことだからもし、あったらヨロシク!!」
涙「あと、テンプレですが罵倒、感想、評価などもお待ちしております。ではっ」
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