阿修羅 無罪の擬態実験。
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サバイバル演習にて。
サバイバル演習の当日……の約束の時間の2時間後…
「やー、諸君。おはよう!」
「「遅―――い!!」」
大遅刻したカカシにナルトとサクラが怒鳴った。
朝から五月蝿いな。
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5人は演習場に到着した。
「よし!12時セットOK!!」
カカシが時計を置く。
「「「?」」」
「ここに鈴が3つある。これを俺から昼までに奪い取ることが課題だ」
「もし、昼までに俺から鈴を奪えなかった奴は昼飯抜き!あの丸太に縛りつけた上に、目の前で俺が弁当食うから」
「(だから、朝ご飯食べるなって言ったのね…)」
3人のお腹が鳴った。
「鈴は一人ひとつでいい。3つしかないから…必然的に一人だけ丸太行きになる…で!鈴を取れない奴は任務失敗ってことで失格だ!つまり、この中で最低でも一人は学校へ戻ってもらうことになるわけだ…」
3人に緊張が走る。
この演習が一番嫌いだ。信用していない奴の背中合わせにして戦う
・・・あほらしい。
「手裏剣も使っていいぞ。俺を殺すつもりで来ないと取れないからな」
「でも!!危ないわよ、先生!」
サクラが言う。
「そうそう!黒板消しもよけれねーほどドンくせーのに!本当に殺しちまうってばよ!」
ナルトが言う。
カカシが鈴を取り出しながら言う。
「世間じゃさぁ…実力のない奴に限って吠えたがる。ま…ドベはほっといて、よーいドンの合図で…」
「何だとォ!!!!」
ナルトもアホだ。こんな簡単な挑発に…
そう思いながらナルトを見る。
一瞬だった。
一瞬でカカシはナルトの後ろに移動して、ナルトにクナイを向けた。
「そう慌てんなよ。まだ、スタートは言ってないだろ」
無罪以外の誰もが驚いた。
「でも、ま…俺を殺るつもりで来る気になったようだな…やっと俺を認めてくれたかな?ククク…なんだかな。やっとお前らを好きになれそうだ。じゃあ…始めるぞ!…よーい…スタート!!」
じゃあ、殺そう。
金になるし。おそらく。
ひとまずは
「・・・めんどくさいなあ。」
サクラから声をかけるか。
次にナルト。
最後にサスケで行こう。
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「・・・・・・」
サクラ、サクラ…どこですかー?
適当にその辺を探す。
・・・ん。
居た。
「サクラぁ」
「なっ、お、驚かないでよ。」
「ご、ごめん〜」
「…でなんなのよ。」
「あ、あのさぁ〜、一緒にカカシ先生の鈴とらない…かなぁ〜って思ったんだけど…」
そういったら急にサクラの顔が険しくなった。おお、こわっ。
「わたしはね!サスケ君と一緒に下忍になりたいの!
誰がアンタみたいなぶりっ子なんかと一緒にやらなきゃいけないの!あと、触んないでよ!気持ち悪い…。
あんた、絶対に私に任せて奪うつもりでしょ!」
「あっ…!まって…」
「・・・」
気持ち悪いって…
まあ、いいや。採取はできたから。
次は、ナルトか…
と考えているうちにサクラの叫び声が聞こえてきた。
・・・ナルトはいいや。
前に触ったし。
九尾にも…ね。
と、すれば
「ドコに居るんだろう」
たしか、生き埋めになってなかったけな…。
下を見ながら探す。
首だけってこわくね?
なんて考えながら歩いていると…
「…い。」
でもさー、チームワークなかったら落ちれんじゃね?
そう思ったけど、なーんか嫌だ。
「お…。おい!無罪!」
「・・・あ、いたぁ〜。ねえ、協力しない〜?」
「ふん。お前なんかナルト以下だ。俺は一人で鈴をとる。」
「そう?じゃあねぇ〜。一人でがんばってぇ。」
「おい!ここからだせ!」
「ひとりでがんばってねぇ。」
ぎゃんぎゃん吠えているサスケを無視してそのままあるく。
…ふん、協力しないと言ってココから出せはない。
そこらでもがいていろ。
「・・・このままかえろうかな。」
「それはダーメ。」
「…!吃驚したー。先生ぃ。このまま帰って寝てもいいですかぁ?」
「だめって言ってるデショ。かかって来ないの?」
「メンドクサいのでぇ結構ですぅ。」
「…その喋り方疲れないの。」
「つかれますよぉ。」
「・・・いいからかかってきなよ。相手してあげるから。」
「あーじゃあ、宜しくお願いします。」
はやくおわらせたいので
早速。
「火遁・豪火球の術!」
もちろんカカシは木の上に移動。
「この歳でそんなサイズの豪火球が出来るとは…」
「えぇ〜、まぁこれはぁ先生も出来るでしょう?」
ただ、これは
囮にすぎないのだ。
影分身が木の上に居るカカシ先生の背後をとる。
「…!ほう、なるほど。影分身で。」
「そうですぅ〜。では、鈴を頂きますねぇ〜。…うわッ!」
木からわざと落ちる。…カカシ先生と影が驚いているけど無視。
落下しながらいつかの金髪の髷さんみたいに顔の前で印をくみ
(爆発させる前に影を消すタイミングを間違えないようにして。)
そして、_____
「喝!」
ドカァァアァァン
カカシ先生が居た木と、私がこのサバイバル演習の時間触った木と石が爆発した。
「・・・ん、…と。死んだかな。」
辺り一面焼け野原になった景色を見て言う。
「鈴も、とけたから全員むり。眠い。帰って寝よう…」
家に戻ろうとした。そのとき
「だーから、だめって言っているデショ。」
カカシが生きていた。
「あぁ、いきていたんですかぁ〜。」
「あのねぇ、勝手に殺さないでくれる?」
そうこう言っているうちに
ジリリリリリリリリッッッリイイッリリ…
「・・・時間だからあつまってね。」
「は〜い。」
丸太のある集合場所に戻った。
集合場所に戻ると自分以外の人が集まっていた。
「おーおー、腹の虫が鳴っとるね。・・・・・・君達、ところで
この演習についてだが。」
ぎゅるるるる、と鳴る腹を無視してカカシは話を進める。
「ま!お前らは忍者学校に戻る必要ないな。」
「じゃあさ!じゃあさ!ってことは4人とも・・・!!」
ナルトの質問にカカシはニッコリ笑って
「・・・・・・そう3人とも無罪以外・・・忍者をやめろ!」
「「「!!!?」」」
よっしゃ。止めよう忍者。…ってなんで私以外?
「3人とも、忍者をやめろ」
そんな爆弾発言?がされて、三人は一瞬呆然とした様子だった。
けどしばらくして、いつものうるさい奴が復活した。・・・まったく・・・
「忍者やめろってどーゆーことだよォ!!!しかもなんで無罪以外なんだってばよ!」
やめろはやめろ、そのまんまの意味じゃないか。
まったく、いちいちうるさい、こいつ。
指差されてもしらねえよ。
「そりゃさ!そりゃさ!確かにスズ取れなかったけど!なんで「やめろ」まで言われなくちゃなんねェんだよ!!」
「どいつもこいつも、忍者になる資格もねェガキだってことだよ」
もうどうでもいいので傍観しとく。
ダッ!
「あ!」
「サスケ君!」
サスケがカカシに向かって行く。
意外と大胆な。
「だからガキだってんだ」
・・・まあ、やっぱりこうなるよね。
カカシに頭を踏まれているサスケを見て、冷静に思った。
忍者になりたいっていうのに、そんなに感情に流されちゃあ駄目でしょう。
「!!サスケ君を踏むなんて、ダメーーーーーー!!!」
目に涙をためながら叫ぶサクラ。
その顔は乙女として、いや女として、まずいと思うな。
「おまえら忍者なめてんのか、あ!?何のために班ごとのチームに分けて演習やってると思ってる」
・・・・とかいわれても?
この歳の子供には、そういう難しいことはわかんないと思うんだけど。
「え!?・・・どーゆーこと?」
「つまり・・・お前らはこの試験の答えをまるで理解してない・・・・」
「答え・・・!?」
はーぁ。
ったく、この班。
結構面白いかなと思ったけど、本当にメンドクサイ班だ。
面白い、の前にイライラする。
「そうだ。この試験の合否を判断する答えだ。」
「だから・・・さっきからそれが聞きたいんです」
試験中に試験官に答え聞くようなもんだ。
ちょっとは考えろよガキ。
「・・・。・・・ったく」
カカシ上忍も呆れてるよ?
「あーもー!だから答えって何なんだってばよ!?」
「それはチームワークだ」
「!? なんでスズ3つしかないのにチームワークなわけェ?4人で必死にスズ取ったとして1人我慢しなきゃいけないなんてチームワークどころか仲間割れよ!」
逆ギレしてもなんにもなんないよ。サクラ。
「当たり前だ!これはわざと仲間割れするよう仕組んだ試験だ。」
「!!」
「え!?」
「この仕組まれた試験内容の状況下でもなお自分の利害に関係なくチームワークを優先できる者を選抜するのが目的だった。
それなのにお前らときたら・・・・」
完全に説教モードだなぁ。
やっぱり「先生」って感じあるよ。それと同時にいろいろ苦労人な感じもするけど。
「・・サクラ・・・お前は目の前のナルトじゃなくどこに居るのかも分からないサスケのことばかり。」
恋する乙女だから。其処までいくとストーカーだよ。気持ち悪っ。
「ナルト!お前は一人で独走するだけ。」
ナルトだから仕方がない。メンマの方が美味しいし。
ういてるよね。ラーメンのナルトも。
「サスケ!お前は3人を足手まといだと決め付け、個人プレイ。」
逆に、頼ってくるこの人も気持ち悪いと思うのだけれど?
「無罪は、この試験の答えが分かっていただけマシだ。」
おや、お褒めいただき光栄至極。うん。柄に合わん。
「任務は班で行う!たしかに忍者にとって卓越した個人技能は必要だ。が、それ以上に重要視されるのは”チームワーク”」
「チームワークを見出す個人プレイは仲間を危機に落とし入れ、殺すことになる、例えば・・・」
先生がポーチからクナイを取り出しサスケの首に突きつける
「サクラ、無罪!ナルトを殺せ、さもないとサスケが死ぬぞ」
「「!!」」
「え!?」
三人が困惑する
「と・・・こうなる、人質を取られた挙げ句無理な二択を迫られ殺される、任務は命がけの仕事ばかりだ!」
先生が近くにあった名前が刻まれた石のもとに行き、石を撫でながら話しはじめる
「これを見ろ、この石に刻んである無数の名前、これは全て里で英雄と呼ばれている忍者達だ」
英雄という言葉にナルトが反応する
「それそれそれそれーっ!それいーっ!オレもそこに名を刻むって今決めたーっ!英雄!英雄!犬死になんてするかってばよ!」
「・・・が、ただの英雄じゃない」
「へーえー!じゃあ、どんな英雄達だってばよ!」
「・・・」
「ねえ!ねえ!」
先生が黙り、ナルトは気になるのか嬉々として問いかける
無知と無邪気は恐ろしい。
先生が重たい口を開く
「任務中、殉職した英雄達だ」
ナルトの顔から笑顔が消える
他の二人も何ともいえない表情になる
・・・・皆この石のこと、知らなかったのか…
「これは慰霊碑、この中には俺の親友の名も刻まれている・・・」
場がシンっと静まり返る
「・・・お前ら!最後にもう一度だけチャンスをやる、ただし昼からはもっと過酷なスズ取り合戦だ!
挑戦したいやつだけ弁当を食え、ただしナルトには食わせるなよ」
「え?」
「ルールを破って一人昼飯食おうとしたバツだ、もし食わせたりしたらそいつをその時点で試験失格にする・・・ここでは俺がルールだ、分かったな」
先生はそう言い残すと何処かへ行ってしまった
「へっ!オレってば別に飯なんか食わなくったってへーきだっギュルルル」
・・・腹の虫鳴いてる。
サスケとサクラが座り食べ始めたので自分も座り弁当をあける。
・・・仮面は外さない。
が、それなりにお腹はすいているが我慢出来る程度
「ナルト」
「な、なんだってばよ?」
「ん。・・・」
「「え!?」」
「人前でぇ食べるのはぁ嫌いだからぁあげる。」
「で、でもおなかすいてんじゃねーってばよ…?」
「朝、食べてきたしぃ。昼ご飯はつくってきたからぁ〜。はい」
ナルトに食わせて自分はおにぎりを食べる。
視線を無視して。
「無罪。」
「なぁ〜に?」
「仮面とらないってばよ…?」
「とらない。」
「サ、サスケ君まで」
「大丈夫だ今はアイツの気配はない、昼からは四人でスズを取りに行く、足手まといになられちゃこっちが困るからな」
そっぽ向きながらサスケは言う
それを聞いたサクラは意を決してナルトに弁当を突き出す
「へへへ・・・ありがと・・・・」
うずまき君は嬉しそうにはにかみながら礼の言葉を口にした。
いきなり大きな煙幕が立ち込め、その中から先生が凄い形相でこちらに向かってくる。
「お前らぁああ!!」
「!」
「うわぁぁあ!」
「きゃあああ!」
様々な反応の前、先生は腰に手をあて笑顔で告げた
「ごーかくっ!」
「・・・え?」
「は?」
急に現れ、合格と告げられ呆然としている中で一番に口を開いたのはサクラだった
「合格!?なんで!?」
「お前らが初めてだ」
「え?」
「今までの奴らは素直に俺の言うことをきくだけのボンクラどもばかりだったからな・・・・忍者は裏の裏を読むべし、忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる、けどな!仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」
・・・先生かっこいー
サクラは笑顔で、サスケも少しだが笑っていた
「これにて演習終わり、全員合格!!よォーし!第7班は明日より任務開始だ!」
「やったぁぁってばよぉ!オレ忍者!忍者!忍者!」
「帰るぞ」
先生がサッと帰り始め皆も帰り始めるから私も急いでその背を追いかける
後ろで誰かが縄ほどけとかなんちゃら騒いでる気がするけど、知らない。
縄抜けの術なんて基礎中の基礎だ。
後書き
変な所があれば直します…
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